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2024/4/10:フリーペーパーvol.97発刊!

『故郷は奄美』を教えてくれたお義母さん

思い出は宝物

暑い日が毎日続き、熱中症が全国で発生しておりニュースで注意をうながしています。心配なことに、最近義母さんの体調が悪く、現在入院しております。お義母さんは高齢でもあります。一日でも早く元気になることを祈念しています。

奄美初訪問

さて、そんなお義母さんの状態でお話をすることはたいへん申し訳ない事なのですが、お義母さんの出身は奄美大島の笠利町用安。20年程遡りますが、結婚後の挨拶で生まれて初めて奄美大島を訪問したときの話をしたいと思います。

白いサンゴ礁の浜辺、エメラルドグリーンな海、写真でしか見たことのない光景、本当に美しい海。北九州市で生まれ育った私にとっては別世界。昔読んだことのある「天国にいちばん近い島」に来た気分でした。

夕方18時に鹿児島市の新港からフェリーに乗って、朝5時に名瀬港に着きました(約11時間)。船で行くといっても、約半日かかるということは、南の島への贅沢すぎる旅行でした。もちろん奄美大島のガイドは、現地でお会いする親戚の方達です。

朝を迎えるとともに紺べきの海、倉崎海岸を案内され見に来ました。奄美大島と言えば、ハブやクロウサギ等、奄美大島にしかいない生き物達を見学も含めて楽しみにしていました。

私を癒してくれたオカヤドカリ

私は、親戚のご挨拶もあり緊張していましたが、船から降りてからは緊張も和らぎ、正直なところ観光気分状態で、子供達とはしゃいでいました。

まず最初にびっくりしたのは、親戚の方が見せてくれたヤドカリくんでした。こんな大きなヤドカリくんを見るのははじめてでした。北九州市の海(日本海)にもたくさんヤドカリくんはいるのですが、こんなに大きなヤドカリくんははじめてでした。通称、オカヤドカリというそうです。国の天然記念物(昭和45年11月12日)に指定されていますので、勝手に捕獲できませんのでご協力の程お願い致します。このオカヤドカリくんからじっと見つめられると癒やされま〜す。

島の踊りは、やっぱり六調

次にびっくりしたのは、その日の夜に行われた宴会。宴会場では挨拶にはじまり、親戚紹介、いろんな出し物もあって、そろそろ終わりに近づいていた時に六調の踊りがはじまりました。

私が踊ったのは、盆踊りでの炭坑節ぶりです。六調の踊りは一見簡単そうにみえたのですが、動きが早く、酔っていた状態でもあり、とてもついていけませんでした。私を心配してくれた親戚の方が、時間をみつけ、踊り方を教えてくれました。親戚の皆さんは、曲に合わせ、手ぶえや太鼓、掛け声で調子を整え、手を上に挙げ真剣に踊ってました。

それでもテンパり状態の私に、やさしく六調を教えてくれました。また親戚の皆さんは、踊りを共有し、輪の中へ遠慮なく迎え入れてくれたことは私にとって感動的な出来事でした。本当に感謝の気持ちで一杯でした。本当に元気をもらいました。

紙テープは「ありがとう」のおもてなし

最後にびっくりしたことは、紙テープを使って見送ってくれた事です。感謝を体で表現するよう大きく手を振り、遠く離れて、港が見えなくなるまで、一生懸命に「ありがとう」、「またきてね!」と手を振る姿に、思わず、「わかった、わかった、また、くるからね」と、不思議と涙が溢れ・・・・私は人に対する心遣いを教わりました。

用安会の事務局

楽しい奄美大島での思い出もあり、縁あって、奄美出身の鹿児島在住で作る島(用安)の会の事務局をするようになりました。この島の会は昭和47年(1972年)からはじまっています。

現在、島の会の皆様の満喫した笑顔は、写真で見る事しかできません。お義母さんも含め高齢化の波は、この島の会もさけられない状況にまできています。新年会(年の祝)、運動会の年2回の行事は実施をしておりますが、年を追うごとに少しずつ参加者も減ってきています。そういうことも予測した上で『33年の歩み』(平成17年11月発行 )の中で、前会長さんが休会を伝えております。

その歩みには「これから先、後輩達の奮起を期待し、いつの日か再起が計られた折には・・・・・・」と書いてありました。私は「自分に出来る事」を模索しながら、継続しております。

最後に

今年(2019年)の新年会で現会長さんが、披露してくれた歌「いきゅんにゃかな」を簡単ですが、紹介させて頂きます。北部奄美の代表的な島唄の一つ。作詞、作曲共に不詳。単純なメロディーであるため三味線の稽古で最初にくることが多く、また奄美出身の歌手によく歌われる曲です。男女の別れを歌ったという説と生者と死者の別れを歌ったという説があります。そのルーツは本土系の数え歌にあるといわれています。

行(い)きゅんにゃ加那(かな)
吾(わ)きゃ事忘(くとぅわす)れて 行きゅんにゃ加那
打(う)っ発(た)ちゃ 打っ発ちゃが 行き苦(ぐる)しや
ソラ行き苦しや

行ってしまうのですか愛しい人
私の事を忘れていってしまうんですか愛しい人
発とう発とうとして行きづらいのです

別れのつらさはあるかと思いますが、私は新しい出会いのはじまりかと思います。そして、そして、未来に向かって、島の会の皆様が再び、楽しい時間を過ごされることを見つけてまいります。

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