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2018.11.10:フリーペーパーVol.32発刊!

風疹流行中!妊婦や自己免疫疾患患者は正しい予防を(前編)

妊娠中の女性は”感染”だけでなく”ワクチン接種”にも要注意!

今年の夏から、東京都などの首都圏を中心に風疹が流行し、その感染者数はいまだ増え続けています。

風疹は、単なる感染症ではありません。妊娠中の女性が感染すると、胎児に深刻な影響を与える可能性のある、大変恐ろしい感染症です。また、自己免疫疾患患者の中には、ワクチン接種ができないうえに感染すると重篤化する恐れのある人も。

風疹の感染拡大中

主に東京都などの首都圏を中心に、ほとんどの都道府県で感染報告が確認される事態となっています。数ヶ月経った現在も、依然として収束する様子は見られません。

国内では過去3番目の規模

2018年は、2,186人(11月21日現在)の感染報告が確認されています。国内では、2012年の2,386人、2013年の14,344人の感染が報告される大流行がありましたが、それらに次ぐ3番目の流行となっています。2017年の1年間の感染者数が93人だったので、なんと去年の約24倍ということになります。

抗体保有率が少ない世代

感染者は、主に30代後半〜50代前半の男性に多く確認されています。この世代は、6〜15歳の義務教育期間である学齢期や、その後も予防接種を受けておらず、ほかの世代に比べ抗体を持たない人が多いと言われています。

風疹の症状

風疹は、「風疹ウイルス」によって起こる急性の発疹性感染症です。潜伏期間は、2〜3週間ほどで、主な症状は発疹・発熱・リンパ節の腫れ・関節痛などが見られます。大人がかかった場合、子どもに比べ発熱や発疹の期間が長くなり、関節の痛みも強いことが多く、1週間ほどの療養が必要になることも。

感染力は、麻疹(はしか)や水ぼうそうほどは、強くありませんが、感染している人の咳やくしゃみによって、飛沫感染します。

風疹に対する特別な治療法はなく、発熱や関節炎などの症状を和らげるために、解熱鎮痛剤を使用するなどの対症療法しかありません。しかし、一度かかってしまうと大抵の人は抗体が作られ、その後風疹にかかることはないそうです。

妊婦の感染は胎児にとって非常に危険!

妊娠中の女性の風疹感染は、胎児に深刻なダメージを与える危険性があります。特に初期、妊娠20週頃までの女性が感染すると、胎児にも感染し「先天性風疹症候群」を発症して生まれてくる可能性が高まるのです。

先天性風疹症候群(CRS:Congenital Rubella Syndrome)

先天性の異常として、”先天性心疾患・難聴・白内障・網膜症・精神や身体の発達障害”などがあります。これらすべての障害を抱えて生まれてくるとは限らず、このうちの一つか二つの障害を抱えていることがほとんどだそうです。

妊娠前の予防接種が大事

女性の場合、妊娠前に2回の予防接種を受けていれば、妊娠中に風疹を防ぐことができます。

注意しなければならないのは、「妊娠前に受ける必要がある」ということ。「風疹ワクチン」によって、風疹に感染する恐れがあるため、妊娠中に予防接種を受けることはできないからです。

将来、子どもを授かりたいと考えている女性は、すぐにでも抗体検査(病原体に対する抗体の有無や量を調べる検査)や、予防接種を受けることをおすすめします。

妊婦の周囲の感染予防も重要

子どもが健康な身体で生まれて来られるよう、パートナーや家族も同様に、抗体検査や予防接種などの感染予防対策をしっかりと行いましょう。

まとめ

一つでも障害を抱えて生まれてくるということは、生まれてくる子どもや家族が将来に不安を抱きながら生きていくということにもなり兼ねません。「障害と共に生きる」ということは、言葉で言うほど簡単なことではありません。
風疹の影響による先天性の疾患や障害は、防ぐことができるものです。

後悔先に立たず

のちに、安心して子どもを出産し育てるためにも、女性だけでなく周囲の人たちが正しい知識を持って、予防に努めることがとても重要なのです。

次回「風疹流行中!妊婦や自己免疫疾患患者は正しい予防を(後編)」では、自己免疫疾患患者が知っておくべき「風疹ワクチン接種のリスク」について紹介します。

風疹流行中!妊婦や自己免疫疾患患者は正しい予防を(後編)