2016年12月3日の国際障害者デーに、米マイクロソフトは2017年早々にも、ワードとパワーポイントで写真を説明する音声を自動生成し、文書に加えられるようになると発表した。まずはオフィス365の利用者がウィンドウズでこのサービスを使えるようになる。
視覚障害者のための「AIアクセシビリティ機能」ではマイクロソフトが一歩リード。/Microsoft’s AI will describe images in Word and PowerPoint for blind users https://t.co/qmInHDxNZs pic.twitter.com/f7McDaR03g
— commonstyle (@commonstyle) December 3, 2016
ワードにAI 視覚障害者向け写真説明を自動生成 :日本経済新聞 https://t.co/QqOHtCpWGY #視覚障害者 #マイクロソフト
— 1010Radio (@1010Radio) December 12, 2016
「代替テキスト」がないと、視覚障害者は写真の内容が分からない
パワーポイントに写真を埋め込む際、本来は写真の説明文を「代替テキスト」として画像に加える。
しかし、スライドの作成時に必ずしもこの作業が行われるわけではない。そのため、視覚障害者には写真の内容は分からず、スライドや資料全体を理解できないことが多い。
パソコンの画面を見て、読めるのであれば、テキストの説明文を読めば分かること。しかし、視覚障害者は見ることができないので音声の説明を必要とする。
対応策として、説明文を自動で生成する機能をマイクロソフトは開発していた。「コグニティブ(認知)サービス」の「コンピュータービジョンAPI」を活用し、代替テキストの生成プロセスを自動化することにした。
画像引用:GIGAZINE
画像引用:GIGAZINE
マイクロソフト・オフィス・エンジニアリングチームでアクセシビリティ(使いやすさ)担当リーダーを務めるジョン・ジャンドルザック氏は、
「このサービスは機械学習によって自ら改良を重ね、メディアを駆使した分かりやすいプレゼンテーションの作成時間を大幅に短縮してくれる」
と強調している。
機能の使用方法は、写真を右クリックして「自動代替テキスト」を選択すればいい。
この技術には「ディープラーニング」という人工知能(AI)を使用している。写真内の物体を認識し、その写真を説明する最適な表現を自ら見つけ出す。それをウィンドウズのスクリーンリーダーが読み上げる。
同様のサービスは、すでにフェイスブックが今年に入って初めている。利用者がシェアした写真の説明を自動生成する仕組みを導入した。
視覚障害者が米アップルの「iOS」搭載端末でフェイスブックのニュースフィードをスクロールすると、iOSの画面読み上げ機能「ボイスオーバー」がすぐに自動生成されたキャプションを読んでくれる。これにより、視覚障害者は他の利用者が投稿した写真の内容やコメントを理解できるようになった。
ジャンドルザック氏はさらに、ブログへの投稿で、今のところ分かれているタイトルと説明のフィールドをまとめるという方針を明らかにしている。
AIの技術が視覚の障害を補い、人の手だけでは大変だった音声テキストの作成を大幅に手助けしてくれるようになった。マイクロソフトは技術のさらなる改良も視野に入れている。技術の広範な普及が待ち遠しい。
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO10423140Y6A201C1000000/
via:日本経済新聞
http://gigazine.net/news/20161205-office-365-accessibility/
via:GIGAZINE
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