フィンランド語の格について3
フィンランド語には15の格があります。(分け方によって14~16と幅があります)
主格、分格、対格、属格、内格、出格、入格、接格、奪格、向格、様格、変格、欠格、共格、具格です。
この格にはそれぞれ単数と複数の形があります。
今回はフィンランド語の格のうち、様格、変格、欠格、共格、具格を見ていきます。
様格
-na/nä 「~として」
単数:talo-na
複数:talo-i-na
Käytätkö tätä hökkeliä talona?
あなたはこの小屋を家として使っていますか?
この格は、一時的な状態であることを意味することがあります。
- lapsena = 「子供の頃」、「私が子供の頃」
- vetenä = 「水のように」
- pieninä palasina = 「細切れに」
- Paljonko on viisi euroa dollareina? = 「5ユーロはドルでいくらですか?」
- se on täynnä = 「満員です」
何かが起こる時間にも使用されますが、時計の時間には使用されません。
月や曜日の場合は、代わりに内格が使われます。
変格
-ksi 「~に(なる)」
単数:talo-ksi
複数:talo-i-ksi
Muutan sen taloksi.
私はこれを家にする
この格は、状態変化を意味する意味を持ちます。
また、英語の「for a …」のような意味もあります。
- uunnitelmia perjantaiksi = 「金曜日の予定」
- valmis perjantaiksi = 「金曜日までに準備する」
- mitä sinä teet työksesi? = 「仕事は何をしているのですか?」
欠格
-tta/ttä 「~なしで」
単数:talo-tta
複数:talo-i-tta
On vaikeaa elää talotta.
家なしで暮らすのは難しい。
この語尾は単独ではほとんど使われませんが、特に口語では、いくつかの表現や諺で見られます。
共格
-ne- 「~といっしょに」
単数/複数:talo-ine-
Hän vaikuttaa varakkaalta monine taloineen.
彼には沢山の家があるので、裕福そうに見える。
名詞の場合は属格語尾(-en)を伴いますが、形容詞の場合は伴いません
共格には単数と複数の区別はありません。
具格
-n/in 「~でもって」
単数/複数:talo-in
He levittivät sanomaansa rakentaminsa taloin.
彼らは彼らが建てた家でもって彼らのメッセージを送った。
複数形の語幹に、通常(常にではないですが)-nという特徴的な語尾が付け加えられます。
これは比較的まれにしか使われない用法で、ほとんどが固定された表現であり、ごく一部の例外を除いて常に複数形で用いられます。
参考
言語学大辞典セレクション ヨーロッパの言語(三省堂)
Finnish noun cases(Wikipedia英語版)
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