インターネットカフェの営業自粛に伴い居場所失う人への支援を求める声
私もよく使用しているインターネットカフェが、新型コロナウイルスの感染拡大をうけ営業自粛をし、普段からネットカフェで寝泊りしている人たちが居場所を失うおそれがあるとし、支援を求める声があがっています。
先日発令された新型コロナウイルス感染拡大の特別措置法に基づく「緊急事態宣言」が行われ、東京都は事業者に対し施設の種別に応じた使用制限を要請しました。
こうした事態をうけ、インターネットカフェを利用できなくなって居場所を失う人たちが出てくるとし、支援活動を行う社会福祉士から、居場所の確保や相談できる体制をつくる支援を求める声があがりました。
支援活動をしている社会福祉士の佐藤真紀さんは先月下旬から3万383人の署名を集めました。家がないためネットカフェ利用している人に加え、暴力や虐待で一時的な避難先として利用している人たちへの支援を行うため、東京都に要望を出すことにしています。
東京都が4年前に行った調査の中では、インターネットカフェなどで寝泊まりしながら生活する人は1日当たりおよそ4000人にのぼると推計されます。都は、こうした人たちに加え職を失った人たちへの支援を盛り込んだ補正予算案で、一時的に住まいを提供する費用として12億円を盛り込んでいます。
佐藤さんは「都や国にはセーフティネットの体制充実を求めたい」と話していました。
【キャンペーン終了のご報告】東京都に要望・署名を届け実効性ある施策を見届けました。
「コロナ対策に伴いネットカフェ等を利用して避難、生活している家にいられない配偶者や交際相手からの暴力被害や、虐待被害者を助ける支援体制を作ってください。」 https://t.co/Y3iLrOYxsx @change_jp pic.twitter.com/Xso00MB6nQ
— 佐藤真紀(SatohMaki)@Social Wercker (@19hz) 2020年4月14日
東京都はビジネスホテルを無料で提供
ネットカフェなどの一部が一時営業自粛の対象となった東京都などで、営業自粛により生活の場を奪われる人たちもいるわけですが、そのような人たちの行先は今どのようになっているのでしょう。東京都はネットカフェの営業自粛で行き場を失った人たちへの一時宿泊施設として、ビジネスホテルを無料で提供しています。
新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言が出された中、都内のインターネットカフェは営業自粛をする店舗もあります。また東京都は4月10日、休業要請する施設にネットカフェを加えました。この影響で、行き場を失った人たちの緊急的な一時的宿泊場所を確保するために都は4月10日からビジネスホテルを借り上げ、部屋を無料で提供する取り組みをしています。
区や市の相談窓口で受け付け、どこで寝泊まりしているかなど生活状況の聞き取りや会員カードから、ネットカフェの利用者だと分かれば、ホテルに宿泊してもらうということです。取り組み期間は、都が休業を要請する5月6日までを目安として、都は、これをきっかけにネットカフェで寝泊まりしていた人の自立支援へと向けた動きも行いたい考えです。
こういう情報はもっともっとテレビで取り上げて欲しい。#コロナ #無料提供
無料提供の連絡先↓
東京都福祉保健局→https://t.co/WN8e51ffIp
東京の福祉事務所一覧→https://t.co/6HGSItdzdyネットカフェ自粛でビジネスホテルを無料で提供 東京都 | NHKニュース https://t.co/6ayhWY8LNE
— 気まぐれに (@kimagureni_niji) 2020年4月11日
埼玉県の集合施設の休業に対する取り組み
埼玉県は人の多く集まる施設に13日から休業を要請しています。東京都と同じくネットカフェの営業自粛で多くの人が行き場を失くすおそれがあるため、一時的な滞在場所に県の施設を12日夜から開放することにしました。
緊急事態宣言を受けた埼玉県は人が集まる施設に13日午前0時から休業を要請しており、対象施設に24時間営業のネットカフェが含まれます。
しかし、県によると、県内73か所のネットカフェに300人ほどが寝泊まりを続けているとされ、こうした人たちの行き場を失うおそれがあるため、上尾市にある県スポーツ総合センターを一時的滞在場所とし、12日夜から開放することとしました。
和室、洋室合わせ30部屋に約200人が宿泊でき、県内のインターネットカフェを利用していた人は、原則、無料で1週間、滞在できるということです。
埼玉県の資料。ネカフェ宿泊者の対応として県施設を用意したのは良いが、原則一週間だけ。
ソーシャルワーカーは入るのでしょうか?寝床があるだけで後は自己責任? pic.twitter.com/6WWS57oKhM
— 桜井すぐる(北本市議会議員) (@sakuraikitamoto) 2020年4月16日
“ネカフェ営業自粛により居場所を失った人へ住居を用意しました” というツイートが流れてくる度に、それをTwitterで拡散しても ネカフェ暮らしの方もへ届く可能性は低いだろうな、と思う。市民一人ひとりが地域のNPO・自治体とオンラインで繋がれるプラットフォームがあれば、命中率は上がりそうだ。
— 胡桃くるみ✌ (@flyingbigwater) April 12, 2020
休校問題→共働き時代の働き方
風俗休業補償不支給→職業差別
ネカフェ営業自粛→隠れホームレス
企業補償か個人補償か→非正規&ワーキングプア
紙幣にウィルス→現金主義
給付窓口でクラスター→デジタル化の遅れ
…放置してきた社会問題が一気に吹き出した。今後、高齢者の孤独死が加わる悪い予感— チャリツモ (@charitsumo) April 8, 2020
ネットカフェ難民の行方とは
こうした行き場を失った人たちは「ネットカフェ」にいるばかりではないのです。場合によってサウナで過ごすこともあり、もっと費用が安い24時間営業のハンバーガーショップで過ごすこともあります。さらにお金がなくなれば路上でホームレス状態となります。
久しぶりに脚光を浴びることとなった”ネットカフェ難民”ですが、この人たちの居場所をどうやってつくるかとなると、やはり「福祉的な考え方」が重要になってくると思うところです。施設を設営しそこに一律収容すればいいだろう、などというのは、「上から目線」の「非・福祉的な考え方」です。
これから先、長い目で見て彼らを本当の意味で救済できる自立に向けての打開策が必要となってきます。
新型コロナウィルス時だけの問題ではありません。ここから先、この後に繋がる救済策を考えなくてはいけない時が来たのではないでしょうか?
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