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2019.11.10:フリーペーパーVol.44発刊!

男子トイレに突然入ってくる女性清掃員をどう思いますか?

男女のトイレともに女性清掃員が作業することについて

公共施設などにおけるトイレ清掃は、男女のトイレともに多くの場合、女性が行っています。男子トイレにも、女性清掃員が入って作業しています。そして、それは当たり前のように行われています。しかしもしも、女子トイレに男性清掃員が入って清掃作業をしたとして、それでも同じように当たり前の行為だと思われることはできるのでしょうか。

女性トイレに男性清掃員

男性が清掃員として女子トイレに入ることができない理由は、清掃員にとってそれがたとえ仕事だとしても、自分の利用するトイレに男性が入ってくるのは、女性にとって苦痛だからでしょう。

都合の押し付け

一方、男子トイレに女性清掃員が入って作業をすることが、むしろ当たり前とされている理由は、トイレに女性が入ってきたとしても、そのことに男性は嫌悪感を抱かない、あるいは抱かない「ことにされている」からだと思います。女性が突然トイレに入ってくることを、男性はべつに気にしないのだということにされているのです。

気にすることを悪とする文化

ではなぜ男性は、トイレに女性が入ってくることを「気にしない」ことにされなければならないのでしょう。

おそらく、少なくとも日本において多くの男性は、「本当に」女性清掃員が定期的に突然トイレに入ってくることを気にしないのでしょう。

そして、気にする男性は、期待通り少数派なのだと思います。

しかし、かりに気にする男性が少数だとしても、男性が苦痛に思う気持ちを無視していいということにはなりません。

むしろ、正当な性別分けに準じてトイレを使用しているにも関わらず、苦痛を感じなければならずにいる男性の方に、配慮はなされなければならないはずです。

かりに、勤め先のトイレに一日何度も、異性の清掃員が定期的に突然入って清掃することが、会社の当然の規則になっていて、苦痛で悩んでいる女性がいるとしたら、そのような風潮をあなたはどう思いますか?

女性の苦しむ気持ちを放っておくことも、当たり前だから仕方ないと思うでしょうか?

問題解決方法

この問題の解決方法は、利用者が安心してトイレを利用できるよう、男女それぞれのトイレにそれぞれの性別の清掃員を配置するということになります。女性トイレに女性清掃員が入るのと同じように、男性トイレにも男性清掃員を配置しなければならないということです。

施設にとって人件費が負担になるとしても、男性トイレに女性が入ってくるのは苦痛だと思う男性がいる以上、施設が対応を迫られるのは仕方がありません。

現場で、排泄の様子が直接視界に入ってしまうかは別にして、少なくとも「息づかい」「小さな声や音の片鱗」なら聞こえてしまうような環境において、すぐそばに異性が存在する事実すら「気にせず」排泄することが強制される状況は人間の尊厳が保たれていません。基本的な対応の整備が、施設には追加で要求されるからです。

だからといって、この問題が性的差別にあたる問題ということではありません。

この問題はどちらかというと、国や地方などの行政が、自分たちとの直接的な利害関係に関わる接点の多い大きな組織である施設や法人などの都合を優先し、発言が社会的に反映されにくい「個人」の苦痛の声を放置していることに起因しています。

多様な性に関する問題

運営費が税金である分、公的な施設のトイレであれば各性別用に清掃員を配置すること自体は、それほど大きな負担ではないのかもしれません。

一方で、民間の法人であれば、人件費のかさむ配慮をなるべくならやりたくないというのが本音でしょう。しかし、トイレ清掃員の性別の問題は、昨今取り上げられることの増えてきた、性に関する問題の一端のようにさえ思えます。LGBTQの方々が尊厳を持って生きやすい社会を構築するための、問題の一部とさえ捉えられるのです。

自由な思想

私たちは、女性だけが抱くと思われがちだった感情を、男性も同じように感じることもあるし、そのような感情を持っても構わないという考え方を認めなければなりません。まずその部分から、私たちには意識改革を始める必要があります。

そして「自分は少数派だから自分だけが我慢して黙っていればいいのだ…」という我慢を強いることのない社会を実現し、本人の苦しみを無視し自己犠牲を押し付け、自分の都合だけを優先させていれば構わないとさえ考えているような、利己的な多数派の存在が許されてしまうような社会を、構造的に破壊しなければなりません。

まとめ

たった一人のか細い悲鳴を、決して聴き逃してはなりません。そうやって、多数を占める勢力が弱い少数派に自分側の都合を押し付け合うだけのような社会が存在し続ける限り、生活のさまざまな場面は、あちこちで起こる小さな勢力争いの継ぎ接ぎのような社会になっていくだけでしょう。

少数派とされる者たちの弱い立場に正面から向き合うことを止めてしまった社会に、本当の幸せを得られる人間など、たった一人として生まれることはないでしょうから。

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