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2020/01/10:フリーペーパーvol.46発刊!

大雨のちラハール

災厄は続く

前回「妄想 火山噴火」という記事を書きました。破局噴火だ、火山弾だ、火砕流だと、散々脅しましたが、大事なことがすっぽり抜けていました。それは雨。それも災害級の豪雨です。これは噴火から遅くても半日、早ければ数時間以内にドーッときます。

黒い豪雨

噴火で上空高く吹き上げられた火山灰は微粒子となり空中を漂うようになりますが、これが核となり上空の水蒸気と結合して積乱雲を作り真っ黒な泥の雨を降らせます。

鹿児島ではしばしば見られる「灰雨」の比ではなく、墨汁で粘土を溶いたような粘り気のある漆黒の雨で、特別警報の基準を遥かに上回る想像もできない量の雨が降ってもおかしくありません。

これが川だけではなく四方八方から押し寄せ、津波の海水がようやく引き始めたところに今度は山津波を伴なった真っ黒な泥水が襲いかかります。これをラハールといいます。

ラハール

日本語では火山泥流といいますが、主要構成物が水か泥かの違いなので、一般では土石流と混同されることが多いようです。土石流との違いは、それぞれの持つポテンシャルエネルギーの大きさでしょう。

土石流の原動力はもともとただの水で、土砂崩れで堰き止めた岩や樹木を巻き込んで規模や質量を増しながら、いわゆる鉄砲水となって流れ下るものです。

橋の橋脚などの邪魔者は破壊しますが、強い粘り気を持つラハールに比べると、質量とエネルギーが小さいので、カーブを突っきったりはめったにしません。

一方で火山泥流は必ずしも川を源にはしないのが特徴で、極端な話し、家屋が重く湿った火山灰に耐えられず倒壊したショックで道路からはじまることもあります。

土石流と違うのは、土石流が水から始まるのにのに対しラハールは始めは乾燥した火山灰で、それにドロ雨が染みこんだもので、1立方メートルあたりの水との比重も数10倍に達します。しかももともとが泥ですから重く、かき氷に常温のシロップを一気に流したように急速に速度とエネルギーを大きくし、広がりながら進みます。

地すべりや山津波に似た大きなエネルギーと質量を持って、麓まであらゆるものをなぎ倒し埋葬し、なめらかで美しい扇状地を形成しながら進みます。これは溶岩流と同じで海に出るまで止まりません。

違うのはその速度です。ハワイのキラウエアのサラサラ溶岩は別として、ラハールの速度は速く、やすやすと溶岩流を追い抜いて海に突入します。

水を含んだ火砕流

これについてはさまざま異論があると思いますが、降り積もった火砕物は表面上冷えているように見えますが、ひと皮剥けば灼熱の火山灰と火砕流の残りで、冷めている(と言っても直接触ると大ヤケドしますが)表面に降った雨が浸透して重くなると、下部高温層が圧縮されて温度が更に上がり、雨水が下部まで浸透すると水蒸気爆発を誘発して火砕流性のラハールに発展することも考えられます。

火砕流を横から見ると3段に別れます。最下層が火山灰が熱凝縮した溶結凝結岩、中間がサージと呼ばれる高温高速のジェット、一番上がもくもくと湧き上がる灰神楽となり、火砕流性のラハールは、水と火砕流の残りカスが混ざったもので火砕流を追いかける形で洪水となって地面に襲いかかり、僅かに生き残ったものや構造物をきれいさっぱり海に押し流します。

エピローグ

日本は国土に占める火山の数が世界一の国です。

予知ができない限り巨大噴火で、どこにいても犠牲者になる可能性があります。

それは1秒後かもしれないし明日かもしれません。

もしかしたら1000年間何も起きないかもしれません。

台風と違って身構えることができませんし、せめて自分の孫子の時代まで何事もないことを祈りましょう。

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