スポーツ教育を中心にした特別支援学校が、平成29年4月17日に開校します。場所は、北海道網走。
羽田空港から女満別空港まで飛行機で約1時間45分、女満別空港から車で約20分のところにあります。
網走と聞いて、とてつもなく遠くに感じましたが、そこまで時間がかからないんだなという印象です。
網走は、スポーツ施設が充実しており、陸上やラグビーなど日本のトップ選手が合宿に訪れ、北のスポーツ基地と呼ばれています。
また、市営のスキー場やスケート場は、夜間照明が完備されており、夏・冬どちらのスポーツを行うにも適した土地です。
私立の特別支援学校は、全国に現在13校あります。どこの学校もそれぞれ特徴をもっている学校ですが、14校目となる日本体育大学附属高等支援学校は、国内で初めて、スポーツを基軸とした教育を実践しようとしています。
対象は、知的障害のある男子生徒で、募集定員は1学年40名。
同校は1月27日に第1期生19名の合格者を発表しました。まだ、定員には達していないため、現在も追加募集中です。公立高校との併願も大丈夫なようですよ。
日刊フリーペーパー伝書鳩「元旦号・網走面より」その①
日体大附属高等支援学校の記事です。https://t.co/df71RzBiPC #abashiri #網走 #日体大 pic.twitter.com/1Rl1DEvu0n— 網走ニュース@伝書鳩 (@abahato_family) January 4, 2017
地域で自立生活が出来るチカラを育てる
体育大学が作る特別支援学校だけに、どうしてもトップアスリート育成校になるのでは…と思ってしまいがちですが、そこが1番の目標ではありません。
スポーツ教育(さまざまなスポーツを高いクオリティで体験できる環境・指導力など)を中心に、労作教育(農業・ビルメンテナンス・流通サービスなど)、情操教育(芸術・音楽・ダンスなど)を加えた3つを柱に、個性を磨くとともに、寄宿舎生活を行うことで、基本的な生活習慣を身につけ、継続して働くチカラ・地域で自立生活が出来るチカラを育むことを目標にしています。
障害者の地域での自立した生活、これはどのような障害をもっている方も、共通して考えなければいけない課題ですよね。
アメブロを更新しました。 『日体大附属高等支援学校・内覧会レポート④120名収容の寄宿舎・雄渾舎(ゆうこんしゃ)』
⇒ https://t.co/9mjGafKsAG— 冨樫ちはる (@yokosimaharo) June 18, 2016
日体大への進学が可能
全国で、特別支援学校高等部を卒業した知的障害を持っている生徒(16,566名)の中で、進学したのは0.4%(70名)。
その中の66名が専攻科に進学しているので、大学・短大進学者は4名だけ(平成26年3月卒業者:文部科学省)となります。能力がある生徒はもっといるはずなのに、もったいない感じがします。
日体大附属高等支援学校の卒業後の進路の1つとして、パラアスリートを目指し、運動の基礎を学んだスポーツ能力に秀でた生徒は、日本体育大学への進学が可能になります。
日体大では2015年に陸上競技部内に障害者アスリート部を設立し、リオパラリンピック陸上400m(T47:片前腕切断など)銅メダリスト辻沙絵選手を輩出しています。
今後は東京パラリンピックに向けて、身体障害者だけではなく、知的障害者スポーツにも力を入れていくと思います。
東京パラリンピックは2020年8月25日〜9月6日なので、あと3年6ヶ月に近づいていますが、この学校からパラアスリートが出てくるのを期待してしまうのは、私だけでしょうか?
知的障害を持っていても、大学生で、パラアスリート。そんな学生が当たり前に出てくる時代が早く来て欲しいなって思います。
第2の辻沙絵を育成、パラアスリート奨学金制度設立: 日体大及び来春開校予定の日体大附属高等支援学校(北海道)など日体大の附属高校に在学する障がい者アスリートに、17年度から年間1人最高500万円の … https://t.co/OZqGudtEZf #障がい者
— 障害者スポーツ情報 (@adapted_sports) October 3, 2016
知的障害者の可能性を存分に広げられる学びの場が増えれば…
日本国内で、特別支援学校高等部卒業後の進学を受け入れている大学は24校です(日本国内で大学は781校、短大は352校あります : 平成26年:文部科学省)。
知的障害者の大学・短大進学者が4名ということから、顕著に知的障害者の受け入れ大学が少ないことが分かります。
アメリカでは、2014年のデータですが、全米50州中37州(200校以上)で知的障害を持っている学生を受け入れているようです。
能力のある生徒、学ぶ意欲のある生徒、キャンパスライフを経験したい生徒など…知的障害を持っていても大学に進学したいって考えている方もいると思います。
受け入れに対して、クリアにしていかなければならない問題はあるかもしれませんが、こどもたちに今までとは違う人間関係を築いたり、興味のあることに没頭したり、幅広い体験をするチャンスを各大学・短大にはお願いしたい気持ちがあります。
@rinrin9192 @nakame8 週刊文春の取材ではダウン症で生まれ、両親や周囲のサポートで大学を卒業して絵本を翻訳している岩元綾さんに出会い、人が共に生きる喜びの素晴らしさを再確認しました。彼女だけでなく障害を持つ人達を共に支える社会でありたいですね。完全な人はいない。
— 伊藤隼也 (@itoshunya) May 20, 2013
今春からスタートする日体大附属高等支援学校の新しい取り組みに期待するとともに、知的障害者はこれぐらいしか出来ないんじゃないか、という固定概念を打ち破ってくれるいろんな挑戦を、学校や企業また社会が行っていければいいなって思います。
自分たちが思っている以上に、知的障害を持っている方には能力がありますし、自分が関わったことのある方々は、心根の優しいひとが非常に多いです。関わることで、人として学ぶことがたくさんありますよ。
あと、個人的には、知的障害のある当事者が指導者として、パラアスリートやスペシャルオリンピックスの選手を育てる場面も、近い将来観てみたいなと思っています。
https://t.co/xseab4WmMe リオパラリンピック競泳男子100m背泳ぎ(知的障害)で、津川拓也が銅メダルを獲得。自身初のメダルです。写真特集で。 #Rio2016 https://t.co/2KEAKLNB07 pic.twitter.com/Ikg0tZ8RQg
— 毎日新聞写真部 (@mainichiphoto) September 9, 2016
https://www.koukouseishinbun.jp/2016/09/51215.html
via : 高校生新聞
http://s-nittai.ed.jp/wp/message/
via : 日本体育大学附属高等支援学校
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/material/1358539.htm
via : 文部科学省
http://www.nikkansports.com/sports/athletics/news/1580699.html
via : 日刊スポーツ
クリックしてamerica-shisatsu.pdfにアクセス
via : 社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会
最新情報を購読しよう!
就労継続支援・就労移行支援事業者様へ
HIFUMIYO TIMESでは毎月フリーペーパー版を発行しており、各エリア版の加盟店を募集中です。福祉事業者に最適なブランディングと広報力をご提供します。詳しくはお問い合わせください。