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2020/08/10:フリーペーパーvol.53発刊!

鹿児島市営バス 一部路線撤退

ベッドタウンの公共交通崩壊の実態

私が住む地区は鹿児島市の丘陵地にある住宅街で、それなりの賑わいがあるベッドタウンです。そのためバス路線が発達していて、鹿児島市交通局のバス路線としては市内でも断トツを誇る便数が走っています。ところが…

赤字?

鹿児島市交通局は、2020年3月31日で、この地区を走る全路線を廃止して民間に移譲すると発表しました。理由は赤字。確かに1本乗りそこねても、10〜15分待てば次が来る、田舎路線としては、贅沢とも言える過密ダイヤで走らせていましたから、赤字にもなるかな?とも思いましたが、空気を運ぶのは始めの2〜3停留所で、歩道がなくなる下り坂までの間にはそこそこの乗客があって座席もほぼ埋まるので、今考えると赤字路線とは思えないのですが。

原因はマイカーの増加と優待パス?

丘陵地であることは始めにも言いましたが、そのため住宅街が尾根に造られ、段々畑のように裾野に広がるように発達した街です。谷底に郊外型の中規模スーパー2軒がいくらかの距離をとって建っています。仕事に行くにも買い物をするにもマイカーが必要になります。

私はマイカーを持っていないし、腰が悪いので杖を使っている関係で長い上りや下りが苦手です。特に買い物をしたあとのずっしり重い荷物をもって長い上り坂を上るのが苦になるので、買い物はおもにバスを使って麓の商店街や大型スーパーまで行っています。

障害者なのでバス・市電は無料、健常者も65歳以上は半額になるパスが交付されますが、これから高齢化が進めばこれらのパスの交付率も上がり、バスも現金収入がどんどん目減り、減収、赤字となるのは目に見えています。

赤字→民間委譲→ダイヤ縮小→路線廃止

公営交通が民間に譲渡するのは運行権だけではありません。これまでの累積赤字もひっくるめて移譲ですから、ロクなことはありません。受ける方は累積赤字 + 将来被るであろう赤字も計算にいれなければいけません。当然運行ダイヤの見直しと運賃の値上げが必要になります。客の少ない時間帯の減便や将来的に赤字を垂れ流すようなら、傷が小さい間に路線廃止も検討しないといけません。この問題は鹿児島に限ったことではなく各地で起きています。

少子高齢化、マイカー世代の都市部移転などが複雑に絡んで、団地機能が崩壊、買い物・病院難民が大量に出ます。こうならないために最後の砦、セーフティーネットとして公営交通がある「はず」なのですが、一度手放した路線免許は簡単には戻らないのでタクシー補助券を出したり、コミュニティバス(マイクロ)を走らせています。

コミュニティバスの強みは、とにかく出発地と終点さえ守ればどこを走っても良い、ということでしょう(電話予約できる路線もあります)。地域によっては特定の停留所もいらない、合図すればどこでも停まってくれるところや、道路幅に余裕があれば自宅前まで送ってくれる、乗り合いタクシーのようなサービスのあるコミュニティバスもあります。

交通をマイカーとバスに頼っている地域でバスがなくなると、一気に過疎化高齢化が進みます。そうならないためには公営バス撤退後も新規参入する事業者に、いままで通りのダイヤを維持してもらうと同時に利用者に便利で魅力的な路線開発を提供するだけでなく、利用人数の嵩上げが必要です。これがないと赤字覚悟で乗り込んできた新規事業者も、2〜3年で路線免許返納という最悪のシナリオが大口開けて待っているだけになってしまいます。

利用人数の嵩上げ

十分な道幅があるのに、何故かバスが通らない、最も近いバス停まで5〜600mもある地域はいっぱいあります。バス停間輸送のコミュニティバスや乗り合いタクシーを住宅街の細路まで網の目のように走らせることによって、これまでバス停までの距離や障害を理由に引きこもりがちだった人も出かける機会が増え、正規の路線バスも乗客が増えるのではないでしょうか?

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