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2024/12/10:フリーペーパーvol.105発刊!

アルコール依存症チェック。疑われるサインと問題行動

アルコール依存症と本人は認めず。

4月25日(水)の夕方、目を疑うニュースが飛び込んできました。

「TOKIO 山口達也メンバーを書類送検」

お酒を飲んで酩酊・泥酔状態で自宅に女子高生を呼び、キスなどのわいせつ行為をした疑い。お酒で体調を崩し1ヶ月程入院していた山口達也さん。退院後、すぐ飲んでしまったのは「自分の甘さ」と語っていました。しかし、本人は否定していますが、もし「アルコール依存症」であるならば、自分の気持ちでコントロールできるものではありません。

アルコール依存症とは

アルコール依存症はお酒を飲む人なら誰がかかってもおかしくない病気です。日本国内に約100万人患者がおり、多量飲酒者は1000万人と厚生労働省は伝えています。

場所や時間の分別がなくなる

お酒を長年にわたって飲み続けることで、お酒なしの状態ではいられなくなるのがアルコール依存症です。仕事中、胸にウイスキーの小瓶を隠し持って飲んでしまう、よく昔ドラマでそんなシーンがありました。これは極端かもしれませんが、場所や時間に関係なく飲んでしまう、アルコール依存症の症状です。

男性は20年、女性は10年で

今回、書類送検された(被害者との示談が成立したことなどが考慮され、5月1日付で不起訴処分となりました)山口達也さんは46歳。仮に20歳からお酒を飲み続けていたら飲酒歴は26年になります。飲み過ぎが習慣化してから、男性は約20年、女性はその半分の10年でアルコール依存症になる可能性があると言われています。

アルコール依存症チェック

アルコール依存症にならないために、自分がどんなお酒の飲み方をしているかチャックする指標が数種類あります。例えば、新久里浜式アルコール症スクリーニングテスト(KAST)、アルコール症スクリーニングテストAUDIT、CAGEテスト等です。

KAST(新久里浜式アルコール症スクリーニングテスト)

首都圏の一般人口を対象にした調査を元に標準化した、アルコール依存症を選別するためのテストです。男性版と女性版があり、男性は10項目中4項目、女性は8項目中3項目以上で「アルコール依存症の疑い」と判定されます。

AUDIT(アルコール症スクリーニングテスト)

WHO(世界保健機関)がスポンサーになって作成されたもので、世界的に使用されているアルコール問題の重症度を測定するテストです。依存性の識別とともに、将来的に飲酒問題を進行させる危険があるかも目的としています。国によって判定基準が違いますが、日本では15点以上でアルコール依存症が疑われます。

CAGE

4つの質問からなる単純なアルコール依存症を選り分けるテストです。4項目中2項目以上該当するとアルコール依存症の可能性が高いと言われています。

アルコール依存症と疑われるサイン

アルコール依存症になると、お酒を飲むことが最優先になってしまいます。自分でうすうす感じていてもほとんどの人が自ら進んで病院などに行くことはありません。アルコール依存症を疑われるサインが出てきたら、家族やまわりの人たちが精神保健センター、AA(アルコホーリクス・アノニマス)や断酒会などの自助グループ、精神科などに相談した方がいいかもしれません。

飲酒量が増えてきた

お酒が強くなると、つきあいで飲むことが多くなります。飲んでも酔わないので大量飲酒になり、飲む回数、飲む時間が増えるとおのずとお酒は蓄積していきます。生活に少し支障が出てきても、気にしないで飲む量が増えてきたら注意が必要です。

飲むスピードが早くなった

飲酒量が増えることと同時に、飲むスピードにも注意が必要です。飲むスピードが早くなるということは、コントロールがきいてこなくなっているサインです。飲むタイミングや飲む状況の変化にも注意した方がいいかもしれません。

お酒を飲まないと離脱症状がおこってしまう

身体の中のアルコール量が減った時に起こる「離脱(禁断)症状」。早期の特徴的な症状としては、手の震え、悪寒、寝汗、イライラ、不安、睡眠障害などがあります。1つでも症状が出ていて毎日飲んでいる状態なら要注意です。

アルコール依存症と問題行動

「自分はアルコール依存症ではない」「アルコールさえ飲まなければ何の問題もない」と、アルコール依存症の人は否認をします。だから厄介。今回の山口さんのケースでもアルコール依存症であることは認めていません。でも、お酒の影響で自分をコントロール出来なくなって、欲望のまま行動して起こしたわいせつ行為。他人に迷惑をかけたら、傷つけてしまったら、その可能性は認めないといけないと思います。

飲酒運転

状況は様々だと思いますが、アルコール依存症になると、まず酒ありき。飲酒運転をしようと思って飲むことはないと言います。事故をしても、免停になっても、失職しても。なかなか飲酒運転をやめることはありません。断酒しない限り…。

家庭がダメになっていく

「地獄を見たければ、アルコール依存症者のいる家庭を見よ」という例えがあります。借金や暴力などで家庭はめちゃくちゃ。近所とのつきあいも希薄になり、経済的にも精神的にも肉体的にも社会的にも、本人だけでなく家族も苦しむことになります。

とにかくコントロールがきかなくなる

飲酒運転や家庭問題の他にも、多くの社会的問題を引き起こす可能性があります。職場における欠勤・失職、暴言、暴力、徘徊、行方不明、自殺、事故、虐待、わいせつ行為など。理性が働けば抑えられる問題がアルコール依存症になるとコントロールできなくなります。

アルコール依存症の可能性があるならば

TOKIOを辞めることとなった山口達也さんが起こしたわいせつ行為とアルコールの関係。その話題から、アルコール依存症チェックについて考えていきました。お酒を飲んで酔っ払って、少し記憶が飛ぶことを経験したことのある人は多いと思います。でも、何度も記憶をなくし、他人に迷惑をかけ始めたとしたら…。「アルコール依存症」の可能性を疑った方がいいかもしれません。

自分の人生、他人の人生を狂わせる前に…一度立ち止まってくださいね。

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