fbpx
2020/08/10:フリーペーパーvol.53発刊!

セサミストリートで学ぶ『Black Lives Matter』

人々はなぜデモを行い、何を訴えようとしているのか?

 

 

日本でも放映され、ご存知の方も多い「セサミストリート(Sesame Street)」。

アメリカCNNで1969年から放映されているこの番組は、日常生活での小さな疑問から社会問題まで、多岐にわたるエピソードを取り扱ってきました。

番組開始当初は移民や子供たちの英語力向上を主な目的としていましたが、徐々に社会問題も取り上げるエピソードが増え、子供たちにも真剣に平等に考える機会を与えてくれます。もちろん大人が観ても、大変心に響くエピソードがあります。単なる子ども向けの教育番組にとどまらず、誰でも楽しく学べる内容です。有名俳優や歌手が出ることもあり、大人のファンも多い番組です。

「背中がカユイ〜!」と歌ってばかりのコメディ要素が高いエピソードもありますが、決して明るく楽しいだけがセサミストリートではありません。

このコロナ禍で世界中へ広がっている『Black Lives Matter』(ブラック・ライブズ・マター)について取り上げたエピソードやデモに関しては、賛否両論あると思います。この言葉の訳し方についても、プロの翻訳者たちの間で議論がなされています。

しかしセサミストリートに住む子供たちと同様に私達日本人も、この差別の問題について考え、疑問を持ち、少しでも語り合うきっかけになれば、と思います。

「子供にそんなことを?」ディープな社会問題を取り上げるのもセサミストリート

セサミストリートでは一貫して、「皆んな違う。でも一人ひとりが大切で素晴らしい!」ということを伝えています。

まずはセサミストリートを知っていただくために、過去に扱われた少し攻めたテーマのエピソードをいくつかご紹介します。子供や移民にもわかりやすく説明されていて、私達日本人にも理解しやすい内容になっています。

セサミストリートで過去に扱われた注目のエピソード

  • ダウン症の男の子に関するエピソード(1975年)
  • 養子制度に関するエピソード(1985年)
  • 車椅子を使用する人にとって、車椅子は体の一部であることを教えるエピソード(1993年)
  • 肌の色による差別の問題に関するエピソード(1993年)
  • HIV感染者のキャラクターを登場させたエピソード(2002年)
  • 同時多発テロでトラウマを持った子供に向けたエピソード(2002年)
  • 生まれながらの髪質を肯定するエピソード(2010年)
  • 自閉症の症状がある友達との遊び方に関するエピソード(2015年)
  • オピオイド過剰摂取による中毒死に関するエピソード(2019年)

これらのエピソードでも、「皆んな違う。でも一人ひとりが大切で素晴らしい!」という事を進行役が中立の立場で伝えると同時に、子供たちも真剣に考え、語り合っています。

セサミストリートでとりあげられた『Black Lives Matter』

 

 

セサミストリートで6月に放映された『Black Lives Matter』(ブラック・ライブズ・マター)のエピソードでは、なぜ各地でデモが起きているのかについて、エルモ親子が語り合います。コロナウィルスによる影響で、この親子もオンラインで会話をしています。

人々がなぜデモをしているのかを疑問に思うエルモと、それを説明する父親との会話です。(一部省略し、意訳になります)

ちなみにこの「Black Lives Matter」という言葉は、2012年にアメリカで起きた、トレイボン・マーティンさんの射殺事件を知ったアリシア・ガルザさんがSNSに投稿したものを読んだ人々が、ハッシュタグをつけて拡散したのが始まりです。

エピソードの内容

デモで「Black Lives Matter‼」と叫ぶ人々の姿をみて、エルモが父親へ質問します

エルモ:  「お父さん、なんで路に人が集まっているの? 何が起きているの?」

エルモ父: 「彼らは、”抗議をする”ために集まっているんだよ」

エルモ:  「抗議? エルモは”抗議をする”って何のことかわからない」

エルモ父: 「ああ、”抗議をする”というのはね、人々が怒りを持っていることを伝えるためや何かに反対する意見があるときに、他の人々へ何が問題点なのかを伝えるために集まることなんだ。だから”抗議をする”ことで、人々が感じていることを共有して、一緒に物事を良くしていくことが出来るんだよ。みんなはね、こんなプラカードを作って掲げるんだよ」

父親が「Love, Justice, Peace(愛・正義・平和)」と書かれた看板をエルモに見せます

エルモ父: 「お父さんも昔、公民館で抗議をするためにこのプラカードを掲げたもんだよ」

窓の外に集まっている人々を見て、エルモが質問します

エルモ : 「みんな怒っている。”抗議”をしているんだね、お父さん」

エルモ父: 「みんな悲しんでいるし、怒っているね。怒る権利があるからだよ。人々が怒っているのはね、”差別”が私達の国でとても大きな問題だからだよ」

エルモ : 「”差別”? なにそれ?」

エルモ父: 「うん、”差別”というのはね、人々がほかの人を見た目や肌の色の見え方で不公平に扱うことなんだよ」

エルモ : 「え? 肌の色? エルモにはわからないよ。だってエルモには僕と違う毛や色の違う友達がたくさん居るよ。黒でしょ、茶色でしょ、焦げ茶でしょ、紫も…。

エルモ父: 「そうだね、エルモ。その通りだ。でも全てのストリートがセサミストリートと同じではないんだ。セサミストリートではみんな、お互いに愛と尊敬を持って接しているよね。

でもこの国ではね、肌が白くない人、特に黒人のコミュニティは不公平に扱われ続けているんだ。彼らがどのように見えるかや文化、人種のせいで。彼らが誰であってもね。

だからみんなは、こう言っているんだ。

『いいかげんにしてくれ!もうたくさんだ!』とね。

抗議をしている人々は、差別を終わりにさせたいんだ」

エピソードを観て感じたこと

この『Black Lives Matter』のエピソードで話されていることは、『みんなそれぞれに個性があり、違う価値観に生きている。お互いに尊重し、認め合って生きよう』という考えだと思います。そしてもし間違えたことが常識となっていると気がついたときには、周りの人へ声を挙げて伝えてみる勇気を持ちたいと思いました。デモだけが最善の形だとは思いませんが、このように権利として行っていることも理解しました。

最後にアメリカ人の黒人男性のエピソードをお伝えします。

「君が初めて警官に銃口を当てられたのは何歳のときだった?俺は14歳の時だった」、そんな会話が普通にかわされているんだよ。

最新情報を購読しよう!

就労継続支援・就労移行支援事業者様へ

HIFUMIYO TIMESでは毎月フリーペーパー版を発行しており、各エリア版の加盟店を募集中です。福祉事業者に最適なブランディングと広報力をご提供します。詳しくはお問い合わせください。