iPadを仕事で使ってみて思ったこと
世間ではApple silicon M1チップ搭載のMacBookやMac miniが発売され、やや影が薄くなった感のあるiPadですが、前世代との違いや、1ヶ月使ってみての感想を書いてみようと思います。
ちなみに、私が使っているiPadは第8世代で一番安い32GB WiFiモデルです。
ざっくり
iPadが第7世代から第8世代iPadになって変わったこと
1番の変更点は“プロセッサ“
第7世代との1番の変更点はA10 FusionプロセッサからA12 Bionicプロセッサにアップグレードされたことです。iPhoneベースで比較するならば、iPhone 7からiPhone XS・XRへ一気にグレードアップした形です。
A10 FusionとA12 Bionicの主な仕様比較
iPad世代 |
第7世代(2019) |
第8世代(2020) |
プロセッサ |
Apple A10 Fusion |
Apple A12 Bionic |
クロック周波数 |
1.30/2.34GHz |
1.59/2.49GHz |
コア数 |
4 |
6 |
GPUクロック周波数 |
0.9GHz |
1.59/2.49GHz |
プロセスルール |
16nm |
7nm |
メモリ周波数 |
LPDDR4-3200 |
LPDDR4X-4266 |
L2キャッシュ |
4MB |
8MB |
A10とA12の処理性能は約1.5倍、画面描画性能は約1.9倍と言われています。また、A12には機械学習の処理に特化したニューラルエンジンが搭載されました。これは、AR(拡張現実)やクリエイティブアプリなど、機械学習ベースのAIを利用するアプリにおいて、処理速度の大幅な向上が期待できます。
ちなみに、よく言われるIntelプロセッサでどの程度なの?という質問ですが、そもそもアーキテクチャ(設計や構造)が違うため、簡単に比較できません。ただし、Appleによると、「米国で一番売れているWindows PCよりも最大2倍、最も売れているAndroidタブレットよりも最大3倍、最も売れているChrome bookよりも最大6倍高速である」とアピールしています。
その他は大して変わらず
本体サイズは変わらず、重量は第8世代がわずかに(WiFiモデルで7gほど)増加しているだけなので、ケースやカバー、周辺機器などは第7世代用が流用できます。願わくばコネクタはLightning端子ではなくUSBーCが良かったかなぁ…とは思います。
今の仕事上で使いやすいところは?
現在の仕事(といってもWeb記事の書き出しと編集、データ入力程度ですが)上での使いやすい部分と使いにくい部分をまとめてみます。
直感的に作業ができることが一番
やはり、直感的に作業ができることが1番の使いやすいところだと思います。アプリの切り替えやコピー&ペースト・undoなどの作業もジェスチャひとつでできますし、スクリーンショットに手書きでマークをつけてこういう風にしたいとか、ここを追記しましたとか、わかりやすく説明するためのツールを素早く作れるのが非常にやりやすく感じます。
特にキーボードを別に繋ぐことで、ソフトウェアキーボードが画面を圧迫しなくて済むようになりますし、書いた記事を推敲する際に読み上げ機能を使うのですが、画面上部から二本指を下にスワイプするだけでやってくれるため、大変便利です。
慣れれば範囲指定をするときも指で簡単にできるようになりますし、データ入力においてもよく使う単語等をアプリを使ってソフトウェアキーボード上に登録しておくことにより、正確に素早くできるのでとても快適に使えています。
取り回しがしやすいのもポイント
本体が軽いため、気軽に持ち運んで現状を見てもらうことが簡単にできるのもポイントかと思います。社内チャットとかでもいいのでしょうが、やはり細かいニュアンスまで伝えにくく、現状を見せて説明したほうがこちらの意図を理解してもらいやすいと思います。
また、Web記事の制作という性質上、Web上で最終的なプレビューを確認するのですが、iPadのスクリーンショットはWebページ1ページ分をまるまるPDF化してくれる機能も付いています。前項でも触れた通り、記事プレビューのページをコピーしてマーキングするのもすぐできてしまうので、こういったデータの取り回しといった部分でもすごく使いやすいと思います。
しかし、やはり使いにくい部分も…
スプレッドシートが使いにくい
仕事上、Googleスプレッドシートを使う機会が多いのですが、残念ながらこれが使いにくいものとなっています。ショートカットキーがほとんど使えないことはもちろん、大きめのスプレッドシートを開いてSafariと交互に使用しているときにスプレッドシートが強制終了してしまうことがあるのです。これはiPadのメモリが少ないためなのかアプリに問題があるのかはわかりませんが、今後のアップデートなどで改善して頂きたいところです。
アプリではなく、Safariから直接使う分には問題ないのですが…。
また、画面が小さいので作業領域が狭いことも挙げられます。ソフトウェアキーボードと併用すると、さらに狭くなってしまいます。並列でシートを表示することもできないので、別シートから値を引用する作業などはどうしてもやりづらくなってしまいます。
保護フィルムが意外と使いにくい
本当は画面に保護フィルムを貼りたいのですが、ジェスチャを多用するスタイルで使っているので、指の滑りが悪くなると作業がしづらくなってしまうため、私はフィルムを貼っていません。物によってはタッチの反応自体悪くなりますし…。
本体自体も意外と滑りやすいので、結構ヒヤヒヤする事もあります。こちらは本体カバーを付けることで改善できると思うので、いずれはカバーのみは着けると思います。
もう一つが画面が大きいので、保護フィルムが貼りにくい問題もあります。綺麗に貼ったつもりでも、気がついたらゴミを挟んでいたということがよくありました。その見た目がちょっといただけないという事もありますね(笑)。
結局大事なことは…
どんな環境であっても、自分がどんな仕事をするのかを理解し、それにあった環境を構築するために必要なアプリなどを導入することで、自分が使いやすく作業しやすい環境にできますし、作業効率もあがって楽もでき、余裕もできます。
正直なところ、最初は一つの作業をするのに回りくどく作業をしなくてはならず、中途半端な印象を受けていましたが、環境を整えることによって劇的に作業効率が上がりました。また直感的に作業ができるので、とても良い作業環境になったと思います。
また、ストレージの少なさも現段階ではクラウドでデータ管理を行なっているため、特に問題は感じていません。
デメリットもありますが、メリットの方が大きい印象です。
まだまだiPadを使って作業をしていくつもりなので、また使用感のレポートができればと思います。
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