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2024/4/10:フリーペーパーvol.97発刊!

「マイナポイント」の国策にダマされるな!!

マイナンバーカードの発行者数を増やすためのあま〜い♪ワナなのか?

今から遡ること5年ほど前の2015年、当時の経済産業大臣だった甘利明氏がロックバンド「ゲスの極み乙女。」のヒット曲「私以外私じゃないの」の替え歌で「私~以外私じゃないの~ あたりまえだけどね だ・か・ら マイナンバーカード♪」と記者会見中に突然熱唱したりするなど、派手なPRがなされていたマイナンバー制度。あの”文春砲”が炸裂する前の話ですが。

しかし、それからというもの、私たちの生活の周りではこの「マイナンバー制度」がなかなか定着せず、導入当初からうたわれていた利便性もほとんど感じられません。

こうして、マイナンバーカードの申請者数も伸び悩む中、遂にポイント還元事業との”愚かなる”コラボレーション、「マイナポイント」が実現されようとしています。

そもそも、マイナポイントとは?

今年6月に終了する「キャッシュレス還元事業」に続く官製ポイント還元「マイナポイント事業」のことです。 「マイナポイント事業」は、マイナンバーの利用促進、および消費増税による景気への影響を抑える目的で実施されるそうです。

キャッシュレス還元の第2弾?

マイナンバーカードを取得すると設定できる「マイキーID」と対応する決済サービスを連携させることで、決済額の25%・またはチャージ額の25%が「マイナポイント」として還元される仕組みです。還元額の上限は5000円。

ユーザーの申込み受付は今年7月より開始です。申し込み時にマイキーIDと連携させる決済サービスを1つ選択します。また、マイナポイントによる還元は2020年9月から2021年3月末まで実施する予定とされています。

なんと高い還元率!?

現在、コード決済サービスのLINE PayやPayPay、メルペイ、d払いなどの各社が「20%還元キャンペーン」など数多くのキャンペーンを実施し、加入者数をめぐり、激しい競争を繰り広げています。ヤフーのようなプレミアム会員特典や、契約している携帯電話会社やカード会社、コンビニ独自のサービスなどに関係なく、マイナンバーカードを発行しマイキーIDを取得するだけで誰もがこれだけの還元を受けられるのは、非常に大きな利点ですね。

マイナンバー制度「3本の矢」は何処へ?

マイナンバー制度には、次の3つのメリットが存在しました。

  1. 国民の利便性の向上
  2. 行政の効率化
  3. 公平・公正な社会の実現

しかし、私たち国民にはマイナンバーの便利さを肌で感じることはあまりありません。国や行政側からの目線としては、税金や財産貯蓄など国民の所得状況を管理しやすくなるでしょう。

国や行政側だけ「マイナンバー制度」の恩恵が受けられて、公平・公正な社会は実現するのでしょうか。

 「便利なマイナンバー」普及への努力を!!

2019年の7月の時点でのマイナンバーカードの交付枚数は約1772万枚で、人口に対する交付率は約13.5%にとどまることを総務省が発表しています。

こんな結果になってしまっている理由は、マイナンバー制度が始まっても、行政手続きなどにかかる手間がいつまで経っても旧態依然のままで、マイナンバーの便利さが全くといっていいほど感じられず国民の生活に浸透していないからではないでしょうか?

私たちの生活が本当に便利になるのであれば、わざわざマイナンバーカードの交付申請をして発行するまでの利点がはっきりとあったならば、こんなに伸び悩むことはなかったでしょう。まず実際に便利なものじゃないと、誰も使いたいとは思いませんよね。

ポイントを宣伝に使うな!!

「マイナポイント」は、このマイナンバーカードの交付枚数の伸び悩みをカバーするため、私たち国民を「25%ポイント還元」という大きなエサで釣っているような感じがしてなりません。

ポイントを国民にやればいいというようなやり方は、怠慢としかいえません。「マイナポイント」がもらえる、ということよりも、マイナンバー制度で私たちの生活が便利になる、ということのほうが大事でないでしょうか。

マイナンバー、「はい、ピッ!」じゃダメなの?

障害者は特に、年金手当てや福祉サービスの申請時、車椅子などの補装具・日常生活用具の公費申請の際に、かなりの労力と時間が掛かります。書類に障害の程度や状態、初診日などの情報をこと細かく記入しなければならず、それに同じ内容を1回だけではなく、何回も色んな書類に記入して然るべき機関の窓口の人に逐一伝えて提出するという骨が折れる作業が続きます。

これでは、当然のことながら記載漏れなどのミスが誘発され、見直しに無駄な時間がかかり、とても効率が良いとはいえません。

マイナンバー制度は、こうした煩雑な行政手続きを簡単に確実にできるようにする目的で作られたはずです。まあ、簡単にとはいえ個人情報保護などのセキュリティ万全の上ですが、一つの「マイナンバー」を窓口で伝えるだけで、バーコードリーダーのような機械で「ピッ!」っと読み取るだけで、申請作業がスムーズに進行できるようにする訳にはいかないのでしょうか。

「国民にポイントを〜」とのんきに言っている時間があったら、一刻も早く「マイナンバー制度」の恩恵によって便利なサービスが構築できるように努力していただきたいものです。

既に次世代携帯通信5Gの波にさえ世界から乗り遅れている日本。もうこれ以上ICT分野で遅れをとる訳にはいきません。せっかくの技術立国である日本の良さをもっと有効活用するべきです。こうしたICT時代だからこそ「マイナンバー」は活きるのです。「マイナポイント」がもらえるということよりも実際に便利なモノでなければ意味がありません。

 

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