障害者就労継続支援A型事業所の経営悪化による廃業が相次いでいる。
岡山・愛知・広島などでは、一斉に多くのメンバーが一方的な解雇通告を受けた。未だ再就職先が見つからない方、A型事業所に対して不信感が拭いきれない方もいるという。
私の住んでいる鹿児島でもその流れは顕著にみられる。
鹿児島県の主要地方紙「南日本新聞」では、2月23日(金)の朝刊で、鹿県内「A型」1割廃止の記事が一面に掲載された。
鹿児島県内でもA型事業所の経営が厳しいという話題を人づてには聞いていたが、報道で事実が公開されたのは私が知る限り、今回が初めてだと思う。
障害福祉サービス給付金
平成25年4月に施行された障害者総合支援法。
この法律に基づいて、障害福祉サービスを提供している事業所に支給される報酬のことで、基本、運営費に充てられるものである。
しかし、経営がうまくいかない事業所の中で、この給付金をメンバーの賃金に充てていたところが目立ってきたことから、平成29年4月からそれを禁止。事業利益からメンバーへの賃金が支払えない事業所の中で、経営を諦めるケースが全国各地でみられる。
鹿児島では9事業所が活動停止
平成29年度、鹿児島県内のA型事業所数は88だった。9事業所がA型から撤退。そのうち、B型に転換した事業所が5つあるという。
また、休止が2ヵ所、経営改善が必要な事業所も39ヵ所。
経営改善不要と評価された事業所は全体の1/4、わずか21ヵ所だったとのこと。
どう経営改善していくべきか?
まず、A型事業所の存在意義は何なのか?
運営している方、スタッフ、メンバーを含め、事業所全体で議論することも必要なのではないか、と個人的には思う。運営サイドは、事実を隠さず、現状をしっかり関係者に伝えることから始めるべきではないか。
A型はもう必要ないのではないか?との判断からなのか、赤字事業所は指定からすべて外すと考えている自治体があるという話も、人づてですが聞いた。
なぜ、A型が必要なのか?
なぜ、A型がこんな状況に追い込まれているのか?
運営サイドの言い分は?
スタッフはどう考えているのか?
メンバーはどんな心境なのか? など…
すべての立場から、多くの視点で、自分の関わっている事業所をみつめ、よりよい経営改善に努めていただきたい。
あなたの関わっている事業所の強みは何ですか?
via:南日本新聞 2018年2月23日号
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