2018.6.10:フリーペーパーVol.27発刊!

障害者手帳は身分証なのに?安室さんのライブで入場断られる

「障害者手帳」それは身体や精神に障害を抱えていることを示すだけでなく、その人の身分証明書でもあります。

しかし、5月2日に行われた安室奈美恵さんのライブで、入場時に障害者手帳を提示したところ、身分証に該当しないとして入場を断られてしまったという方の訴えがネット上で話題に。

運転免許証などを提示する人も多いかと思いますが、障害者手帳でも身分証明ができるはずなのですが・・・。

本当に障害者手帳は身分証明書にならないのでしょうか?

入場ゲートで会場への入場を断られる

コンサートやライブなどのチケット転売問題に対して、様々な対策をとるアーティストも多くなりました。会場へ入場する際、「チケット購入者本人であるか」「ネット上などで転売されたチケットでないか」等をスタッフが確認するために、本人確認できる物の提示を求めることもそのひとつです。

入場を拒否されたという方は、入場ゲートにて正規ルートで購入したチケットと、身分証として「精神障害者保健福祉手帳」という障害者手帳を提示したところ、「国の発行したものではないから」という理由で入場を断られたのだそう。

他のスタッフに確認してもらうなどしたようですが、誰に聞いても同じ返答。

その後ようやく身分証として認めてもらうことができたものの、「運営側が入場拒否をした記録はない」と入場を断られたこと自体を疑っているかのよう。さらに「どうして精神障害者保健福祉手帳で入場できると思ったのか?」と耳を疑うような言葉が。

メールやサイトに記されている入場に際する注意事項に、身分証の提示と障害者手帳が身分証に該当することが記載されていたからとしか言いようがありません。

結局この方は、入場できなかった上に振り替え席も返金も一切されず。

楽しい思い出となるはずだった一日が、悪い意味で忘れられない一日となったことでしょう。

障害者手帳とは

身近に障害者の人がいないと、目にする機会はないかもしれません。デザインは自治体によって様々ですが、だいたいがこのような感じです。

障害者手帳は、障害があることを行政機関によって認められた人が取得することができ、各種利用サービスの資格があることを証明する手帳です。「身体障害者手帳」「療育手帳」「精神障害者保健福祉手帳」の三種類があり、都道府県や政令指定都市、中核市が発行します。

・身体障害者手帳・・・身体的な障害(聴覚・視覚・肢体不自由・ペースメーカー・人工肛門など)を有する身体障害者が、健常者と同等の生活を送るために最低限必要な援助を受けるための証明書。等級があり、数字が小さくなるほど重度であることを示す。

 

・療育手帳・・・知的障害者に対して一貫した指導・相談等が行われ、各種援助措置を受けやすくすることを目的としている。

 

・精神障害者保健福祉手帳・・・精神疾患があり生活に支障をきたしていることを証明するもの。長期にわたり日常生活や社会生活への制約がある方の社会復帰や自立を支援することを目的としている。

受けられるサービスは、手帳の種類や自治体によって異なります。

国税・地方税の控除や免除、各種交通機関の運賃割引、公共施設利用料の減免などの共通するサービスのほか、身体障害者手帳は盲導犬の貸与、療育手帳は特別児童扶養手当の支給などがあります。

障害者手帳は身分証明書になる!

一般には、身分証明(本人確認)を求められた場合、運転免許証やパスポート、マイナンバーのように氏名・住所・生年月日・性別・顔写真などの個人を特定できる情報が記載・貼付された公的機関の発行したものであれば身分証明書として通用するとされています。

つまりそれらの条件を満たしている障害者手帳は、身分証明書としての役割を十分果たせるということです。

注意しないといけないのは、必ずしも障害者手帳だけでの本人確認が可能であるわけではないので、事前に確認をしておいた方が良いでしょう。

問題は運営側の意識の低さ

安室さんのライブでは、他にも同じように障害者手帳での入場を拒否されていた人がいたようです。

今回の件は安室さんに非はなく、スタッフが安室さんの顔に泥を塗ったようなものです。

身分証明についての注意事項に”障害者手帳で可能である”ことが記されていたにも関わらず、それをスタッフが把握できていなかったこと。可能であることを認めても、入場を許可しなかった上に謝罪もなく、返金等のアフターフォローもなかった。また、どうして認められないのか、納得できるような説明がなされていない。

2月の時点で同様の問題が発生していたにも関わらず、スタッフ間の周知徹底等の対応もせずに5月に同じ轍を踏むというのは、運営側の意識の低さが伺えます。

好きなアーティストのライブだからこそ、このような対応を取られると余計に腹立たしく、悲しい思いになったことでしょう。

このような特別なイベントだけでなく、お店等での会員カードの更新など身分証明書の提示を求められる場面は身近にあり、多くの場合「障害者手帳」のみで本人確認が可能となっています。

本人確認をする側がしっかりと把握しておくのが当然だと思いますが、提示する側もあらかじめ「障害者手帳」のみで本人確認が可能かどうかをしっかり確認し、万が一の場合に備え、他の身分証明できるもの(健康保険証、年金手帳、学生証など)を用意しておくことでどのような事態にも対処できるようにしておくことが大切でしょう。

それでもダメなら、サイトやメール等に記載されている注意事項を見せて確認してもらうなど、負けずに粘りましょう!