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2018.7.10:フリーペーパーVol.28発刊!

11月11日は「おりがみの日」遊び・祈り・芸術・・・よく考えるとスゴい「おりがみ」の話

11月11日「おりがみの日」でした。「1」が4つで正方形を表し、おりがみの形になることから、1980年に制定。奇しくも、この日は第一次世界大戦休戦条約が調印された日である「世界平和記念日」でもあり、おりがみの”平和を願う心”と通じるものがあるとして制定されたのです。

日本に古くから伝わる文化であり、ほとんどの日本人が知っていて、さわったことがあり、折ったことがあるのではないでしょうか。

そんな「おりがみ」にまつわるお話をご紹介します。

「おりがみ」にも定義がある

現在では、遊びだけでなく教育の場やリハビリテーションなど様々な場所で活躍している「おりがみ」ですが、庶民の間に遊びとして広がり親しまれるようになったのは、江戸時代に入ってから。

一枚の紙から花や昆虫、動物や乗り物などへと自在に姿を変え、子どもから高齢者まで幅広い世代を楽しませてくれます。そんな「おりがみ」にも定義があるのです。

日本折紙協会によると「おりがみ」というのは、紙を”折る”という手法を用いて様々な形を作り出していくもの。切ったり、貼ったり、色付けすることでより良いものが完成する場合もありますが、”切る”、”貼る”、”色をつける”などはあくまでも補足的なもので、それらがメインになってしまっては「おりがみ」と呼べなくなるのだそう。

切るという手法は簡単にどんな形にでも変えられる便利なものですが、それでは”折る工夫”というものが不要になってしまうのです。補足程度の切り込みであればOKだそうで、ほかにも複数枚を”重ねて折る”手法もあるようです。

1000羽じゃなくても「千羽鶴」、世界で唯一?「おりがみの自動販売機」

『千羽鶴は必ずしも1000羽でなくて良い!?』

世界平和や必勝祈願、お見舞いなど様々な”祈り”をこめて作られることが多い「千羽鶴」。クラスメートなどたくさんの仲間と協力して、または一人でもコツコツ作り上げたなど、そんな経験のある人も多いのでは。途方もない作業ですが、完成した時の達成感はうれしいものがあります。

でも実は「千羽鶴」、必ず”1000羽”である必要はないそう。

”千羽”というのは「たくさん」を表しており、「たくさん」は”縁起がいい”ということから、「千羽鶴」と呼ばれるようになったという説があります。つまり、1000羽でなくても”たくさん”の折り鶴が集まれば「千羽鶴」と言えるそう。きっと、数よりも折り鶴にこめられた”気持ち”が大切なのでしょう。

『おりがみの自動販売機があるお店』

おそらく世界に一つだけの「おりがみの自動販売機」があるのは、愛媛県・内子町の「岡野商店」。店先に立つその自動販売機には、店主の岡野千鶴さんが自ら作った、可愛らしい作品の数々が並んでいます。10〜50円で販売されており、手裏剣や紙風船、紙ヒコーキに風船金魚など、レパートリーは数え切れないほど。以前はタバコの自動販売機でしたが、2008年のtaspo(タスポ)導入を機に「おりがみの自動販売機」を始めたのだそう。これまでもメディアに取り上げられたり、SNS上で話題になったこともあり、県外から足を運ぶ人も多いようです。

そして「千羽鶴」を連想させる千鶴さんのお名前、「おりがみ」との”縁”を感じずにはいられません!

「千羽鶴」と少女の”祈り”

「千羽鶴」と、ある少女のエピソード。

佐々木 禎子(ササキ サダコ)さん。第二次世界大戦中の1945年(昭和20年)8月6日、2歳だった禎子さんは原子爆弾が投下された広島市で被爆しました。爆心地から約1.7kmの自宅で被爆した禎子さんは、爆風で吹き飛ばされたものの外傷は全くありませんでした。その後も周りの子どもたちと変わりなく、すくすくと成長していましたが、11歳の時に体調を崩し体には紫色の斑点やしこりが見られるように。

このとき、禎子さんの体は「白血病」に冒されており、医師からは「長くて一年の命」との厳しい宣告が。やがて、赤十字病院に入院し治療を始めた禎子さん。長い入院生活を送るなか、名古屋から病院に届いたお見舞いの千羽鶴を見たことをきっかけに、「病気を治したい」という祈りをこめて折り鶴を折るように。体調が悪いなかでも折り続けた鶴は、1カ月足らずで千羽に達し、その後も一羽一羽祈りをこめて折り続けました。

しかしながら、その”祈り”は叶わず、1955年10月25日、家族が見守るなか12歳という若さで亡くなりました。

”鶴を千羽折ると、願いが叶う”という伝説を信じ、千羽鶴を折り続け、”死の恐怖”と最後まで闘った禎子さん。この千羽鶴は、少女が死に抗い、懸命に生きようとした証なのです。後に禎子さんの話は世界中に伝わり、広島平和記念公園にある「原爆の子の像」のもとに、世界中から千羽鶴が届くようになりました。

海外でも人気の”ORIGAMI”

いま海外で日本の文化が注目され「クールジャパン」と盛り上がっていますが、「おりがみ」もその例外ではありません。”ORIGAMI”と親しまれ、折り鶴ひとつ取っても、「美しい」「芸術作品だ」などの称賛の声が上がるほど。「おりがみ」作品の展示会が開かれると、多くの人でにぎわい人気を博すようです。

ホテルの部屋に折り鶴など何か折って置いておくと、それを見たスタッフが喜んでくれることもあるそう。

実は世界中に折紙協会の会員がたくさん。

〈アメリカ・アルゼンチン・イギリス・インド・オーストラリア・ギリシャ・ケニア・シンガポール・ドイツ・フィリピン・フランス・ボリビア・ロシア・韓国・台湾・日本など38の国と地域〉

これだけ多くの国と地域で日本の伝統文化が親しまれているなんて、嬉しいことです。もしかしたら、海外の人たちの方が、「おりがみ」の魅力や奥深さを理解しているかもしれません。

今や「千羽鶴」に希望や祈りを託すことは、世界共通になっているようです。

 

遊び道具になることもあれば、芸術作品になることもある。そして、誰かの祈りを伝えることも。

様々な姿に変化し、素朴ながらも奥が深い「おりがみ」

大人になると触れる機会も少なくなってしまいますが、時々、簡単なものでも折ってみてはどうでしょう。

”無心”になって折ることで心のリラックス効果に役立つかもしれません。

難易度を上げれば、脳トレにも。