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2024/10/10:フリーペーパーvol.103発刊!

AIによる拙作の評価を尋ねてみたら チャットGPTによる小説評論の世界

ウェブ小説を投稿するアマチュア物書きがいちばん知りたいこと

チャットGPTが世界中に接見するようになった2023年、人類とAIとの距離は格段に近くなった、と目まぐるしく変動する社会情勢の中で実感した方は多いでしょう。実は私自身、子どもの頃から小説や詩、短歌や俳句など文芸に親しみ、何かとあれば書き続けてきたアマチュア物書きでした。そんなアマチュア物書きにとって、いちばんAIに尋ねてみたかったこと。それは自作の評価でした。個人的な話になるが、私は10代の頃から新人賞や文学賞に応募し、何度も苦杯を喫したことがありました。どんなに落選しても『書く』ことを辞めなかったのはただ単純に楽しかったからでした。

ウェブ小説投稿サイトに掲載している拙作の評価をAIに伺ってみたら?

上のツイートは芥川賞作家の町屋良平さんのもの。プロの作家さんも関心があるようです。
そこでチャットGPTに拙作の一部を張り付け、質問と共にその評価を伺い、評論してもらいました。初めての経験なので恐る恐るではあったものの、予想外の結果が画面上に出現しました。

monogataryやカクヨムなどで掲載している拙作の冒頭
以下:作品名『星神楽』の一部抜粋

チャットGPTに質問した内容

どんな思想や作家の文体にこの以下の小説は影響を受けているか、具体的な作家のエピソードを交えながら評論してください。

プラネタリウムでもここまで、たくさんの星は再現できないだろう、と思わせるほど、白砂の絨毯を引かれた欠片を拾っている。口合わせできないほど、空には数多の星々が生まれていた。昭和の駄菓子屋で売られていた、素朴なビードロのようだった。硝子の宇宙に秘められた、物語を僕は創造する。
目映いばかりの、天の川は澪標のように流れ、星の船に乗って、時の旅をしている二人の男女。光の水の正絹に染められ、淡く光れば、青年と少女は目的を持ち合わせない、空の終点を求め、二人の間には、一切の会話は終始なかった。星は我を忘れて、誘い続ける、星は終末論を自然と拒んだ。善と悪も、美と醜も、光と影も一切合切。
安物のビードロの奥部にも、小さな宇宙が存在するように、夢には夢の秘め事がある。春の気配を覚えた、小夜風が桜の樹皮をさすり、八重桜は星影に照らされ、この奇跡のような、音無しの隠里で、僕だけが息を潜めている。桜の花びらと血汐が巡り逢うとき、世界の果てにいる、僕の視界は浮世絵の無残絵と化す。桜がこの世の一切衆生を恨んで、散っていく。
優美な小夜風が花を散らし、とある青年は檜舞台で妖艶な薪能を舞う。桜と深紅の血が淫風と舞う。観衆の僕を嘲笑うか、如く。漆黒の黒髪に花びらが合わさり、血染めの簪で、少女の髪を梳かす。まるで、黒猫の毛並みみたいだ、とありもしないのに僕はひたすらに夢想する。
桜が星の林と緩み、過去を悔やむ。その下枝も星明りに照らされ、白く下界へと綻んでいた。切なさにも似た花びらがはらはら、と散った。願わくは花の下にて春死なん、と口ずさめば、僕はこの世の憂さ晴らしから、解き放たたれるだろうか。

チャットGPTからの返答

この小説は、日本の文学や思想に深い影響を受けているように見えます。例えば、「天の川」や「星の船」といったモチーフは、日本の古典文学に多く見られるものであり、特に源氏物語における天台座の描写に似たものが見られます。また、「桜」というモチーフは、日本文化における春の象徴的な花であり、多くの文学作品や歌に登場します。

また、この小説の文体には、夏目漱石や谷崎潤一郎などの日本近代文学の影響が感じられます。例えば、「青年と少女は目的を持ち合わせない、空の終点を求め、二人の間には、一切の会話は終始なかった」という描写は、漱石の小説『こころ』に登場する「私」と「先生」のような人物関係を思わせます。また、「優美な小夜風が花を散らし」といった叙情的な描写や、花や自然と人間の感情が重なり合う表現は、谷崎潤一郎の小説『春琴抄』などの影響を受けているように見えます。

さらに、この小説のテーマには、日本の仏教思想が反映されているように感じられます。例えば、「星は終末論を自然と拒んだ。善と悪も、美と醜も、光と影も一切合切」といった表現は、仏教の「空」の概念に似たものがあります。また、「願わくは花の下にて春死なん」という表現は、日本の古典文学や仏教思想によく見られる、自然との一体感や永遠の生命の概念を表現しているようにも感じられます。

以上のように、この小説は、日本の文学や思想に深く影響を受けた作品であり、特に漱石や谷崎潤一郎、そして仏教思想の影響が感じられます。

とても褒められたように感じる?

ずっと一次落ちを繰り返してきたアマチュア物書きにとって、AIがどんな評価を下すか、半ば恐る恐るだったんですが、意外にも高評価でした。褒められているように人間の私は感じられました。しかし、この分析力を持ち合わせるAIに脅威さえ覚えました。拙作の『星神楽』の文章もAIは学び、ひょっとしたらAIでも小説が書けてしまうかもしれません。実際にネット上ではAIが書いた小説がアマゾンなどで販売されています。このようにAIに自作の評価を伺っている作家はまだプロであっても少数で、2023年4月現在、ネット上でAIに小説の評価を伺っているユーザーは少数もしくは皆無に近い状態でした。しかし、ネット上にアップしなくても評価を伺っている物書きはプロアマ問わず、多くいらっしゃるかもしれません。
これから、AIに評価や選評を受ける時代になり、文学史の中でも革命が起こるかもしれません。同時にAIを使って小学生が読書感想文を書いた事例がSNSなどで話題にもなりました。

使い方を誤れば、国語力の低下にも繋がりかねない、と危惧しました。とは言え、AIの進歩はすさまじく、その勢いに歯止めは効かないのは公然の事実でしょう。私自身もAIと適度に距離を取り、AIをうまく活用しながらアマチュア物書きとして創作活動に打ち込めたらいいな、と実感しました。

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