インターネットテレビ局AbemaTVで放送された、将棋界史上最年少の14歳2ヶ月でプロ棋士となった藤井聡太四段14)にクローズアップした企画「炎の7番勝負」が話題となっています。

最終第7局の相手は、長年にわたり実力ナンバーワンとして君臨する羽生善治三冠46)。

第6局終了時点で永瀬拓矢六段に喫した黒星わずか「1」の5勝1敗で臨んだ藤井四段この対局、羽生三冠に勝つのは難しいであろうとの前評判を覆しての圧倒的勝利。順位戦A級に在籍する深浦康市九段、現日本将棋連盟会長で名人位を獲得したこともある佐藤康光九段にも完勝しています。

現在、プロ公式戦13連勝と記録を伸ばし続けています。

3月のライオン、リアル桐山零

昨今の将棋ブームを後押ししたNHKアニメ「3月のライオン」は第1期放送を終了し、今春、劇場用実写映画が放映されました。今年10月からはアニメ第2期の放送も予定されています。

中学生でプロ棋士となった設定のアニメ主人公「桐山零」五段は、同じく中学生でプロとなった藤井四段と比べられることが多いキャラクターです。

羽生善治三冠もプロとされる四段になったのは15歳で中学生のときでした。最高齢棋士としてバラエティー番組でも人気のひふみん「加藤一二三」九段も14歳でプロとなっています。

このように、実力も去ることながら若くして昇級しプロとなることがもてはやされる昨今の風潮が、棋界に見受けられます。

若ければそれでいいのか

しかし、中学生でプロということは後から付いてくるだけのことで、それはどちらでもいいことではないかと思います。

年齢制限いっぱいの25歳で四段になろうが、その後の活躍で自分自身が満足して客観的にも評価されることができれば棋士として十分成功したことになるでしょう。

14歳で四段になってもそれはそれで構いませんが、そのあとのプロ人生で芳しくない結果に終われば若さは何の意味もなくなります。

それだけ強いから若くして四段になったということも真実ですが、勝つことだけを目的に将棋を指しているわけではないだろうと、アマ?級の私は思うのです。

羽生善治という生身の人間

羽生三冠は15歳でプロとなり、19歳の時には初タイトルの「竜王」を獲得しています。ですから、羽生さんの場合いったいいつまでを若手と表現できるのか迷うところです。

そんな羽生さんが新人のプロだった時代を扱った道徳教材が、小学校で使用されています。6年生向けの内容で、勝ち負けや成功失敗について考えさせるものです。

将棋の勝敗は、負けた側が「負けました」と宣言することで決します。他のゲームではあまり見ないかたちの決着の付け方です。あきらかに自分が負けの形成になったら「投了」といって、自分の負けを言葉にするのです。

その「負けましたが言えなかったという、新人棋士時代の羽生さん自身の体験がテーマになった道徳教材が使用されています。

 

羽生さんは「勝負に勝つこと」から「もっと強くなること」に意識を変えることで、より高い目標を持つに至りました。同じことは、藤井四段も考えているのかもしれません。

藤井さん本人も、もうそんなことは分かっているのかもしれません。

もちろん、藤井四段はプロ棋士になりたかった。しかし14歳でプロになったことは夢が早く叶って嬉しいことだけれど、仮にそれが17歳でも20歳でも25歳でもよかったのかもしれません。

自分は将棋が好きでそれを仕事にしたかったけど、こんなに注目されてウザいから20歳くらいでプロになった方がよかったな…と思っているかもしれません。

藤井四段は14歳とはいえプロですから、与えられた勝負はきちんとこなし、メディアが注目すればプロとして対応します。

でも彼が求めているものは

将棋がもっと強くなって、自分より強い人とたくさん将棋を指したい

ということだけかもしれません。

最年少で○○!」という表現が、日本人は好きですね。

AbemaTVの企画対局で解説を務めた鈴木大介九段が、対局終了後の感想戦に加わり、藤井四段に敬語など使わず親しげな言葉で語りかけたときに見せた、藤井四段の溢れるような笑顔が、とても印象的でした。

14歳藤井四段、羽生三冠破り「勉強になった」 : カルチャー : 読売新聞(YOMIURI ONLINE) インターネットテレビ局の「AbemaTV」で23日に放送された将棋の非公式戦の対局で、史上最年少棋士の藤井聡太四段(14)が羽生善治三冠(46)に勝利した。www.yomiuri.co.jp

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