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2024/3/10:フリーペーパーvol.96発刊!

杖を持つ人のための防寒具「cane warmer」

福祉用具にデザインを!

皆さんは杖や車椅子などの福祉用具を使用している人を見て、どのようなイメージを持ちますか。
イメージは、存在そのものに大きな影響を与えます。
福祉用具の機能性を保ちながら、デザインという視点で福祉を変える!
今回は医師、理学療法士、デザイナーによるデザインプロダクトチーム、TEAM OHMORIが手掛けた「cane warmer」について、ご紹介します。

cane warmer、商品化を目指して開発中!

「cane warmer」は杖のグリップに装着する防寒具で、3月31日に行われた「第3回 医美同源デザインコンペティション」にて優秀賞を受賞しました。

スタイリッシュなデザイン

※クリックすると、画像が拡大されます。

シンプルでコロンとしたデザインは、バッグにひとつ入れておきたくなります。

※クリックすると、画像が拡大されます。

男女ともに使いやすい3色、cane warmerを装着したまま杖を机などに掛けることも可能です。

防寒具としての機能性

内側はフリース素材であたたかく、外側は防水素材のため雨の日も安心!

杖のグリップと手動車椅子のハンドリム、電動車椅子のコントローラーは同じ役目をしており、握って使用するものです。
わたしは手動、電動どちらの車椅子も使用していますが、ハンドリムもコントローラーも夏は汗ですべりやすく、冬は手がかじかんで握ることがままならないのです。
わたしの友人は滑り止めつきの手袋をはめて車椅子をこいでいましたが、すぐにボロボロになり、手袋は厚みがあるぶん握りにくくなると話していました。
杖を使用している人も同じ思いでしょう。
cane warmerは素手でグリップを握れる点も魅力です。

現在、cane warmerは試作段階であり、商品化に向けて活動中とのことです!
今後、変更される点もあることと思います。
どのように変化していくのでしょうか。
WebサイトInstagramから、完成までの過程が見れることも楽しみです!

TEAM OHMORIの紹介

cane warmerを考え出したTEAM OHMORI、メンバーはこちらの3人になります!

プロフィール

デザイナー 三宅 諒(みやけ りょう)

家電メーカー勤務。雑貨、家具のデザインをはじめ、インスタレーション、医療などの幅広い領域で活動。Good design award、IF design award受賞。

理学療法士 野田 将嗣(のだ まさつぐ)

愛知県内の総合病院勤務後、海外ボランティアを経て、現在は教育機関にて専任講師として勤務。専任講師の傍ら地域医療にも携わる。

医師 森 達男(もり たつお)

都内総合病院に勤務するリウマチ膠原病科医。臨床現場での気づきを製品開発に反映する。

愛知県名古屋市にある「大森」で、幼いころから一緒に育った3人
それぞれの知見を活かし、生活がより豊かにするものを製作しているそうです。

「使わなければいけない」ではなく 「使いたい」へ

きっかけは、福祉用具の利用を躊躇する方の「年よりくさい」「見た目がちょっと…」「格好悪い」などの意見だったといいます。
福祉用具は機能面に特化するあまり、デザインは二の次になりがちです。
しかし、鞄や服、時計などと同じように、福祉用具は使う人との距離が近く、人に寄り添うものです。
人の生活になじむデザインを提供することで、生活をより豊かにするきっかけになると考え、このプロダクトは始まりました。

福祉のイメージをくつがえせ!

「かわいそう」「大変でしょう」「大丈夫?」
わたし自身、車椅子を使用してひとりで出掛けると、こんな言葉を掛けられることがあります。
しかし実際は内心、ウキウキして出掛けていることがほとんどです。
なぜ、このような言葉を掛けられるのでしょうか。
その原因のひとつは、福祉用具のデザインではないかと考えていました。
TEAM OHMORIが伝えるように、これまでの福祉用具は機能性を重視するあまり、福祉用具=その人の支えというイメージがなにより強かったように思います。
ですが、実際に毎日使用している身としては自分の支えであると同時に日常であり、ファッションの一部でもあるのです。
そのため、わたし自身ももっと色や形にバリエーションがあれば、使用するたびにさらにワクワクするだろう、と考えていました。

また、福祉用具は誰もが使用する可能性があります。
もっと身近で手にとりやすく、選ぶ楽しさが増えたら、福祉用具を使用する人に対してのイメージも変わっていくことでしょう。
2017年11月に結成されたという、TEAM OHMORI。
今後の活躍が、とても楽しみです!

TEAM OHMORI

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