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2024/12/10:フリーペーパーvol.105発刊!

難病「IBD」を患い、勇気を与えてくれるスポーツ選手たち!

難病のクローン病と潰瘍性大腸炎「IBD」を患いながら勇気と元気を与えるスポーツ選手

クローン病と潰瘍性大腸炎は同じ難病であり、「IBD」とも言います。下痢や倦怠感、食事制限など日常生活で様々な困難になります。しかし、IBDと闘いながらもスポーツで活躍して勇気と元気を与えてくれる選手もいるのです!

10代から20代に多く発症し、腹痛や体力を奪われる

IBD(クローン病、潰瘍性大腸炎)は10代から20代の若い世代に発症し、主に小腸や大腸に深い潰瘍ができやすくなります。そして腸管が狭くなる狭窄、腸管に穴が開く穿孔などが起こりやすくなって、症状が悪化すると長期入院や手術も必要になってきます。

食事制限もあって、体力を使う労働もつらい

IBDと診断されると食事制限があって、油物や刺激物、消化に悪い食べ物などをなるべく控えなければなりません。さらに体重減少など体力も奪われてしまうので、個人差はありますが重労働や激しい運動も制限があるのです。

でも、同じIBDでありスポーツで活躍している選手もいるのです。そこでこの2人のアスリートをご紹介します。

安達了一、オリックス・バファローズ

プロ野球選手でオリックス・バファローズに所属する安達了一選手。
ショートのレギュラーとして現在も大活躍しています。

現在30歳である安達選手は、28歳の時に潰瘍性大腸炎と診断されました。

トイレに行く回数が増えて異変に気づき…

2015年秋季キャンプの練習中にトイレに行く回数が増え続けるという異変に気づきました。安達選手は腹痛をしやすい体質だったこともあってしばらく様子を見ていたのですが、トイレに行く回数が1日で約30回以上にも増えてしまって、病院で診察を受けたところ潰瘍性大腸炎だと判明しました。

今年はオールスターにも選ばれて大活躍!

潰瘍性大腸炎と診断された安達選手は「このままプロ野球ができなくなるかもしれない」と感じ、大きな不安がありました。
しかし、小さい頃からの夢でもあった「野球をやりたい!」という強い気持ちもありました。

家族や監督、チームメイトの支えもあって、難病にも負けず今年もオリックスで大活躍!
去年のシーズン中にも病気の悪化かもしれませんでしたが途中交代したり、再燃で入院するということもありました。
でも安達選手はファンの応援に応えてくれる大活躍を見せてくれて、今年はオールスターにも初出場したのです!オールスター初ヒット、初盗塁するなど同じIBDのみんなに元気を与えてくれるプレーを見せてくれました!

シーズン開幕前は自慢の機動力で「30盗塁する」という目標を掲げた安達選手。

プロ野球はハードな試合と長距離移動もあって、体力が必要な仕事、スポーツです。それでも休むことなく試合に出場する安達選手は本当に尊敬します!

僕はプロ野球が好きで同じIBDを患っているから、ずっと安達選手を応援し続けます!!
目標の30盗塁にも期待しています!!

背泳ぎ100mで世界記録を樹立したキャサリン・ベイカー

クローン病を患っている方へ7月31日に大変嬉しいニュースが飛び込んできました!
全米水泳の背泳ぎ100mでクローン病と闘うスイマー、キャサリン・ベイカー選手が世界記録を樹立したとのことです!

ロサンゼルスで開催されている全米水泳で世界記録!

ロサンゼルスといえば野球選手で有名な大谷翔平選手のいるエンゼルスのある場所。ここで7月25日から7月29日まで全米水泳が開催されました。

世界記録保持者に勝ったベイカー

女子100m背泳ぎでカナダのカイリー・マス選手がブタペスト世界水泳で記録を出したタイムが58秒10。それを2016年リオデジャネイロ五輪にも出場した、自由形で世界記録保持者でもあるケイティ・レデッキー選手が世界記録を塗り替えると思われていましたが、58秒というタイムで世界記録をだしたのはキャサリン・ベイカー選手でした。ベイカー選手もリオ五輪に出場しています。

13歳でクローン病を発症し、悲しい思いもした

ベイカー選手は13歳という若さでクローン病を発症しました。学校の授業中などで身体のだるさを感じ病院で色々な検査を受けた結果、クローン病であると診断されました。

未来の世界スイマーと期待されたベイカー選手は体重も落ち始め、クローン病であることの日常生活も困難になってきて悲しい思いをしたとも語っています。

薬も点滴薬を使っても寛解する効果が無くなってしまい、自己注射の治療法に切り替えながら水泳を頑張っているベイカー選手。

リオデジャネイロ五輪の代表に選ばれた時に自分はクローン病であることを公表しました。

国の代表に選ばれるなんて簡単にできることではありません。しかしベイカー選手はクローン病を患いながらもオリンピック選手になれたことで、

・「クローン病と闘っている人たちに勇気を与えてたい」
・「クローン病でもスポーツを頑張れると知ってほしかった」

とメッセージを送ってくれました。

スポーツは激しい運動が必要で物凄く体力を使い、IBD患者がよく言われる

・「重労働は控えること」
・「激しい運動はなるべく控えること」

を覆してくれて、安達選手もベイカー選手も大好きなスポーツでプロで世界で大活躍して、IBDの皆さんに勇気と元気を与えてくれたのです。

僕も同じIBDであるクローン病と闘病しているから…、そんな2人をいつまでも応援し続け、いつか完治する方法が見つかるといいなと思っています。

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