住宅宿泊事業法が、今年6月15日に施行されます。
これまで、規定が曖昧だった民泊ビジネスの整備に政府が乗り出しました。
住宅宿泊事業を届出制とし、住宅宿泊管理業や住宅宿泊仲介業の登録制度などに一定のルールを定めることで、健全な民泊サービスを普及させようとするものです。
すでに観光庁のホームページなどには住宅宿泊事業法のページがあり、民泊について詳細がまとめられた民泊制度ポータルサイト「minpaku」も存在します。
今週もマンションの入り口にゴミを放置していく民泊利用者。
清掃のおじちゃんも嘆いてる。#違法民泊#大阪市 pic.twitter.com/QY2Jtxmy5h— youknowwhat? (@jazz_wave) 2018年3月19日
自分の部屋さえあれば誰でも民泊できるの?
民泊には、自宅の空いている部屋を貸したり、使っていない一軒家をまるごと貸し出したりするなどの方法があります。民泊を開始するにも様々な制約があり、お金を取って人を泊めるには「旅館業法」という法律を満たす必要があります。
通常のホテルや旅館には必要とされる設備が決まっていて、旅館内にトイレは2個必要、住居専用地域での営業は禁止、自動火災報知機を設置する、2階であれば避難はしごを設置、などの条件を満たさなければいけません。
民泊は免許を必要とするビジネスのため、自分の部屋を使って誰でもすぐできる、というわけではありません。
闇民泊の問題
日本でも多くの観光客が訪れる、京都、奈良、東京などの民泊は、法に則ったものばかりではないという問題があります。
認可を受けずに自分の家を旅館のように貸しだす「闇民泊」と呼ばれる者もいます。
今年2月にまとめられたマンション管理業協会の調査によると、所有する物件での民泊の実施については犯罪の温床や物件の損傷などが懸念され、管理組合の8割が禁止の意志を示しています。
民泊マンションで覚醒剤作った疑い 米国人を再逮捕
大阪市と同様、安倍政権により民泊特区に指定されている東京都大田区の民泊として使われていたマンションで覚醒剤を作ったとして、警視庁は、米国籍の容疑者(25)を覚醒剤取締法違反(営利目的製造)の疑いで再逮捕したhttps://t.co/xvMDu1Myz9— okeinan (@okeinan1) 2018年3月27日
民泊の利点
しかし、2020年にオリンピックを控えている東京、そして日本では、宿泊施設の不足がすでに試算されています。
平成28年1月12日、厚生労働省の有識者会議という場で、民泊は旅館業法の簡易宿舎であると位置付けられました。
営業は国家戦略特区に限定され、国の認定を受けている必要があります。
法的な規制を厳しく設定することは、治安のためにも必要なことです。
既存のホテルや旅館などの宿泊施設では訪日外国人を受け入れきれないといった状況で、一般の世帯が住宅またはその一部を臨時的に貸し出すといった協力は、国にとって本来ありがたいことのはずです。
宿泊施設を整備するための追加の資金が要らなくなるし、オリンピック期間だけの営業なら、五輪後に宿泊施設が負の遺産となるおそれもありません。
民泊を始めるために注意すべき事とは?
来る東京オリンピックの訪日客をゲットするためにしっかり調査しましょう!#民泊ビジネス#不動産購入#ワントップハウス https://t.co/RC7UglfC7q pic.twitter.com/iNFWHWNApB— ワントップハウス (@onetop_house) 2018年3月27日
治安が良く親切な国民性で知られる日本なら、きっと素晴らしいおもてなしをほどこすことができるでしょう。そのような中で民泊を軌道に乗せるために必要なことは、民泊はビジネスであるという自覚となります。交流の機会であるとともに、民泊ビジネスは危険が隣り合わせであることも常に自覚しておくべきでしょう。
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