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2024/12/10:フリーペーパーvol.105発刊!

「ユーチューブ依存」世界規模のアクセス障害で浮き彫りに

警察に通報する人まで「911通報しないで」米警察が異例の呼びかけも

動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」の機能が一時停止し、世界各地で動画が視聴できない状態となった10月16日。世界中のユーザーが困惑するなか、アメリカではこの障害に関する911通報が相次いだため、通報をしないよう警察署が呼びかけるという事態に。

今回の世界規模の障害が、「ユーチューブ依存」の現状を改めて浮き彫りにしたようです。

「動画が見れない!」世界中のユーザーが困惑

16日の午前10時頃(日本時間)から約1時間半にわたり、ユーチューブにアクセスできないという障害が世界各地で発生。

この事態にツイッターなどには、
「動画を見れない」
「アクセスしようとしてもエラーが表示される」
といった投稿が相次ぎました。

ユーチューブは、公式ツイッターで、不具合の発生は把握しているとしたうえで
「修復に向けて作業しており、終わり次第お伝えします。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。」と謝罪。その後復旧したものの、原因等については言及しませんでした。

相次ぐ911通報に警察も困惑

アメリカでは思わぬところにまで影響が。

アメリカの「911」は日本で言うところの110番、緊急通報です。今回のユーチューブの障害を受けて、警察に緊急通報をする人もいたようです。

そこで、フィラデルフィア警察は公式ツイッターで
「私たちのユーチューブページがダウンしていますが、911を呼び出さないでください。私たちでは対応できません。」
といった呼びかけを行いました。

通報した本人たちは相当に切実だったのでしょうが、しばらく待ってみることができないほどの依存度だということでしょうか。

凶悪犯罪を取り締まる警察官も、この通報にはさぞ困惑したことでしょう。それともアメリカならではのジョークだったとか。

日本でも過熱しているユーチューバー人気

基本的に無料で誰でも動画の投稿や視聴をすることができ、スマートフォンの普及と利用者の若年化も相まって、いまや小さな子どもから大人まで年齢を問わず人気を得ているユーチューブ。

近年では「ピコ太郎」がユーチューブを通して、世界中で人気を博したことが記憶に新しいと思います。

さらに最近では「ユーチューバー(独自に創作した映像を継続的に投稿する人)」に憧れる子どもたちも増え、「将来なりたい職業ランキング」の上位にもランクインするほど。再生回数が多ければ多いほど広告収入も多く得られるユーチューバーは、子どもだけでなく大人にとっても魅力的なものです。

特に日本における第一人者であるヒカキンさんは、芸能人なみの人気と高収入で、子どもから大人まで憧れるまさに時の人。

しかしながら、成功を収めているユーチューバーはほんの一握り。

ヒカキンさんのような人気ユーチューバーになることに憧れ、「再生回数をいかに稼ぐか」「みんなに注目されたい」ということに固執しすぎるあまり、過激な行動や他人への迷惑を顧みない行為、人を不快にさせる行為等が問題となっています。

今年に入ってユーチューブは、動画内容の審査や収益化についての新たな基準設置など、規制強化の動きを見せました。

面白みががなくなると言う声もあるようですが、過熱してきた人気ユーチューバーへの憧れを少し冷静に考える良い機会かもしれません。

ユーチューブ依存は悪いことなのか?

アーティストのミュージックビデオ、世界中の景色、動物の微笑ましい姿、企業や自治体のPR動画などなど、豊富なバリエーションの中から自分好みの動画を探して視聴する。情報の発信と入手をできるユーチューブはいまや現代人の生活に浸透した便利で身近なコンテンツとなりました。

スマートフォンの普及に伴って「スマホ依存」が社会問題となったように、気軽にスマホで利用できるユーチューブに依存してしまう人が増えたのも、必然の結果なのかもしれません。

当然ながら好きな動画を見てユーチューブを楽しむことは、悪いことではありません。

ですが、いま問題となっている「人の往来のなかを歩きながら」「車や自転車を運転しながら」などの危険な「歩きスマホ・ながらスマホ」による視聴は、事故に繋がるおそれもあり、依存云々以前に社会のルールやマナーに反する行為です。自身も危険なうえに周囲に迷惑をかけ、ユーチューブに対する印象まで悪くする可能性も。

ユーチューブの視聴を一切やめるのではなく、時と場所を選び他人に迷惑をかけることなく適切に利用できれば、文句を言われることもなく、心ゆくまでユーチューブを楽しめるはず。

図らずも、今回の障害により否が応でもユーチューブから離れる状況ができ、自身の依存度を感じた人もいるのでは。周囲に迷惑をかけていないか、普段の自分を見つめ直してみるのもいいでしょう。

一時的な障害でパニックを起こした人がいたことを考えると、もしも将来サービスの終了が訪れた時、社会に一体どれだけの影響を及ぼすのか。

再び障害が起きたとしても警察に通報はしないように。

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