不思議な見た目の温度計
皆さんはガリレオ温度計をご存知でしょうか?ガリレオ温度計とは、有名なガリレオ・ガリレイにちなんで命名された温度計(ガリレオが発明したわけではないらしいです)で、その特徴的な見た目からインテリアとして販売されています。
個人的にガリレオ温度計はインテリアとしてめちゃくちゃ良いと思っているので、今日はその原理や魅力について書いていこうと思います。
見た目・使い方
ガリレオ温度計の一番の魅力は見た目だと思います。透明な液体が入ったガラスの容器の中に、小さなガラスの容器がいくつか入っています。
実験器具っぽい洗練された美しさがあり、ガラスの曲面や液体によって光が複雑に曲がっているので、角度次第で見え方が変わり見ていて飽きないです。
使い方は、温度によって中のガラスの容器が浮いたり沈んだりするので、浮いている物の中で一番数値の低い物の温度が室温です(画像は28℃)。ゆっくりと変化するのでいつの間にか中の様子が変わっていて面白いです。
形は上の画像のような円柱状のものが一般的なのですが、しずく型や装飾付きなど様々な見た目のものも販売されています。
原理
どういう原理で温度を測っているのか解説していこうと思います。
ガリレオ温度計は浮力と温度による液体の体積の変化を利用しています。浮力とは流体の中の物体が重力と逆の方向に受ける力です(船や浮き輪などが浮く時の力)。浮力はF=ρVgで計算でき、ρが密度なので、密度と比例しています。(Vは体積、gは重力です。)
温度が高くなって液体の面積が大きくなると、液体の密度が小さくなるので浮力も小さくなります。
ということは、実質的に液体の温度によって浮力が変わっているので、様々な温度の浮力と釣り合うような物体を液体の中に入れれば、温度を測ることができるというわけです。
機構がシンプルなので、ペットボトルとタレビンを使って手作りすることもできるようです。
気象庁のサイトの松山地方気象台ホームページで作り方が紹介されていました。https://www.data.jma.go.jp/matsuyama/toiawase/kosaku.html
ちなみに家にあるもので簡易的に作ってみたところ、ガリレオ温度計とは逆に温度が高くなるとタレビンが浮く結果になりました。
おそらくタレビンは柔らかいので温度が上がると膨らんでしまい、F=ρVgのVの体積が大きく増加したので逆に浮力が大きくなったのだと思います。
温度計として
ちなみに温度計としては、すごく性能が悪いです。かなり大きい温度計の中の液体の温度で動くので変化を反映するのが遅いですし、市販の小さいものだと測れる範囲もめっちゃ狭いです。(自分の持ってる物だと16~28℃なので夏や冬はあまり機能してないです。)
温度計としては微妙とはいえ、視覚的に浮力の変化を感じることができますし、シンプルかつ面白い方法で測定しているので、科学の面白さやロマンを感じるという点では素晴らしい温度計だと思います。
まとめ
ガリレオ温度計について語ってきましたがいかがだったでしょうか?おしゃれなだけでなく、その時々で見た目が変わり面白いですし、部屋の温度もわかるのでインテリアとしてかなり良いんじゃないかなと思います。
安いものだと2000円前後で買えますので、部屋にちょっとおしゃれな温度計を置いてみたいという方はぜひ購入を検討してみてください!
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