最近、テレビや新聞、ネットニュースなどで「発達障害」という言葉を見聞きする機会が多くなってきました。
しかし、大勢の人が言葉は知っているけど「結局、発達障害って何なの?」と考えているのではないでしょうか?
そこでここでは、エッセイを通して「大変だけど楽しい」発達障害者の生活を知ってもらえたらと思います。
ざっくり
ドライブに行くつもりが…?
弟がドライブを嫌がった原因とは?
みなさんは、この漫画を読んでどう感じたでしょうか?
そんなに白い車が好きなのか!と感心した人もいるかもしれません。しかし、弟は白い車が好きだったから怒っていたわけではないのです。
ではなぜ、弟はドライブに行きたくなくなったのでしょうか。そして発達障害と何が関係あるのか。それについて解説していきたいと思います。
原因① 思い込み
弟を理解するにはまず、ドライブに行く1週間前にさかのぼる必要があります。1週間前、
「近くの海までドライブに行こう」
と弟は言われ、
「ドライブに行くなら、いつも乗っている白い車で行くのかな…?」
と弟は考えました。これは誰でも考えることかもしれません。しかし、弟はそれだけでは終わりませんでした。
「白い車で行くのかな…?」と考えているうちに…
「ドライブには白い車で行くんだ!」
と思い込んでしまったのです。
これは発達障害者の中ではよくあり、言われていないことを勝手に思い込んでしまう現象です。
例えば、
「ドライブで海の近くにいたら、海鮮料理が食べれるかもね」
と言われると
「ドライブに行ったら、必ず海鮮料理を食べるんだ!」
と極端に思い込んでしまうこともあります。
そのため、弟は「白い車でドライブに行くつもりだった」と言っていたんですね。
原因② 急な予定変更がニガテ
弟が白い車に乗ろうとしていた理由は分かりましたが、なぜあそこまで嫌がったのでしょうか。
それは、発達障害者の特徴で急な予定変更がニガテというものがあるからです。
急な予定が入るとどうしていいか分からなくなったり、急な予定に気持ちを切り替えられず混乱してしまったりするのです。
弟は白い車で行くつもりが、当日に違うということが発覚。自分の中の予定が急に変更されたことで、混乱してしまったようです。
周りの人にできること!
「言っていないことを思い込んでしまうのならどうしようもなくない?」
「急な予定変更って日常生活でよく起こることだし、対処できなくない?」
と思うかもしれません。しかし、周りの人に出来ることはちゃんとあります!
できること① 細かい予定を伝える
今回は何の車に乗るかで情報がすれ違ってしまいましたが、次回は車の色まで伝えるようにする。つまり、
情報のすれ違いが起こる➡︎次はすれ違わないようにその情報を細かく伝える
というように起きてしまったことを次回に活かしながら、周りの人が情報をアップデートしていくことで段々と過ごしやすくなっていきます。
また、発達障害者本人も不確かな情報を確認する意識を高めていくきっかけにもなっていくのでオススメです!
できること② 急な予定変更の後はしっかりケア!
ケアとは具体的に何をすれば良いのかというと、先の見通しをつけてあげることです。
例えばドライブ当日、病院の予約があったことを思い出して中止になってしまった場合
1、今日は何時から病院に行って、その後何時頃に病院から帰って来れるのか。
2、病院の後は自由に遊んでいいのか、まだ他にすることがあるのか。
などの、変更された予定とその後の見通しまでつけてあげることが大切です。
ドライブの予定を振り替える場合は、1週間以上予定を空けて気持ちの整理ができるような日に設定します。そして、もう一度行く前に、ドライブについて細かく説明しておくととても安心できます!
まとめ
どうしてこう考えたんだろう、こんな行動を取ったのだろうと原因を考え、対処することで本人も周りの人も過ごしやすくなります。
今回は…
思い込みの対処法 ➡︎ 細かい予定を伝える
予定変更が苦手な場合の対処法 ➡︎ 予定変更の後のケアをする
という原因と対処法を挙げてみました。こうして、その人のトリセツを自分の中で作りながら接することでもっと過ごしやすくなると私は考えています。これは発達障害に留まらず、普段の生活でも取り入れられる考え方だと思うのでぜひ実践してみてください。