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2024/10/10:フリーペーパーvol.103発刊!

普通のハードルが高くなった日本

普通のハードルが高くなっている?

Twitterをやり始めてから1年が経ったある日、Twitterのトレンド入りであるフレーズを見かけた。それは『普通のハードルが高くなっている』というワードだった。このフレーズは実は、ネット上では度々上がっていた。

昨今、発達障害の診断が下りる人が増える現代社会でその増え方に疑問を投げかける人も多くなった。今の社会は健常者/定型発達の人も生きづらい。その象徴が『普通のハードルが高くなっている』というワードだった。

たきぽよさんのYouTube

 

私がこの『普通のハードルが高くなっている』というワードを知ったのは、境界知能の当事者のユーチューバーであるたきぽよさんのツイートだった。

境界知能の概念が浸透した背景に現代では求められるスキルや能力が増え、普通のハードルが上がっている、という傾向をたきぽよさんは、それが境界知能や発達障害の当事者を生きづらくなっている、と指摘する。
確かに昔はチャットGPTを始めとする人工知能を使いこなすこともなかったし、パソコンさえも使えれば優秀な人だったが今では『使えて当たり前』だ。

たきぽよさんは境界知能の当事者の困りごとを分かりやすく、簡潔にYouTubeで紹介している。その活動には目を見張るばかりだ。

『サザエさん』も『クレヨンしんちゃん』も現代では裕福な家庭に

国民的アニメの『サザエさん』も『クレヨンしんちゃん』も稼ぎ手の波平や野原ひろしの年収や主人公たちが住んでいる家を比較すると、令和の感覚だったら相当な優秀な家庭環境になる。

普通の人の人生ってハードル高くないですか?

ぐたぶろぐさんのブログに気になる紹介があったので引用する。

波平の家

“あれって東京の世田谷の話ですからね。
現代で考えたら「世田谷区」という立地で「広い庭付き」「平屋の一軒家」なんてお金持ちでとても裕福な家庭ですよ。

※ちなみに波平の収入は1000万円を超えるという話も聴きます。(執筆者談)

野原ひろしの家

30代で課長
年収650万
庭付き一戸建て所有
マイカー所有
子供2人・ペット
奥さんが専業主婦

今どき、専業主婦で生活できる人がどれだけいるのか……。野原ひろしって普通に描かれているけど結構な収入があるんですね。
これが昭和・平成の時代だったら普通という基準だったのだろう。今じゃ、とてもじゃないがこんなに余裕はないのはアニメから引用しても分かる。それだけに普通のハードルが高くなっているのだ。

発達障害の見方も同情的に?

 

昨今の目まぐるしく変わる時代の変化に発達障害の見方も変わりつつある。10年前ほど、Twitterで発達障害の投稿を見かけると罵詈雑言の投稿が多かったが、今では昔からすると、同情的な投稿や『実は私もそうかもしれない』という投稿が目立つようになった。

その背景には健常者/定形発達のラインがどんどん高くなり、発達障害、発達障害ボーダーの当事者でなくても、この激しい変化のある時代について行けない、と感じる人が激増したからではないか。
『普通のハードルが高い』とTwitter検索すると嘆きの声や悲痛な声がたくさん投稿されていた。

発達障害の増加の要因に『普通のハードルが高くなっている』という傾向もあるかもしれない。

普通のハードルが高くなっている時代に出来ること

普通のハードルが高くなっている時代に出来ることは何だろうか。それはやはり、多様性を認めることが即決だろうか。しかし、多様性を認めることはさらに生きるハードルを上げている傾向にも繋がる。

ただ、『普通のハードルが高くなっている』と自覚することはこの生きづらさに名前が付くことで多少なりとも生きやすくはなる。
『普通のハードルが高くなっている』現象、あなたならどう思うだろうか?

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