難民を支援するNGOの職員が休憩時間にコーヒーで一息いれる。使う豆は経費削減のため、近くの量販店で買ってきたお買い得商品だ。

「今日も午前中がんばった」

満足する職員のリラックスタイムを彩るそのコーヒーが、地球上のどんな土地で生産され、売買が行われ、どんな経路を経て今、自分の口に入っているのかを、彼は知らない。

フェアトレードという動き

コーヒーといえば休憩の合間にも仕事の最中でも、昼夜を問わず世界各地で飲まれている嗜好品の代表格です。

コーヒー豆は南米や東南アジア、アフリカの一部、その他世界中で栽培されていますが、その多くはどちらかと言えば経済的に競争力が高くない国の生産であることが多いでしょう。

土地や農園は開発者が所有し、現地で賃金の安い労働者を調達します。良質のコーヒー豆を安く提供するためにしていることと言えば、限界まで労働者への賃金を低く抑えることであったりします。

なにも、安さのすべてが生産や流通の面での企業努力に起因しているわけではありません

賃金搾取の張本人は誰?

人件費を削るのが、大体の企業にとって最も確実で安易な経費削減の方法です。そのことは、程度の差こそあるかもしれませんが、世界有数の先進国である日本の企業でも同じです。

労働者はいつも弱い立場にいます。

簡単に言えば、賃金で搾取して浮いた分が、末端の製品価格から引かれて私たちが飲むコーヒー代になっているのです。

最終的に金銭的差額で恩恵を受けているのは現地労働者のことなど考えもしない私たちお客さまだったりします。

価格競争は製品開発の工夫によるべき、妥当な価格での販売

これまではそれほど安いわけでもなかったのに、同じ種類のものがとても安く売られている様子を目にする機会が増えました。

そして、「それほど安くなくても、これだけの品質の製品ならもっと払っても全然かまわない」と思うほど良い商品はいくつもあります。

あるいは、10年前なら逆にもっと高かったのに、今は物価は上がっているのに、なぜこの値段で買うことができるの、と思うほど値段が下がっているものも。

あくまでも「公正な取引フェアトレードで決まる妥当な価格で商品を買いましょう、
という動きが様々な場で広がりつつあります。

今では同じ商品が、一体全国のどの店で一番安いか、インターネットで検索することもできるようになりました。もちろん、正当な企業努力によって安く抑えられた商品を選ぶ分には何も問題はないでしょう。

安さを追い求めることも、確かに自然な消費者の動きといえます。

この問題はさらに、現地労働者の教育水準に起因しているともいえます。主な理由としては、労働者自身が自分たちの労働環境や賃金水準を守るための法的な救済策を知らないことなどが挙げられます。

先に挙げたコーヒー生産地を始めとした国における労働者の教育水準を高めることが、長期的には根本的な解決策になるでしょう。

しかし、教育とは結果を出すまでに時間のかかる仕事です。

当面の現地労働者の人権を守るためにも、応急処置としてのフェアトレードが浸透していくことを望みます。

映画『おいしいコーヒーの真実』公式サイトwww.uplink.co.jp

via:おいしいコーヒーの真実

映画『ブルー・ゴールド-狙われた水の真実』公式サイト世界で起きている様々な“水戦争”の現状を描いたドキュメンタリー映画[2010/1/16公開]www.uplink.co.jp

via:映画『ブルー・ゴールド-狙われた水の真実』公式サイト