日本での家事に対する責任感には大きなものがあり、完璧さにとらわれ過ぎる面もあります。家庭内の仕事であるだけに本来は手を抜くことも自由でありながら、誰に強制されるわけでもなく私たちは完璧を求め過ぎているのではないでしょうか?
佐光紀子さんによる『「家事のしすぎ」が日本を滅ぼす』(光文社新書)には、日本人が家事にどれだけ時間と労力を払っているか、そのために疲弊しているか、配慮の行き届いた子育てにとらわれているか、などの点について書かれています。
基本的な「家事」の水準が異常に高い日本。家の中でまでせっせと働かなくてもいいのでは問題(『「家事のしすぎ」が日本を滅ぼす』佐光紀子) https://t.co/Z5BZAwH7sJ via @wezzy_com
— Niizeki Hiromi (@zhiromi) 2018年3月28日
食事の準備
学校では、朝ごはんをキチンと食べましょうと教えます。
それはその通り大切なことです。
ただ、朝の忙しい時間にしては手の込んだ食事を、日本では求めすぎているのではないでしょうか。両親が共働きであったり、朝の通勤も忙しいなかで、早朝から負担のかかる家事を自分に期待しすぎているのかもしれません。
3月24日(土)の日本経済新聞にて、「今を読み解く」コーナーで山田昌弘中央大学教授による女性活用と家事負担に関する記事が掲載されました。その際に、光文社新書『結婚と家族のこれから』(筒井淳也著)、『「家事のしすぎ」が日本を滅ぼす』(佐光紀子著)を取り上げてくださいました。 pic.twitter.com/ZcVi7aQeD9
— 光文社 宣伝部 (@kobunsha_promo) 2018年3月26日
他の先進国
パンと牛乳、シリアルと果物など、欧州やアメリカで比較的簡単に準備できる朝食が主流となっているのに比べ、日本での朝食といえば米を炊き、具の充実したみそ汁に、玉子焼き、干物…など(少し古典的かもしれませんが)、理想を追求すれば際限なく素晴らしい朝食が想像されます。
しかし、それらの努力がどうしても子どもたちの健やかな成長に必須のものなのか?それら涙ぐましい家事の努力が最終的な生産力に結びついているのかと言った点については、明確な答えが出ているわけではありません。
朝ごはんが、量販店で買い置きしておいたクロワッサンばかりだからといって、子どもたちの情緒を不安定にさせるといった報告が出ているわけでもありません。
元PTA仲間だった友人とお花見に行きました。
色んな愚痴を話していたら、日本の女性は家事をしすぎるの!と
佐光紀子 さんの「『家事のしすぎ』が日本を滅ぼす」(光文社新書)と言う新書 を勧めてくれました!
さっそく読んでみよう😃
桜の下で色んな話が出来ました。
楽しかった🎵 pic.twitter.com/5r6l54AAUj— いつか見た月 (@itsukamitatsuki) 2018年3月24日
本来は自由なもの
女性が家事を担当するものであるといった考えが強いなか、さらにその内容まで水準の高いものを要求されてはあまりにも負担が大きすぎるのではないでしょうか?
「家事」なのだから、労力をかける具合は自分たちで自由に調整すればいいのです。家庭全体がもっと効率よく楽しみながら生活できる妥協点を、見つけていけばいいのではないでしょうか。
『「家事のしすぎ」が日本を滅ぼす』(光文社新書)https://t.co/tqQcv9sDHr の著者・佐光紀子さんが取材されている記事です→ おかず3品以上、ご飯は手作り呪縛は誰のせい?手作り至上主義が共働き家庭を追い詰める|BUSINESS INSIDER https://t.co/f104T2iQnu @BIJapanさんから
— 光文社新書 (@kobunsha_shin) 2018年3月19日
家事は食事の準備にとどまらず、洗濯や掃除など多岐にわたります。一般的に家事とは分類されない項目でも、確定申告の準備をして税務署に出向いたり、生命保険や自動車保険の内容を吟味したり、スマホの通信キャリアを情報集めてショップに行って相談して決めるのだって骨の折れる作業です。
やらなくてはならないことはたくさんあります。
家事の優れている点が数値化されないことが悔しくもあります。
もちろん、家事の行き届いていることに無駄な労力という評価は相応しくありませんし、清潔に整えられた環境は生産力や子どもたちの情操教育に良い効果があるでしょう。
重要なのはバランス良く頑張ることであり、この点では外の仕事と同じです。
生真面目なことで有名な私たち日本人は、幸せになるための妥協点を見つけて、ほどよく怠けることが大切ですね。
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