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2024/12/10:フリーペーパーvol.105発刊!

YOASOBIを輩出したmonogataryの世界

彗星のように現れたユニット、それはYOASOBI

2023年、一世を風靡するYOASOBIがまたもや金字塔を打ち立てた。アニメ『推しの子』のオープニング主題歌『アイドル』が最速で1億回再生を突破したのだ。

2020年、『夜に駆ける』で爆発的なヒットとなったYOASOBIは、小説を原作に楽曲を制作するというモットーに日々革新的な楽曲を発表している。YOASOBIの楽曲の原作になった小説はその多くが「monogatary」で公開されている。

「monogatary」とはソニー・ミュージックエンタテイメントが手がける小説とイラストの投稿サイトのことで『夜に駆ける』の原作となった『タナトスの誘惑』をはじめ、数多くの作品が無料で読める。毎日、昼頃にお題が発表され、お題に沿って投稿者は小説や詩歌、エッセイなどを執筆し、投稿する。

ネット投稿を始めたきっかけ

私がネット投稿を始めたのはYOASOBIのおかげだと思っている。新人賞に投稿し、何度か落選していた頃にYOASOBIの活動を知って、お蔵入りをするくらいなら今まで書いた作品をネットに上げてみようと決意した。monogataryでは何度か、総合ランキングで1位になったことがあるのは密かな自慢だ。monogataryを始めてから数多くの作品に出会い、いい刺激をもらった。YOASOBIの楽曲にもなった作品のほかにもいい作品があったのでこれを機に紹介したい。

梧塔碧梧桐さん『ペンギンの鳴き声』

最初、この作品に初めていいね、を付けたのは私だった。一度見たら癖になる語感と語彙力の世界に何度も連打した。まるで、ピタゴラスイッチのように言葉の迷宮に迷い込んでしまう一品。よく、ランキングで1位になる作品。

平河穏『戦地のお父さんへ』

ウクライナ情勢が悪化し、戦争の火蓋が切られる現代、この作品は普遍性があると思えた。最後の台詞に希望を感じた。

あきよしたいら『海の鳥「鷺沢萌」が描く2021年』

鷺沢萠さんは35歳の若さで自死した新進気鋭の作家だった。18歳で文学界新人賞を受賞し、数多くのベストセラーを執筆した彼女の偉業を讃える鎮魂歌。

堀たゆは 『追憶の飛行機雲』

令和の若者が特攻兵としてタイムスリップする。『俺』はあの世界で何を思うのか。ウクライナでの戦争が悪化する現代に読みたい一冊。

あめたゆた繻子『口裂け女の憂鬱』

あの口裂け女がOLとして令和の時代に帰って来た! 口裂け女は怖がられがちだが、OLの口裂け女は女心満載でとても悩む。その姿がとてもキュート。

プイグ 『アザレアの誓い』

アザレアの花言葉は禁酒。作者のアルコール依存症への闘病記になっている。一気読みした本作はmonogataryのランキングでも度々1位になるほどの人気作。

直木賞作家とのコラボ『はじめての』

monogataryで現在、進行中なのが直木賞作家4人とのコラボだ。島本理生、森絵都、辻村深月、宮部みゆきのそうそうたるメンバーが終結し、日本文学と今、いちばん勢いのある音楽が合作した。
音楽と小説の融合に今、出版界からも大きな注目を集めている。

島本理生さんの原作を元にした『ミスター』

宮部みゆきさんの原作を元にした『セブンティーン』


monogataryでは日々新しい物語が投稿され、多くの企画とコラボしている。もちろん、YOASOBIの原作になった作品も無料で読める。これを機にmonogataryへアクセスして新しい物語に足を運んでみたらいかがろうか。

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