クローン病はあらゆる消化器系(特に小腸、大腸)に潰瘍や炎症を起こし、原因不明で国の特定疾患に指定されている難病です。僕はクローン病でお腹に炎症があるときに食事や栄養剤も口にすることができなくて、ものすごく痩せていた時期もありました。
【クローン病については下記参照】
※難病「クローン病」と闘うぼくの事と、体調変化についてお話します
家族と一緒にご飯を食べるのが決まりだった
まだ僕が学生のころ、家族4人で夕食を食べるのが決まり…というか、4人でテーブルを囲んでテレビを見ながら、お喋りしながら食べるスタイルでした。
午後5時ぐらいにお母さんが台所で調理を開始します。
「今日、ご飯は何にする?」
といつも聞いてくるこの言葉が当時はお母さんにこう言うのは悪いけど、本当に辛いものでした。
「お腹痛いから食べたくても食べられないんだよ!」
と声には出さないけど、心の中で叫んでました。
4人で食べるから僕も体調が悪いけどテーブルの前に座ります。目の前にはご飯、味噌汁、鶏肉といった軽い食事が並んでいます。でも食事を目にすると匂いや美味しそうなメニューの光景にお腹がグーグーなるんです、けど…まったく口に入らないのです。
それを見ている家族みんなもおかわりや食べるのを少し躊躇してしまうんですね。
「気にしなくて食べていいよ」
と僕は言うんですけど、親もお兄ちゃんも遠慮するのです。
その光景が辛く、食事時間は自分の部屋に引きこもった
病気が理由でご飯が食べられない、これは家族みんな知っています。僕のせいで家族みんながたくさん食事をできないことが自分で許せなくなり、食事の時間だけ自分の部屋にこもっていました。
お父さん、お母さんも、
「別に気にしなくていいんだよ」
とは言ってくれましたが、引きこもる理由はそれだけではないんです。
揚げ物を揚げるパチパチする音、煮物を煮ているときのグツグツした音や匂い、焼き魚を焼いている音や匂いが本当にきつくて不思議とお腹がグーグー鳴るんです。だからめっちゃ食べたい気持ちがあるんですけど、いざ食事が目の前に出されるとえずいてしまい、そして不思議なことに食欲も無くなるのです。引きこもっていた理由の1つがこれなんです。
食事も摂取できない、栄養剤も摂取できない、体重がかなり減少した
お腹が痛くて食事もできない、このようなときは入院をするのが1番です。ですが、当時学生だった僕は入院生活をするのが嫌で拒否していました。
みるみるうちに体重が痩せていって、当時45キロあった体重が35キロまで減少していきました。
足が細くて他人に見られるのが恥ずかしく、暑くても半ズボンは履けず長ズボンを履き、ガリガリな体を見られるのも嫌で結構大きめのサイズの服を着用したりと生活していて、夏場は汗疹ができやすくなったりと日常生活が大変困難な時期でした。
今はレミケードという薬のおかげで体調も良くて食事も取れていますし、日常生活もだいぶ落ち着いてきました。
【レミケードについては下記の記事参照】
※潰瘍性大腸炎、クローン病患者の方に希望の光!レミケードが4週間で投与できる!
今は身長163センチ、体重49キロと平均の成人男性より身長も体重も低いです。体重は病院の機械の体重計で測るのですが、体重がマイナス8〜10キロと表示されます。なので55キロ〜60キロが今の僕の平均体重なのです。
本当に学生のころの食生活は辛かったです。時間が経った今だからこそこのように記事で皆さんに体験談を話せることができるようになりました。
辛いのは僕だけじゃないけど…。でもこのような病状の体験談を皆さんに読んでもらうのも大事かな?と僕は思います。