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2019.11.10:フリーペーパーVol.44発刊!

障害者の方の給与が増えると、障害年金は減るの?

障害年金のカットはほとんど心配しなくて大丈夫です!

障害年金を受けている障害者の方が社会に出て働くことを考えた際に気になるのは、給与所得を得ることで、障害年金が減るのではないかということではないでしょうか。

今回は、この点について説明をしたいと思います。

「20歳」という年齢が分水嶺

まず、大きくルールが変わるのが、現在障害年金を受給している原因が、20歳以上の時の傷病によるものなのか、20歳未満の時の傷病や先天性によるものなのか、の違いです。

公的年金には20歳から加入をして保険料を払い始めるのが原則ですので、保険料を払っている時の障害なのか、保険料を払い始める前の障害なのかで、区分を設けているというイメージです。

障害が20歳以上の場合

まず、20歳以上のときの病気や怪我が原因で障害年金を受けることになった場合です。

この場合には、どれだけ自己の就労による給与が増えたとしても、いっさい、障害年金は減額にはなりません。

ですから、安心して仕事をして、給与をどんどん増やしていってください。

障害が20歳未満の場合

次に、20歳未満のときの病気や怪我が原因であったり、先天性の障害で障害年金を受け取ることになった場合です。

この場合は、所得が一定の水準を超えると、障害年金の全額または2分の1が支給停止となります。

これは、20歳以上の場合は、自分で保険料を払っていた間に発生した障害年金ですが、20歳未満の場合は、1円も自分で保険料を払っていないにもかかわらず障害年金が受け取れることになるので、保険料を払った人と、払っていない人の間の公平性を保つための措置です。

とはいえ、少し働いたらすぐに障害年金がカットになるわけではありませんので、安心してください。

たとえば、扶養家族0名で20歳未満の障害年金を受給している方の場合、半額停止になるのは、所得360.4万円(給与収入で約518万円)、全額停止になるのが所得462.1万円(給与収入で約645万円)ですから、月給ベースで40万円前後くらいまでは、障害年金がカットになることを心配しなくても良いということです。

扶養家族が増えると、障害年金がカットになる所得ラインはさらに上昇しますので、障害者・健常者を含め日本人の平均的な給与収入(年収約400万円程度)と比較しても、かなりゆとりを持った水準に、カットラインは設定されていることを感じて頂けると思います。

また、一時的に所得が増えて障害年金がカットになったとしても、年金の受給権そのものが無くなってしまうということではなく、障害の状態が続いている限り、所得が減れば、障害年金の支給は再開しますので、この点も安心してください。

20歳未満でも・中卒や高卒でサラリーマンで働いている場合

20歳未満の障害年金でも、1つ例外があります。それは、中卒や高卒で就職して働き、20歳未満であっても社会保険に加入している場合です。

この場合は、自分の給料から天引きされ、会社を通じて社会保険料を支払っていることになりますので、20歳以上で障害を負った場合と同様、所得制限の無い障害年金を受けられることになります。

まとめ

このように見ていきますと、20歳未満の場合を含め、自分が働くことによって、障害年金がカットになるケースは、さほど心配する必要はありません。

障害年金と給与収入を合わせれば、トータルで自立できる収入を確保できる障害者の方も大勢いらっしゃると思いますので、是非とも、能力や個性を発揮して社会参画をしていただくとともに、官公庁や企業側も、今まで以上に受け入れる体勢を整えていってほしいものです。

 

プロフィール

榊 裕葵(ポライト社会保険労務士法人代表)

大学卒業後、製造業の会社の海外事業室、経営企画室に約8年間勤務。その後、社会保険労務士として独立し、個人事務所を経てポライト社会保険労務士法人に改組。マネージングパートナーに就任。勤務時代の経験も生かしながら、経営全般の分かる社労士として、顧問先の支援や執筆活動に従事している。また、近年は人事労務freee、SmartHR、KING OF TIMEなどHRテクノロジーの普及にも努めている。

主な寄稿先:東洋経済オンライン、シェアーズ・カフェオンライン、創業手帳Web、打刻ファースト、起業サプリジャーナルなど

著書:「日本一わかりやすいHRテクノロジー活用の教科書」

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