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2018.11.10:フリーペーパーVol.32発刊!

「ノエビア化粧品」僕が好きだったCM

Queenもフレディも知らずに聴いていた「ノエビア化粧品」CMソング

確か週末の夜、金曜ロードショーや日曜洋画劇場など、テレビで映画が放送される合間に流れていたコマーシャルは、映画好きをターゲットにした意図からなのか、大人向けのおしゃれな作品が多かったように思います。

なかでも、小学生だった私が好きだったCMが「ノエビア化粧品」でした。短時間の映像と音声であるにもかかわらず、言葉を詰め込むようなことはせずに重要なイメージを一言添えるだけというスタイリッシュな構成に、強い印象を受けていたことを思い出します。

飛行機にヘリコプター、Queenとカルチャー・クラブ

クイーンの”I Was Born To Love You”の曲に乗って、操縦士の女性が地上に降り立つシーンの最後の提供クレジットとして登場する「NOEVIR」だけのロゴが、なんとも粋だな消費者に媚びていないなと気に入っていました。

今ブーム再燃のQueen

11月9日に劇場公開され大ヒットを飛ばしている映画「ボヘミアン・ラプソディ」の主役であるロックバンドQueenの曲がふんだんに採用されたCMも、音楽に興味のない小学5年生男子にも心躍る素敵なミュージックでした。ノエビアのCMは、とにかく「言葉を究極まで削ります」もっとも重要な1フレーズだけ、絶対に視聴者の耳に残したいのでしょう。

カルチャー・クラブ

コマーシャルに採用されたカルチャー・クラブの”Don’t talk about it” は、Queenほどには後世に長く残る作品ではないと感じますが、小学生の私は”Don’t talk about it” も気に入りました。しかし、ノエビア化粧品コマーシャルの真の斬新さは、この後の段落で明らかとなるでしょう。

鶴田一郎氏と名だたるシンガーの連続

ノエビア化粧品のCMのなかで、最も有名なシリーズは次のものではないでしょうか。

グラフィックデザイナー鶴田一郎氏の美人画、名曲カバー

コマーシャルの拝見をすべてイラストにし、背景は鶴田一郎氏の美人画をずっと置きます。現在も熊本で活躍を続ける、美人画で有名な鶴田一郎氏による美人画を背景に、夢先案内人、よろしく哀愁、イミテーションゴールド、スローなブギにしてくれ、冬の稲妻、愛のメモリー、 その他続々と変わっていく昭和歌唱曲のあれこれが、カバーバージョンとして流れます。名だたる実力派シンガーによるカバーは、いつまでも聴き続けていたくなる心地よさです。

コスメティックルネッサンスという思想

コスメティックルネッサンスは、ノエビア化粧品が1987年から97年あたりまで使用していた同社製品のキャッチコピーです。ルネッサンスはフランス語で「再生」「復活」などの意味を持ちます。

ノエビアの美へのスタンス

ノエビア化粧品が持つ、メイク、コスメティックスへの根本的なスタンスは、美とは誰か他の他人と差をつけて自分の「方が」美しいなどというものではなく、自分が自分自信を内面から自信あふれる存在に変えていける力を指すのだと伝わってきます。80〜90年台の化粧品CMは、精神的に強く妥協のない女性をまず実現し、その後、外見の美へと希求するものだったといえるでしょう。

声を強調するものは静寂

さて、コマーシャルですがこちらもやはり、カバー曲以外にセリフ、説明文、一切ありません。CMの最終コマで「NOEVIR」の一言とロゴが出るだけです。たった15秒のCMをどのように有効活用するか? それは業種によって効果の出し方は分かれると思いますが、美を扱う化粧品メーカーなら、静寂と無音の操作が最も効果的だったのだと思うのです。