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2024/4/10:フリーペーパーvol.97発刊!

童話を読み漁って心の穴を埋めてみませんか?

多くの方々に喜びを送るマイナーなグリム童話3選

グリム童話の物語は大変面白く道徳となるので、世界中の人々に愛されています。「シンデレラ」や「白雪姫」は有名ですが、あまり知られていないマイナーとなる百数十種類もの話はかなり面白いものばかりです。

そこで今回、面白いマイナーなグリム童話3選をご紹介したいと思います。これを読むことで、胸いっぱいの楽しさを味わうこととなるでしょう。

グリム童話の3つの物語

200もあるグリム童話の中から、あまり聞かされていないマイナーな3つの作品を紹介します。かなり面白い物語ですので、楽しでいただけたら嬉しく思います。

夏の庭と冬の庭の話

ある冬、父と3人の娘たちが仲良く暮らしていました。今日は年1回の市があり、父が娘たちに欲しいものを聞くと、貧乏の家を気遣う長女と次女は貧素なものを頼んだのでした。しかし、末の娘は気もかけずに赤いバラをお願いしたのです。冬の時期には当然バラが咲くわけがなく、父は奇跡を願って家を後にしました。

市に着き、隅から隅まで必死に探し回りましたが、赤いバラはなく、しぶしぶ家へと帰る途中、何と、半分は雪が降って半分は暑い日差しで赤いバラの咲く不思議な庭を見つけたのです。

父はいけないのを承知で赤いバラをもぎ取ると、奥から汚いフードを着けた魔物が現れたのでした。父は謝り、そのバラを譲ってもらうようお願いしたところ、魔物は「代わりにお前の一番下の娘を嫁にくれ」と言ってきたのです。父はどうしても末の娘を喜ばせたく、それを承知して家へと帰りました。

帰った父は早速、赤いバラを渡すと、末の娘はかなり大喜びしました。父は喜ぶ顔を見ているうちに、約束はどうでも良くなったのです。

幾日が経ち、家のドアをノックする音が聞こえました。末の娘がドアを開けると、何と、約束を交わした魔物が入ってきて「約束を果たしに来た」と言い、末の娘をさらって行ったのです。父は嘆き悲しみました。

魔物の屋敷に入れられた末の娘は魔物に怯え、「家に帰りたい!お父さん助けて!」と泣き叫び続けました。

彼女の苦しさや自分を受け入れられたい思いで魔物は優しく接したので、優しい人だとわかった末の娘は心を開いたのです。そして、2人は楽しい日々を送りました。

幾年か過ぎたある日、屋敷に訪れた姉から父の危篤を聞き、悲しくなって父に会いたくなりました。それを魔物に告げると「1週間後に帰ってきてくれ、そうしないと俺は死んでしまう…」とお願いしたのです。

家へと帰った数日後父は亡くなり、その悲しさで魔物との約束を忘れてしまいました。1週間過ぎた後に魔物のことを思い出し急いで戻りましたが、魔物は死んでいたのです。末の娘は抱いて泣くと、その涙は魔物へと落ち体が眩しく光り出して、王子の姿へとなったのです。

王子は、魔力で自身と庭がおかしくなったことを告げ、互いに抱き合いました。それから2人は結婚し、幸せに暮らしたのです。

ヨリンデとヨリンゲル

昔、ある街に、婚約したヨリンデとヨリンゲルがいました。ある日、2人はお互いに語り合いたくて森の奥へと行きましたが、進むにつれあたりは暗くなり、ヨリンデは怖くて泣き出し、ヨリンゲルも不安に満ちました。

ふと足元をみると猫がおり、ヨリンデが抱きかかえると猫の目から何かが発され、小鳥の姿へと変わってしまったのです。その猫は魔女の姿へと変わり、小鳥のヨリンデを連れて自分の城へと向かいました。そのとき、小鳥のヨリンデが「赤い花を探しておくれ〜♪ 悲しいこの身をあわれんならば〜♪ 赤い花を見つけておくれ〜♪ 私の命を助けるならば〜♪」と悲しく歌ったのです。

ヨリンゲルは追いかけましたが、魔女の城へと近づくと、下半身が徐々に石化していき、周りの木々が動き出して襲ってきたのです。後退すると石化が解けましたが、木の化け物に捕まって口へと放り込まれました。

目が覚めると、民家のベッドで寝ており、家の人から「大丈夫かい?あなたは森の中で倒れていたんだよ」と説明を受けました。それを聞いたヨリンゲルは小鳥のヨリンデが歌っていた赤い花の歌を思い出し、森へ探しに行ったのです。

森であちこちを探し回りましたが赤い花は見つからなく、何もできない自分に嘆き涙をこぼしました。すると、その涙は地面へと落ち、そこから赤い花が咲いたのです。ヨリンゲルはその赤い花を持ち、魔女の城へと向かったのです。

魔女の城へと差し掛かると、あたりの木々がヨリンゲルを襲い、下半身も石になりましたが、突如、赤い花が光り出し、木々の化け物は次々と消え、石化も解けたのです。

城へと入ると、それに魔女が気づいて様々な魔法を唱えてきましたが、赤い花の力ですべて防がれ、ヨリンゲルが魔女に赤い花を投げると魔女はネズミの姿になり、飼い猫に追い回されたのでした。

ヨリンゲルは小鳥のいる部屋を見つけ出し、小鳥のヨリンデに赤い花を当て、元の姿へと戻しました。2人は喜び合い、他の小鳥たちも元の姿に戻してあげて、自分の家へと帰りました。その後、2人は結婚して幸せに暮らしたのです。

兄と妹

昔、2人の子供と魔女の継母が暮らしておりました。子供の兄と妹は継母から虐待を受けており、とうとう兄と妹は家から逃げ出しました。

長く歩いていると兄は喉の乾きを訴え、2人は小川へと行きました。それを見た継母は、小川に魔法をかけたのです。

兄が川の水を飲もうとしたとき、あたりから「この水を飲むとトラになる〜」との声を耳にした妹は、兄を止めました。次の小川へ行っても「この水を飲むと狼になる〜」と声が聞こえたので、違う小川を目指したのです。

次の小川でも「この水を飲むとシカになる」と聞こえたので妹が止めましたが、兄は水を飲んでしまい、シカの姿へとなってしまいました。妹はシカの兄を面倒見る決心をし、小さな空き家を見つけてそこへ住むことにしました。

ある日、兵を連れた若い王さまはシカの兄を目にしたので、家来に捕らえるよう言い渡しましたがなかなか捕まえることができなく、追ううちに小さな家から妹がドアを開き、シカを中に入れるところを目にしたのです。王さまはその妹の美しさに惚れてしまい、家を訪れて后になるようお願いしたのでした。妹と兄は一緒に城へと向かい、妹は后となり子供を産み、シカの兄は庭で楽しい日々を送ったのでした。

しかし、それを妬んだ継母は后を連れ去り、険しい山の頂上へ閉じ込めたのです。王さまは国中を探し回りましたが、なかなか見つけ出すことができません。

その夜、閉じ込められた后は子供のことが気がかりで、自分の姿で城へと赴き子供に乳を飲ませたのです。それを見た女官は王さまに報告し、早速、王さまは子供のいる部屋のカーテンに隠れて夜を待ったのです。

夜になると、かなりやつれた后の姿が現れ、乳を飲ませたのでした。それを見た王さまはカーテンから出てきて、居場所や継母のことを聞き出しました。そして、王さまは険しい山の頂上へと向かい后を助け出した後、継母を火あぶりの刑にしたのです。

それからシカの兄は元の姿へと戻り、3人は幸せに暮らしたのでした。

あとがき

3つの物語はいかがだったでしょうか?このグリム童話以外にもアンデルセンの書いた物語など他にも沢山の面白い童話があり、これを期にいろんな童話を読み漁って、多くの方々のポッカリと空いた心が埋められる事となると、私も嬉しく思います。

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