発達障害の1つであるADHD。
最近「大人のADHD」が注目を集めている。ADHD当事者で、さらに子育て中の我が子も発達障害であるという人の著書やコラムも人気を博している。

適切な診断がされていない場合でも「ADHD」という言葉でメディアでとりだたされている場合も少なくない。実際のADHDとはとのような特性があるのだろうか。

ADHDとは、注意欠陥多動性障害(Attention Deficit Hyperactivity Disorder)の略称。主な症状としては、「細かいことに注意がいかず、仕事や家事がずさんになる」「会議や会話、長い文章に読むことに集中し続けることが難しい」といった不注意や、「途中で相手の話を遮って話し始めてしまう」「話すことに夢中で聞くことを忘れてしまう」といった衝動性、「落ち着きがなく、じっくりしているのが苦手」「しゃべり過ぎる」といった多動性が挙げられている。

このような症状全てが、必ずしも表面化するわけではなく、人によって不注意だけの人もいれば、衝動性・多動性だけが目立つ人もいる。また、3つの症状が混合する人も存在するそうだ。

これまでは、子どもの疾患であるとされていたADHD。
大人になると、自然に良くなると思われていたが、むしろ大人になって、対人関係や職場、環境コントロールの問題などで、様々な困難が深刻化してくるのが現実だということが判明してきている。

大人のADHDの人口は、意外に多く居るものだ。2007年のWHOの調査によれば、大人のADHDの世界的有病率は、平均3.4%としていて、世界的平均からみても「水面下には、日本にも300万人くらい埋もれているだろう」と推計する。

今は2016年。

「ADHDと認定された患者数は、平成23年には大人と子どもを合わせて1万7,000人だったのに対して、26年には4万8,000人に増加しています。理由としてはADHDの特徴が世間に認知されていったことで、診察に訪れる人が増えたことが大きいと思います」(厚労省障害福祉課)

認定された人だけでも増加している。水面下に埋もれている人はいったどれくらいいるのだろうか。

それでは、大人のADHDはどのように発見されるのか、そして、どのような問題を引き起こすのか。

26歳の女性は、子どもの頃から、トラブルがあった。ただ、家庭で保護され、充実した大学時代を送り、教員になりたいという夢も実現。卒業後、高校にも教師として就職できた。

 ところが、自分で担任を持つと、だんだん子どもたちが荒れてきて、授業ができなくなった。学校でも配慮して、補助教員を配置してくれたものの、自分は教師として適性がないと考えるようになり、1学期で退職。夏休みは、予備校で働いたものの、校長に怒られて、結局辞めてしまう。

 その後、うつ病の治療を続けることで、日常生活を送れるようになった。ただ、小さいときからの様子を聞くと、集中するのが困難だったり、いろいろなことをオーガナイズすることが下手だったりしたことがわかり、ADHDの評価を受けに来たという。

これは、高校や大学時代に問題が表面化していなかったのに、就職して社会に出ることで負担が大きくなり、事例化してしまったケースだ。大人になってから診断される人も多い。
また、ADHDが引き起こす問題は多岐に渡り、

教育や雇用にかかわるものについては、学業が続けられないことによる退学、本来持っている能力に見合わない職業しか選択できない、遅刻や早退が増える、しばしば期限に間に合わないことなどにより、雇用が不安定になって、雇用を継続していくことが難しくなる――などだ。

 また、社会活動にかかわるものについては、人間関係の構築、すぐにカッとなる、不十分な社会スキル、乏しい金銭感覚による過剰な債務、アルコールや非合法薬物などへの依存といった問題だ。 

 さらに、家族や家庭生活にかかわる問題としても、情緒的なコントロールができず、家庭内でトラブルが起きやすくなる、兄弟げんかが多くなる、世代を超えてADHDがつながっていくということが報告されている。

そんな中、当事者たちから期待された待望の薬が2013年12月に承認された。ドーパミンの再取り込みを防ぐことによって、不注意、衝動性、多動性などの症状を抑えるという。

ちなみに、大人の発達障害でも、ASDなどADHD以外の診断だった場合には、適応外になる薬もあるようだ。

なかなか発見されにくい大人の発達障害。
ADHDの診断基準については、WHOがつくった簡易テストがあり、目安ではあるが自ら確認することが可能である。
しかし、日本ではまだ発達障害に対する正確な診断法が確立していない。
大人の発達障害を診断する医療機関が少しずつ増えてきたとはいえ、適切に診断できる医師もまだ少なく、一部の医療機関に予約が殺到する状況が今も続いている。

発達障害という概念が広まり、ブーム化しているとも言われる今の社会だ。何事も、不確定要素が多い。
そうであるからこそ情報が飛び交い、理解しにくい面は多いが、その中でも正しい情報を得て、プラスの方向へと向かわせる必要がある。
これから先、新薬や、新しい治療指針が出てくることもあるだろうが、この発達障害の広がりに医学が追いつき、少しでも多くの当事者が改善をしていけるようになれば良いだろう。

そして何より、服薬と並行し、周りによる本人の特性への理解と配慮が必要不可欠なのではないだろうか。「上手に付き合うこと」と「克服」は紙一重なのかもしれない。

「大人の発達障害」でも服用を認められた待望の薬への期待と問題点|男の健康|ダイヤモンド・オンライン最近、注目されているのが「発達障害」の1つである「大人のADHD」という診断名だ。そんな大人のADHDへの「待望の薬」として当事者たちから期待されていた「コンサータ」が、昨年12月20日に承認された。diamond.jp

via:DIAMOND

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via:Carnet