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発達障害の日常マンガ【何度書いても間違える?鏡文字の世界】

発達障害についてもっと知ってもらえたら…。そんな思いから4コマ漫画と共に具体的なエピソードを紹介する「発達障害の日常マンガ」シリーズ。

皆さんは「鏡文字」を知っていますか?

簡単にいうと、左右反転してしまっている文字のこと。今回はそんな不思議な鏡文字について書いていきたいと思います。

新しいストーリーと共に「大変だけど楽しい」発達障害者の生活を身近に感じてみてください。

強敵!「b」と「d」

 

なんで「b」と「d」を間違えちゃうの?

「b」と「d」のように左右反転して文字を書いてしまう。この文字のことを最初で少し説明したように「鏡文字」といいます。アルファベットだけではなく漢字やカタカナ、ひらがななど、あらゆる文字が鏡文字になることがあります。

小さい頃は文字を正確に認識する機能がまだまだ発達段階であり、鏡文字を書いてしまう人はたくさんいます。それでも小学校低学年以降になると鏡文字を書いてしまうことが段々と減っていくのが一般的です。

しかし、発達障害によって文字を正確に認識する機能の発達が遅れてしまう人がいます。発達が遅れてしまうと鏡文字がなかなか減りません。

小学校低学年までには大抵発達する機能ですが、私の場合、中学生になっても鏡文字を書いていました。中学生になると英語を本格的に学習するようになり、アルファベットを書くときにも鏡文字が出てくるようになってしまったのでした…。

 

少しでも鏡文字を書く回数を減らすには?

①何回も書いて練習するのは効果がない?

「この漢字が難しくて覚えられないな…」「今日習ったところを忘れないようにたくさん書こう!」という時は何回も書いて学習する方法は問題ないと思います。

しかし、鏡文字の場合は何回も書いて練習しても発達の遅れが原因であるためあまり効果がありません。発達の遅れをすぐに改善する方法は今のところなく、1番良い方法は発達する時期を待つということです。

その成長を待つ間に私たちができることは文字を嫌いにならないようにすることです。発達障害の場合、発達が遅れているだけでいつかはその能力も人並みに発達します。その時に楽しく文字を書けるようにできるだけ文字に対して良いイメージを持てるように心がけましょう!

また、最近はパソコンやスマホなどで文字を打つことが増えています。パソコンなどでは自動で変換してくれるため鏡文字になることはまずありません。文字を書くことに苦手意識がある場合はこういったものを活用してみてもよいかもしれません!

②テストの点数は気にしない!

「そんなことを言われてもテストの点数気になるよ!」という人や「このままで本当に大丈夫なのか心配!」という人もいると思いますが、なぜ、テストの点数を気にしないことが鏡文字を書く回数を減らすことに繋がるのか。理由を説明していきたいと思います。

人のパフォーマンスにはどうしても精神状態が関わってきます。緊張していたり、不安なことがあったりするといつもできることが上手くいかなくなることはありますよね?テストが返却された時に周りの人から

「この文字が左右反転になってるのもったいない!ここが正解だったら100点だったのに…」

「またbとdを間違えてる…これで何回目?」

と言われるとかなりストレスを感じると思います。そんな中もう一回テストを受けることになると…

「また間違ったらどうしよう」

「次はミスしないようにしなきゃ!」

と緊張や不安を感じてしまいます。こうして自分の実力が発揮できなくなってしまうのです。最初は発達の問題で書けなかった文字が段々プレッシャーによって書けなくなる…。

どうでしょうか?テストの点数だけ見ていると知らないうちにドツボにはまっているかもしれません。点数を気にしすぎるのも良くないかも?と少しでも思ってもらえるとありがたいです。

 

まとめ

発達の遅れで小学生を卒業しても書いてしまう鏡文字。それを気にしすぎるあまり逆にプレッシャーを感じ、自分の実力が出せなくなってしまう。これは私が実際に経験したことです。もしかすると鏡文字以外でも言えることなのかもしれません…。

大切なことは発達によって段々と鏡文字を書かないようになるので気長に成長を待つこと。文字を嫌いにならないように毎日の勉強を工夫しつつ楽しんでテストに取り組む。そうすれば、あなたもいつのまにか克服しているはずです!

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