fbpx
2024/4/10:フリーペーパーvol.97発刊!

森林浴でホッと一息してみる

森林の中で胸いっぱい息をしてみたら

お腹が空いたら近くのコンビニやファミレス、ドライブスルー。行きたい場所があれば飛行機やバス、車などで移動。あなたが今見ているPCやタブレット、スマホを使えば、友人や仕事先の人とのコンタクト、ホテルの予約など、いつでも簡単にできる時代になりました。

それなのに何故でしょう。さまざまなストレスやウイルス、SNSの評価、見えないものと戦っていつも不安。周りにはいえないけれど、正直、メンタルが限界。。。

そんなとき、「森林浴」をしてみてはいかがでしょうか。

例えば、森林のなかで新鮮な空気を胸いっぱいに取り込むとします。すると、私たちは森林のなかで新鮮な空気と一緒に「フィトンチッド」という物質を体内に取り込みます。

フィトンチッドは植物が傷つけられたときに出す揮発性物質で、人がこの物質を吸い込むと、白血球の中の1つ「ナチュラルキラー細胞」と呼ばれる免疫細胞の数が増加し、活発化します。ナチュラルキラー細胞とは「がん」や「ウィルス」などを攻撃する、身体の健康を守ってくれる細胞です。

今回はあなたの心を癒し、内面から強くしてくれる圧倒的な自然「森林」についてご紹介します。

森林を眺めると起きること

これまでの研究で、森林の側にいたり、森林のなかで運動をすると血圧の低下によって気分がよくなることが分かっています。木を近くで眺めるだけでも血圧が低下し、ストレスが軽減します。ストレスに関係するホルモンや、アドレナリンが抑制されることで脳がリフレッシュされるのです。

実は木を近くで眺めることで得られる効果は、「木の写真」を眺めるだけでも同じ効果が得られます。また、病院に入院している患者は病気の不安や痛み、日常とちがう生活から免疫システムが損なわれがちといわれていますが、自然を見渡すことで手術を受けた患者の傷の治りがよくなることが知られています。

「緑の景色」を見た患者は、そうでない患者に比べて退院にかかる時間が早くなり、鎮痛剤が少ない量で済み、容態も安定することが多い研究結果となったそうです。

不安や憂鬱、怒り、困惑や疲労感、ストレスを感じたら自然を眺めるようにしましょう。

「森と遊ぶことで強くなる」子供の免疫力

フィンランド・ヘルシンキ大学生物環境学部の環境研究者アキ・シンコネン氏ら研究チームは、「子供の免疫力は森で遊ぶと強くなる」というような研究結果を発表しました。

西欧諸国では、体が誤作動を起こして自らを攻撃する自己免疫疾患の発生率が上昇傾向にあり、それらには喘息や湿疹などが含まれます。

この原因の1つとして「衛生仮説」というものがあります。乳幼児期の衛生環境が個体の免疫系の発達に影響を及ぼすという考えです。今の子供たちは、自然と触れあうチャンスが少ないため、少しの「微生物」にしかさらされません。これが原因で衛生システムがうまく発達せず、誤作動を起こしやすいとのこと。

研究チームは、フィンランドの2つの都市に住む3~5歳の75人の子どもたちを対象に実験をしました。約1ヶ月、それぞれの保育園で過ごした子どもたちの免疫機能の変化を検査しました。

  1. 小さな森(土、草、芝、コケ、低木、植栽箱)を導入した都会の標準的な保育園。
  2. 緑地はほとんど無く、全く無い所もある標準的な都市保育園。
  3. 子供たちを毎日近くの森に連れて行く自然志向の保育園。

子供たちはそれぞれの保育園で過ごし、特に1.の保育園では1日1.5時間、植物や土で遊ぶよう勧めました。植物を植えたり、天然素材を使って工芸品をつくったりして自然と触れあう機会を増やしたのです。

実験の結果として、1.で過ごした子たちは 2.の子たちと比べて、皮膚の微生物の多様性が30パーセント以上増加し、腸内細菌も大きく増加したことが確認されました。加えて、子供たちの血液サンプルから、抗炎症性サイトカインや制御性T細胞など、免疫に関するさまざまなたんぱく質や細胞に良い変化が表れたのです。ちなみに、この免疫上の良い変化は、3.の子どもたちでも同じように観察されたとのこと。

つまり、子どもたちを生物多様性のある自然環境にさらすことは、免疫力を高めるということが分かったのです。

自然音を聴くと起きること

小鳥のさえずり、川のせせらぎ、緑いっぱいの植物。かつて、私たち人間は自然と共に生きることで生活をしてきました。

アメリカ科学の学術誌に掲載された論文によれば、自然音を聴くことでストレスや痛みの軽減、モチベーションのアップや認知機能の向上が見込めるそうです。また、自然音の種類によって得られる効果は異なるとのこと。

例えば、小鳥のさえずりであればストレス軽減の効果。水のせせらぎは、モチベーションアップや精神面に良い影響を与えるようです。加えて、自然の中に5分間いるだけでポジティブな感情が生まれると分かっています。

緑あふれる公園や森林の植物のほか、水流や鳥などの自然の音に触れることは、疲れた心を癒してくれるでしょう。人は自然の中で過ごすと、より「生きている」と実感することが分かっています。つまり、自然と接することは「免疫力」を高めるということです。

まとめ

疲れを感じているのなら、自然のある場所に足を運んでみてはいかがでしょうか。自然があなたの心を癒し、内面から強い身体にしてくれるでしょう。

最新情報を購読しよう!

就労継続支援・就労移行支援事業者様へ

HIFUMIYO TIMESでは毎月フリーペーパー版を発行しており、各エリア版の加盟店を募集中です。福祉事業者に最適なブランディングと広報力をご提供します。詳しくはお問い合わせください。