一人で救急車を呼んで困ること
誰もが経験するかもしれない、動けなくなるほどの急な痛みや大怪我。
一人暮らしであれば、自力で病院へ行くか、自分で救急車を呼ぶことになります。
もちろん救急車の利用は、あくまでも最後の手段ですが、悩んで我慢する内に深夜になり、やむを得ず救急車の利用になる場合もあります。
一人暮らしで119番へ電話をすると、鍵を開錠した状態で待機するように言われます。でも、もし自分で開けられないと、どうなるかご存知でしょうか?想像以上におおごとになるケースがあります。
さらに救急車を利用して自宅へ帰る際に、困った経験があるので、一人暮らしではない方にも読んでいただけたら、もしもの時に役立つかもしれません。
開錠できずに救急車が到着するとどうなるか
119番へ電話をすると、まずは住所や名前、詳しい病態や状況を聞かれ、救急車の手配が必要かどうかを判断されます。そして一人暮らしの場合、自分で鍵を開けることが可能かどうかを聞かれます。
救急車が到着して自力で鍵を開けられないとなれば、おおごとになる可能性もあります。
救助のための最終手段とは
救急車が到着した際に、自力で鍵を開けることができないケースは非常に珍しいそうです。
たしかに自分で電話をしている時には意識があり、自力で何とか鍵を開けて待つことができる可能性が高いのです。
電話の途中で意識がなくなったり、救急車の到着時に鍵が開いていなくて応答もない場合。救急隊員も、かんたんな開錠するための道具を常備しているそうです。しかし玄関の開錠が難しい場合には、警察やレスキューと連携し、最もダメージの少ない方法を選択して、鍵や窓を破壊して運び出されます。屋上や上の階から降りて、ベランダ側の窓を確認してから破壊するケースもあるそうです。
破壊する前に検討されること
可能なかぎり破壊する前に、大家さんや管理会社へ確認をして玄関の開錠をしてもらうか、破壊の許可を得るようにしているそうです。しかし、人命第一で判断されます。
もし破壊されれば、修復するための費用が発生します。鍵は動ける内に開けておきましょう。
救急隊が到着したら行うこと
救急車が来るまでの時間はとても長く感じます。
やっと到着しても、その場で様々なやり取りがあります。すぐに運び出されるわけではありません。
バイタルを計測して身体の状態をみながら、電話で聞かれるのと同じような質問に答えます。これは直接確認をするためでもありますが、受け答えの様子で意識レベルの確認をするためでもあります。そして会話の内容を別の隊員が聞きながら、携帯無線で連絡するためにも必要です。具合が悪い時に同じことを繰り返し話すのは大変ですが、とても大切です。
救急車で病院に運ばれるまで
救急車の中に運ばれても、さらに確認が続きます。
かかりつけの病院も聞かれますが、救急車に乗って受け入れ先が決まるまではどこの病院へ行くのか分かりません。都市部であればたくさんの病院があり、全く聞いたことがない病院へ行く場合もあります。自分が今どこにいるのかを、処置が終わってから知る可能性もあります。
救急車で運ばれても帰りは一人
検査や点滴が終わり、入院にならない場合。救急車に乗ったときの格好で、そのまま公共交通機関を利用して一人で帰ることになります。救急車に乗る時にパジャマであればそのままで帰ることになります。
基本的に救命の方は、お薬手帳・貴重品・履物をどれにするか、鍵がどこにあるのかは聞いてくれますが、帰りの服装まではあまり考えてくれません。冬場であれば、部屋に掛けているコートを持って出てくれることもあります。
以前、私は知らない住宅街にある中規模の病院に運ばれ、集中治療室から早朝に帰ったことがあります。着古した部屋着と素足にサンダルで、知らない土地で一人でどう帰ったら良いのか判らず、困ったことがあります。電車に乗れる格好ではないけれど現金の持ち合わせも少なくて、タクシーにも乗れず、病院の警備員に駅までのバスがあると言われましたが、1時間に一本のバスは行ったばかり。本数が少ないバスを乗り継いで、同じ区内の自宅への帰宅に2時間かかりました。具合が悪い時は判断能力も落ちていて、バスを待ちながら不安でいっぱいになりました。
まとめ
それぞれの対応には、地域差や改善による変化があると思います。そして救急車を呼ぶことになるかもしれないと感じたら、可能であれば財布・保険証・お薬手帳などの必要なものをまとめて、鍵や上着なども近くに置いておくと、救急隊員の負担が軽減されます。動ける内に、戸締まりもしておくとよいでしょう。
もちろん救急車を呼ばなくて済むのが一番です。救急車の利用が無料という環境は、決して当たり前のことではありません。でも、もし一人暮らしで救急車を呼ぶ可能性が頭によぎったら、何よりも早めに鍵を開けておくことをおすすめします。
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