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2020/06/10:フリーペーパーvol.51発刊!

音楽療法は自分を癒やし、人をも癒やすことが出来る

音楽療法の発表会に参加しました

週に一度1時間半、音楽療法に通い始めて私は7ヶ月程。いままで練習してきた内7曲を、院内のホールを使用して発表会で披露させていただいた。メンバー5名と作業療法士、音楽療法の先生と計7名での演奏だった。メンバーそれぞれが、それぞれの方法で緊張と向き合い、絆が深まる機会となった。音楽療法の先生を始めとした、職員の皆さんのサポートに沢山助けていただいた。病院施設に通う方々も会場に素晴らしい飾り付けをしてくださり、ゲスト演奏もしてくださった。とても暖かい空気に包まれた会だったと思う。観客として来てくださった皆さんの、手拍子や声援に支えられた約1時間だった。

新型コロナウィルス(COVID-19)流行による自粛ムードが高まる前、2月のことだった。随分前のことのように感じる。

緊張の発表会当日

リハーサルのために集まったメンバーは、とても緊張していた。その緊張の表現の仕方がそれぞれ全く違うのを見て、どこか客観的な私は冷静に分析もしていた。一人になりたがる人、実際に消えた人、平静を装い黙っているが顔色が違う人、うめきながら悶えている人、テンションが高くなる人(私)。日頃の性格がハッキリと出るものだった。

一週間前に会場リハーサルをした際には、すでに緊張でいつもの演奏が出来ていなかった。私達メンバーは、環境の変化も敏感に感じ取ってしまうタイプだと思う。私もいつも通りではない事への順応性が決して高くないし、小さな変化を感じ取って無駄に動揺する。開場前にリハーサルが出来たが細かい部分が合わず、余計にメンバーが緊張しだした。会場で2回のリハーサルが出来たのはラッキーだったが、どうなってしまうのだろう…という空気が漂っていた。

まずは前半の演奏に集中

ドラム・ジャンベ・ギターが各1名、その他がキーボード、というのが主な編成で、曲により多少入れ変わることになっていた。7曲を集中して一気に演奏するのはキツイため、前半・後半に分けて演奏させていただくことになった。間に休憩を挟み、その間にゲストとして病院施設に通う方々の演奏と、私もソロでやらせていただくことになった。

どちらかというと私はソロの方が荷が重くて心配だった。というのも苦手な歌を、正式に人前で披露するのが初めてだったからだ。しかもいきなり大きな会場だ。リハーサル無しで声が出るだろうか…ギターは間違えずに弾けるだろうか…と緊張した。しかしあくまでもメインはチームでの発表会。目立ちすぎてもいけない。そこを勘違いしないように自分へ言い聞かせていた。とにかくまずは前半の演奏に集中しよう、と。

とにかく音楽の楽しさを伝えたかった

私は今までに人前へ出る機会が多い方だったと思う。ピアノやバレエ、合唱の伴奏やマーチングバンドやロックバンドの活動で発表会やコンクール、さらにはプレゼンや総会の進行なんかも併せたら数しれず。その中で得た教訓は「失敗しても止まらずにシレッと続ける!」だ。スタートの仕切り直しはアリだが、演奏途中で頭が真っ白になって途切れてしまうのだけは避けたい。あとは7名で音が重なっているのだから細かなミスは目立たないし、何より先生がカバーしてくださるという安心感が大きかったので、騒ぎながらも多少落ち着いたほうだったかもしれない。

私個人での目標は、「下手でも音楽は楽しい!」と皆さんへ伝えることだった。この発表会を通して「音楽は楽しい」ということを観る方々へ伝える事が、つまりは「音楽療法は楽しい」という事をみなさんへ伝え、今後参加したい方が増えることへ繋がるのではないかと考えていた。

予想以上に集まった観客数で余計にビビる

30〜40人も来れば上等だと思っていた。先生ともそう話していた。しかし座席の増設を指示する職員の大きな声が、何度も楽屋裏に響く。結果的に職員を含め100名ほどが集まってくださり、立ち見の方まで居た。会場が見えない場所に居た私達は中の様子がわからず、「いっぱい来ているみたい、どうしよう」と言い合っていた。素晴らしい飾り付けで華やかになった会場は、人が溢れそうになるほど一杯になっていた。この集客は、音楽療法の先生が今まで頑張って院内で活動されてきた努力の結果だと思った。

本番前半は緊張マックス

本番になると全員の緊張は最高潮となり、真剣に楽器を見ながら、間違えないように演奏をしていた。私はメンバーの顔を見ながら演奏をするようにはしていたが、緊張していて観客は見れなかった。ちゃんと見てしまったら、その人数に圧倒されて緊張が高まると思った。

曲の前にそのタイトルと説明をメンバーが話し、各曲の演奏を始める流れだった。曲紹介をするメンバーは、それも大きなプレッシャーとなっているようだったが、大きなミスや止まることもなく、前半の演奏の途中からは会場のみなさんが暖かい手拍子で私達を支えてくださった。なんとか前半3曲をやり切った。

前半を終えて楽屋裏に戻ったメンバーは、椅子に崩れるように倒れ込んでいた。後半はもう無理!と思うような長さに感じた前半だった。

ソロもあたたかい声援と手拍子で包まれた

半分が無事に終わり、安心してすっかり椅子に座って休んでいた。私はこのあとソロがあるんだった!と随分休んでから我に返って慌てた。ソロでも参加したい、と自ら言ってしまった事を後悔しながら非常階段を上り降りして軽く声を出し、キーを確認。ギターは手元にないのに「ギターは友達…ギターは友達…」と自分に言い聞かせ、緊張する気持ちを紛らわせた。ソロは2曲、ギターを弾きながら歌う。1曲目は一人で、2曲目は先生に生ピアノで伴奏をお願いして二人で演奏。先生のジャズピアノが素晴らしいので、ぜひ皆さんにも聴いていただきたくてお忙しい中無理を言ってお願いをした。

おかげさまで大きな手拍子と声援をいただき、無事に終わらせることが出来た。全く面識の無かった方とも心で交流できた感覚で、改めて音楽の素晴らしさを痛感した。

後半の演奏はやや力が抜けて良い感じに

音楽療法のチーム後半の演奏は、少し落ち着き肩の力が抜けて更に良くなったと思う。ボサノバ・ジャズ・クラシック・ロックと演奏する曲のジャンルも幅広く切り替えが少し難しかったかもしれないが、いつもの練習での実力以上のものを全員が、最高の形で出せたと思う。「みんなカッコイイ!」と心から思った。

アンコール?

全曲演奏が終わったら「アンコール‼」と言われた。何も用意していなかったので、その場で先生がみんなに相談して、前半最後の曲を再度演奏した。一番難しいと思っている曲だったが、大きなミスも無く終えた。

私達はもともとプレッシャーに強いタイプではないし、むしろ繊細に良くも悪くも色々感じ取ってしまう方だと思う。そんな中で、観客のみなさんが手拍子をしたり声をかけてくださって盛り上げてくださり、本当に暖かい空気に包まれた良い会になったと思う。

発表会で様々な経験をすることが出来た

発表会へ来てくださった方々の手拍子や声援を聴いて、心から喜んでくださったと感じた。プロでもない私達の演奏を、人生の大切なお時間をさいて聴いてくださり、良い時間を過ごせたと言っていただけるのは、まるで奇跡のように素晴らしい事だと思う。こんなに緊張する機会はめったに無いので、緊張と向き合う貴重な経験も出来たが、何よりも『音楽療法は自分を癒やし、人をも癒やすことが出来る』と体感した。そして楽しさも少しは伝わったと思う。

音楽を通して人は心を通わせたり感動したり出来る、と改めて音楽の素晴らしさを認識した発表会だった。

先生を始め、担当の作業療法士さん、関係者の皆様に心から感謝しています。

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