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みいちゃんと山田さん この漫画の切実さと現代社会の深い闇

Neon lights and illuminated billboards of Shinjuku glittering at night above crowds of shoppers in the heart of Tokyo, Japan’s vibrant capital city.

Xでバズった伝説的漫画

 

当事者界隈を通り抜けてバズった漫画がある。

それは『みいちゃんと山田さん』という講談社から出版された亜月ねねさんの漫画だ。

この漫画は夜の街で働く知的障害のあるみいちゃんとキャバ嬢としてふがいない毎日を送っている山田さんの1年を通した物語だ。

オチをあらかじめいうが、みいちゃんは冒頭で何者かに殺されるシーンから始まる。

オチは言っても始まって早々、みいちゃんが殺害される衝撃的なシーンで始まるのだ。

この記事にはあらかじめ、ネタバレが含まれているので知りたくない方は読んでからこの記事も読んでほしい。

みいちゃんがもし、ひふみよタイムズで働いていたら?

この漫画を読んで真っ先に思ったこと。

福祉の手からも抜けるみいちゃんには夢があった。

それは小説家、詩人、画家、映画監督などのクリエイティブな仕事に就くことだった。

それを無邪気に語るみいちゃんに山田さんはため息をつくのだが、この場面で私は思った。

みいちゃんは幼馴染のむうちゃんに作業所での勤務を勧められるシーンがある。

むうちゃんにも知的障害があり、むうちゃんは何と万引きで刑務所に服役までしてしまう。

むうちゃんは幸か不幸か、刑務所で福祉の支援に繋がり、夜の街から足を洗った。

むうちゃんはみいちゃんに作業所での仕事を意気揚々と話すのだがみいちゃんは案の定、断る。

もしも、この場面でむうちゃんがこのひふみよタイムズのような作業所やクリエイティブな仕事をする作業所を勧められたら事態は変化したかもしれない。

またはヘラルボニーのような世界的アーティストを輩出する作業所だったら、みいちゃんは目を輝かせて入所を希望したかもしれない。

ますます考えられる『もしも』の話

ヘラルボニーは障害者アートを掲げる会社で知的障害のある当事者が描いた作品を世界的なアート作品に輩出する稀有な会社だ。

銀座にも店を構え、国際的なデザイン賞であるカンヌ国際賞も受賞している。

一般的な作業所は掃除だったり、一般会社の下請けだったり、簡単な軽作業だったり、いわゆる派手さがない作業所が多い。

しかし、ヘラルボニーやひふみよタイムズ、または最近できているクリエイティブな仕事を売りにする作業所ならば、みいちゃんも考えを改めたかもしれない。

実際、クリエイティブな仕事をしていたらみいちゃんは殺されずに済んだかもしれない、という思いが何度も巡る。

ひふみよタイムズでの仕事は普通のウェブ記事の制作と何の遜色もない。

私が 制作した記事、『普通のハードルが上がっている日本』も多くの人に読まれている。

普通のハードル、と調べると必ずと言ってもいいほど私が書いた記事が出てくる。

自慢かもしれないがそれが私の誇りだ。

作業所Webライター以前に多くの人が普通の記事として読んでくれている事実に私は嬉しく思っている。

みいちゃんもひふみよタイムズで働けたら、ヘラルボニーのようなクリエイティブな仕事に就いていたら、事態は暗転せずに済んだかもしれない。

みいちゃんの朗らかさに読者は救われる

みいちゃんの未来はこの漫画は最初から分かり切っている。

みいちゃんが死んだことを念頭に漫画は進む。

その苛酷な展開でもみいちゃんが時折、見せる朗らかな対応に読者は一抹の救いを与える。

みいちゃんはどんなにひどい目に遭っても常に明るい。

その純粋無垢な笑みにその悲劇性が余計に強化される。

みいちゃんは環境さえ合っていれば今も普通に暮らせていただろう。

みいちゃんは常に利用され続ける。

そして、加害者たちは骨の髄までみいちゃんを酷使するのだった。

この漫画は社会の闇を描き、読む人にとってはとてもしんどい漫画になっている。

しかし、みいちゃんの笑顔に読者は救われる。

衝撃的な漫画だったが福祉関係者や教育関係者、精神科関係者はこの漫画をぜひ、読んでほしい。

二度とみいちゃんのような子を生まないためにも。

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