今、日本は国を挙げて女性の権利確立を目指し、ジェンダーレス社会の実現に向けて動いています。女性の積極的採用、女性の管理職への登用、政界では国会議員や大臣の女性からの登用など。
家庭なら夫と妻がともに取得できる育児休暇の問題、子育てや家事の分業などが挙げられるでしょう。
国連によれば、日本の男女平等度・ジェンダーギャップ指数は主要7カ国(G7)中最下位の111位です。
「男性差別」とされてるのって、全部レディースデーや女性専用車等の「女性差別に対する応急処置」でしょ。
だから、男性差別論者の言う「”男性差別”の解消」って、そのまま女性差別の深刻化に直結すると思う。— もえぎ (@japos_osushi) 2017年10月7日
男女の権利平等への動き
2020年には日本でオリンピック・パラリンピックが開催され、政治的にも文化的にも世界中の注目が日本に集まることが予想されます。そのためもあってか、政府はいろいろな面で日本を国際基準に近づけようと躍起になっている様子です。
その一環として、男女間の権利問題も積極的に議論されるようになりました。
やっと日本の意識もここまで追いついたかと、ジェンダーギャップ縮小の動きに賛成です。
男性の自殺者が多いのは「男性差別」に間違いありませんが、女性の人権の無かった時代でも、男性の自殺者は多かったという事実。つまり「女尊男卑」が原因ではありません。社会から要求されてきた「家族を養え」「弱音を吐くな」という「男らしさ」から解放されたら、少しは楽になれると思いますよ…?
— 鉄馬の貧乏子育てbot (@harupiyo1582) 2017年10月8日
男性だからこそ見過ごされる偏見
女性の権利擁護が進むなか、どこに相談すればいいのか声も出せず苦しんでいる男性への差別や偏見について焦点が当てられる機会が少ないことに気付きませんか?
最近は、「女のくせに」「女々しい」「子どもはまだなの?」など、主に女性に対して差別や偏見のある表現が厳しく取り上げられるようになってきました。
この動きが、いままで女性が主張できなかった女性ならではの悩みや苦しみから女性を救っているのなら、この動きはさらに進んでいくべきと考えます。
では、「男のくせに」「女々しい」を男性に言ったらどうなるか?
「男なんだからこれくらいで弱音を吐くな」と上司から叱咤されたり、ときには「男らしくない」と評されることもあるでしょう。
男性も尊厳ある人間であり、女のために犠牲になることがかっこいいなんていうのは信仰宗教みたいなものである。
「男性が道路側を歩くことがかっこいい」という男らしさから解放するのがジェンダーフリーなんじゃないのか?! https://t.co/0A4qVbmuCr— りす 男性差別を撲滅する会 代表 (@danseinozinken1) 2017年10月5日
「男のくせに」という差別
ストーカー行為を受ける男性に対しても、昨今の警察は以前に比べれば女性同様に相談に乗る傾向にあるでしょう。
しかし、かつてストーカー行為は女性特有の被害とか、性的嫌がらせも女性だけが受けるものといった考えの強い時期がありました。
表面上の被害の程度は今でも女性の方が頻繁で内容も酷いのかもしれません。
でも、もし仮にそうだとしても、親身になって相談に乗ってくれる相談窓口がなかなか見当たらない男性の場合、その絶望感には並々ならぬものがあるでしょう。
相談機関の不足は、地方では深刻な問題です。
男性特有の社会的悩みと説明しても「なんだよ、それ?」と質問され、一生懸命説明しても「そんなこと、気にしないで」と相手にすらされない時代が長くありました。
今でも、地方によってはふさわしい相談窓口が充実しているとはいい難い状況です。
小さい頃から、”男らしさ、女らしさは?”と考えるのは、将来多様性を受け入れられる人間になるために大切だ!この前も、言ったけれど性差別の問題は、女性、男性、LGBTに分類される人、と分けて考えるのでなくて、もっと多様な性を交えて、包括的に議論して行くべき課題だと思う。#gender pic.twitter.com/ktwKSFGFuP
— SDGs中高生会議 (@SDGs77039619nk) 2017年9月17日
性には、男性と女性が多数を占めていますが、女性だけが問題をとりあげられ保護されるべきものではありません。強さも弱さも固有のパーソナリティとして尊重されるべきで、弱い部分に対する社会的なケアは女性だけに向けられれば良いというものでもありません。
もちろん、自分自身がジェンダーギャップに繋がる言動を慎むことは当然の前提です。
性別に関係なく人間としての弱さを認め、互いに能力の発揮しやすい社会が必要とされるのだから、互いに苦しみ合うような関係はやめにしましょう。
今後は、女性への差別的発言や偏見を無くす動きに加え、男性特有の性別に関わる悩みにも焦点を当て、生活や仕事の場などでケアしていきたいものです。
via:NIKKEI STYLE
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