10代から20代に多く発病し、原因不明の難病とされている「クローン病」。症状としては主に腹痛、発熱、食欲不振、体重減少、下血などが現れます。そして合併症としてお尻に「痔」の症状が出ることも多いのです。もし若い世代で「痔」と診断されたら「クローン病」の疑いがあるかもしれません。

痔は肛門病変とも言われる

医学的には「痔」のことを「肛門病変(こうもんびょうへん)」と表現することが多いです。肛門病変とは痔ろう(肛門周囲膿瘍)、裂肛(切れ痔)、痔核(いぼ痔)とあって、どれも排便したり座ったりといった動きをすると激しい痛みが起こります。そしてお尻から出血することもあります。

クローン病患者の多くの方が肛門病変になって、お尻の痛みで悩まされています。実は僕もクローン病を患っており、肛門病変になりました。ちなみに僕は過去に痔ろう(肛門周囲膿瘍)を経験しています。

肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう)とは??

肛門周囲膿瘍は、肛門に膿が溜まったり穴が空いたりする肛門病変で1番厄介な病気のことです。

もうお尻が痛くて真っ直ぐ座ることもできない、排便すると激痛が走ると生活が非常に困難となります。症状がひどくなると、お尻付近に膿が溜まって日が立つごとにパンパンに腫れていき、そして膿が破れてパンツがビショビショになるということもよくあります。そして再び膿を作り腫れてくるという繰り返しになるのです。

もうお尻の痛みでトイレに行くのが恐くなります。紙オムツなどを着けたり、ステロイドを飲んだり、下半身麻酔の手術でお尻の治療をする方もたくさんいらっしゃいます。クローン病は下痢をしてしまうのでトイレの回数も多いからここが悩みどころなのです。

痔ろうの手術「シートン法」

痔ろうになった時に行う手術方法として「シートン法」という治療法があります。

「シートン法」とは、お尻に特殊なゴムを付けて異物を押し出す治療法。これをするとお尻に膿が溜まることが少なくなり、痔ろうの回復にもつながります。しかし、シートン法の手術後はお尻にゴムが付いているために違和感を感じるのがデメリットでしょうか?

シートン法で痔ろうが治る方もいれば変わらない方もいるし、僕は1回シートン法の手術を経験しましたが結構痛かった記憶があって、違和感で普通に歩けなかったような記憶があります。

それでも痛かったら人工肛門になるかもしれない…

これが1番お尻を休められる方法ですが、シートン法やステロイドでも痔ろうに効果がなかった場合には医者から「人工肛門の造設」を進められることもあるのです。

人工肛門は手術をしてお尻にではなく、お腹に排泄口を作ってそこから排便できるようにするという方法です。人工肛門にすると肛門を使わなくて済むので、排便時にも痛みが無いし、お尻を休めることもできます。

しかし人工肛門になると、パウチといった装具をお腹に付けて生活することになります。そして排便のコントロールができなくなるので、ちょっと言い方が変ですが「垂れ流し状態」になるのです。そう、便やおならがお腹から自然に出て来るのです。

そしてパウチに溜まった便をトイレに行って捨てる、これが慣れてないと結構時間がかかります。最近では大型ショッピングモールや病院、駅など色々な場所にオストメイトマークが表記してあるトイレが設置されています。

オストメイトマークがあるトイレには、普通の洋式トイレとその隣に何か美容室で見るような頭を洗うような?場所があります。一見何だろう?って思いますが、ここで人工肛門を付けている方専用のトイレなのです。

使い方も表記してある場所と無い場所とありまして、使い方が分からず洋式トイレで済ませる方も多いのです。

人工肛門については過去に記事にして書いてあるので、下の記事もぜひ読んでみてください!

via:フリーアナウンサー中井美穂さんも告白!「人工肛門」とは?

このように痔の症状が現れたら、早く病院に行って診察を受けることが大事です。主に10代〜20代の方はひょっとしたら「クローン病」の疑いがあるかもしれません。

via:日本大腸肛門病学会

via:クローン病の痔ろう

via:痔ろうの手術:シートン法