先日、某バラエティー番組の「身体障がい者のイメージとは?」という街頭インタビューに、若い女性が「楽しい事が無さそう」と答えていた。
正直、その言葉にショックを感じた。
楽しい事もなく、ただ生かされている人。と思っているのなら、彼女にとって”障がい者”は、人間ではなく別の生き物として見ていることになる。
そして、そう思っている人は口に出さないだけで多くいることだろう。
それじゃあ、友達らと話してヘケヘケ笑っている自分は何なんだ。
世間一般で身体障がい者とされている自分は、宇宙人だとでも思われているのか!
それ言われたら、人類みな宇宙人だけど!
という風に、なかなか世間の障がい者像は暗い。
そんな中、この秋 新しい障がい者像を映す映画が封切りになる。
その名も『パーフェクト・レボリューション』。
彼が身体障害者で彼女は人格障害者。障害って何だっけ!?
「身体障害者だって恋をするし、セックスもしたい!」。重度の身体障害があり、車椅子生活を送りながら、障害者への誤解を解くために活動するクマ。彼と恋に落ちたピンクの髪の美少女ミツは、人格障害を抱えた風俗嬢だった―。
企画・原案は、講演やイベントなどさまざまな活動を通じて、障害者の性を訴えつづける活動家・熊篠慶彦。彼の実話にもとづく物語を、『最後の命』の松本准平監督がポップに力強く映画化。熊篠の長年の友人であるリリーは、彼の活動と生きざまが映画になると聞き、役柄を問わず協力したいといって本作への参加を決断している。
公式サイトより抜粋
予告映像を観た1番の感想は「リリーさんの電動さばき、うまっ!!」だった。
主人公であるリリーさん演じるクマさんが、指1本でスティックを操作する姿は電動車イスユーザーそのままで。それだけで映画の期待が高まる。
冒頭の台詞から、日本では未だにタブーとされている障がい者の性を扱っていて、その切り口も楽しみだ。
ただ、鹿児島でも上映されるのかどうかが分からないけど。…上映されますよね?
世間の障がい者像はなかなか変わらないが、映画の中の障がい者はなかなか個性豊かだ。
日本でも話題となった『最強のふたり』。
以前ひふみよでも紹介した『パンク・シンドローム』、重度の脳性麻痺を持つ住田雅清が本名で主演し、障がい者が殺人を犯す『おそいひと』。
映画では無いけど、NHKで放送されている『バリバラ』も、これまでの世間の障がい者像をひっくり返した姿を見せている。
個人的には毎年放送される某チャリティー番組よりも観ていただきたい番組で、冒頭のインタビューもこの番組で流れたものである。
日本のエンタメが障がい者を扱う場合、「お涙ちょうだい」の「感動モノ」でなければ世間は食いつかないように思われがちだが、わたしはそうは思わない。
多種多様な世界をと声高に叫ばれている時代だからこそ、もっとバカで阿呆な人間らしい障がい者像を見せて欲しい。
この世は、誰でも革命家になれる時代。
宇宙人ではなく1人の人間の生き様として魅せてくれるであろう、「パーフェクト・レボリューション」に乞うご期待!
http://perfect-revolution.jp/
via:©2017「パーフェクト・レボリューション」製作委員会
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