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2024/10/10:フリーペーパーvol.103発刊!

新海誠監督の最新作、映画『すずめの戸締まり』舞台のひとつ、宮崎県に注目!

映画の舞台の一つに宮崎県!!

2022年11月11日公開の新海誠監督最新作、『すずめの戸締まり』。何と主人公の岩戸鈴芽ちゃんが住む地域は、私の出身地の宮崎県なのだ! 4月に公開された鈴芽ちゃんの苗字が『岩戸』だったので、もしかして? と思い、期待感に胸が躍りながら原作を読むと、やっぱりそうだった。
この鈴芽ちゃんの『岩戸』という苗字には特別な意味がある。それは日本最古の歴史書である古事記を基軸にしている。

鈴芽ちゃんが迷い込む廃墟

鈴芽ちゃんが住む地域は地元民の私の勘と、公開された特報によれば、宮崎県日南市辺りの日南海岸だと思われる。実際、鈴芽ちゃんが迷い込む廃墟に似た建物があの辺りにはたくさんあるのだ。
ここからは私自身の考察なので不確かかもしれないが、実際、映画の舞台をを回ってみたい! と思う方には参考になるのではないか、と思う。
鈴芽ちゃんが迷い込む廃墟の一つの候補に、サボテン公園がある。廃墟の周辺の、青島日南海岸ではその昔、新婚旅行ブームに沸き、多くの新郎新婦が宮崎県を訪れた。

日本神話との関連性

その頃に建てられたサボテン公園には『すずめの戸締まり』に登場する、鉄製のドームらしきものがある。他にもさびれた温泉街は日南市の中心部を思わせるし、実際、日南海岸沿いの国道には無数の廃墟があるのだ。
宮崎県は古事記の上巻である、日本神話のうちの一つ、日向神話の舞台になっており、鈴芽ちゃんが住む青島・日南海岸は『海幸山幸神話』の舞台にもなっている。
鈴芽ちゃんの苗字の『岩戸』とは、日本神話の最高神である、天照大御神の『天岩戸隠れ』から由来し、本作の要である、『災いの扉を閉じる旅』とは、その天岩戸神話をモチーフにしているのは明らかだろう。

常世の国とは?

ネタバレを伏せたまま、考察すると鈴芽ちゃんは偶然出会った閉じ師の青年、宗像草太と共に常世の国へ旅に出る筋書きにもなる。ここでいう『常世の国』とは古事記の中では重要な位置づけになる世界観だ。
常世の国とは古代人が考えていた、海の彼方にある、死者の国、桃源郷のようなポジションと言えば、分かりやすいだろう。
災いの扉が開かれるのは、人里離れた、人々から忘れ去られたようなもの寂しい場所にある、と宗像草太青年は言う。

三本足の椅子は八咫烏?

本作には三本足の椅子が登場する。これは何を意味するのか、というと古事記にも三本足の烏である、八咫烏が登場するのだ。八咫烏とは宮崎県を東征した、初代天皇である神武天皇に熊野の山中で案内したと言われる、三本足の烏のことだ。
日本サッカー協会のシンボルにもなった八咫烏は、古事記の中でも重要なキーを担っている。神武天皇の兄である三毛入野命も東征の際、常世の国へ帰還された、という記述が古事記の本文にもあるので、『すずめの戸締まり』には色濃く、神話の影響があると言えるだろう。

全国各地に聖地が

『すずめの戸締まり』は宮崎県を東へ全国各地を巡回する、鈴芽ちゃんの旅路へともいえる。公開された映像では愛媛県や神戸市、都内の風景も登場しており、映画のモデル地には多くの人が集まりそうだ。新海誠監督の作品を世界的にも名声を知らしめた『君の名は。』でも、舞台になった岐阜県でも多くの観光客が来訪した事実を踏まえると、『すずめの戸締まり』での聖地巡礼も盛り上がりを見せるのではないか、と期待する。

 

 

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