カード型障害者手帳の実現は自治体判断の4月1日を遅れる見通し
4月1日以降、自治体の判断でカード型障害者手帳を発行することが可能となりました。
4月1日とは自治体のカード型手帳の発行を可能とする日程であり、4月1日当日からカード型障害者手帳がすぐ入手できるというわけではありません。
障害者手帳、カード型の発行が可能に : 読売新聞オンライン https://t.co/I4aQ7kOK3z
材質も紙からプラスチックに変化する。
従来の手帳は縦約10センチ・メートル、横約7センチ・メートルで、「大きくて財布に入らない」などと改善を求める声が出ていた。#発達障害のニュース #障害者手帳
— みらいのリスト@本日4月2日は世界自閉症啓発デー (@mirailist) 2019年3月31日
カード型手帳の発行について、HIFUMIYO TIMESの地元である鹿児島県はどのような状況にあるのか、鹿児島県庁に電話で問い合わせました。鹿児島県の回答は、県ではまだ発行が可能な状況にはなく、県内の各自治体とこれから協議を進めていく段階であるとのことでした。
厚生労働省にも問い合わせてみましたが、カード型手帳の発行は都道府県の判断にゆだねられるものであり、カード化は義務ではないとの説明がありました。
今後、いったいどの自治体でカード型手帳の発行がいち早く実現するのか、自治体間における障害者への合理的配慮の対応力が競われる構図となっています。
明日から、障害者手帳のカード化解禁になります!
カード型か手帳型かは、本人が選択できるそうなんですが、僕の手帳は、ボロボロになっているので、この機会にカードに切り替えたいです。
ということは身体障害者手帳ではなく、「身体障害者カード」になるのかな?笑— ちん♿️車椅子Youtuber (@suisui_project) 2019年3月31日
カード型障害者手帳、鹿児島県に問い合わせ
4月1日の新年度初日、5月から変わる新元号の発表で日本中のニュースが埋め尽くされる中、同じく4月1日から可能となった障害者手帳のカード型発行自治体判断について、鹿児島県はどうなるのだろうかと、障害者手帳を管理する鹿児島県庁に電話で問い合わせてみました。
これから協議
名人:「4月1日の今日から障害者手帳のカード型が発行されると思うのですが、鹿児島県はどうなっていますか?」
鹿児島県:「これからカード型については自治体との協議を行う段階で、いまのところ発行できる具体的な時期は分かりません」
名人:「いつ分かりますか?」
鹿児島県:「今日が4月1日ということで部署も実はここはその担当の課ではないものですから、はっきりとしたお返事を差し上げることはできないです」
名人:「分かりました、ありがとうございました」
入手可能な日程が知りたい
先のカード型の導入の知らせに、4月1日からカード型障害者手帳が入手できると思っていたため、発行時期についての分かりにくい表現に落胆したのも事実です。4月1日からようやく、地方ごとの導入の議論が始まるのみということでした。今から協議を始めるなら、発行できるのは早くても1カ月ぐらい後になるのではないかと懸念されます。
それなら「4月から地方で協議を開始し、協議がまとまり次第翌月以降、順次希望者への発行を都道府県ごとに決定する予定」ぐらいに噛み砕いて表現してくれると、ありがたいのですが。
ある先輩が障害者手帳カードになるっていってたけど北海道って結構障害関連のこと遅れてること多かったりするし田舎に行けば行くほど
なんかね、、、だから対応遅いと思うwwたぶん自治体によって市内とことするところあるじゃないって思う?笑笑
ふつう、なるなら福祉課から案内くるからさ、— 優❣️白杖使いの無虹彩ガール❣️ (@yuu_ssm) 2019年4月1日
カード型障害者手帳を望む単純な理由
中途半端にかさばる現在の手帳に障害者が困る理由は、健常者でも共感できるような単純なところにあります。
恥ずかしい
それは、「自分が障害者であり、手帳を持参していることは、どう頑張っても本人にとって引け目があるし、本音を言えば恥ずかしい」ということです。誰もが、自分が障害者であり過去に他人に説明し難い辛い思いをしてきたことを、他人に見られたいとは思わないでしょう。手帳には、過去を暴かれるような恐怖感が潜んでいます。トラウマとはそういうものです。
見えにくい部分への配慮
破れやすい紙の本体を、わざわざ、ゴワゴワするビニールのカバーでさらに大型化してしまう今の手帳は、カバンを開け何かを取り出す偶然の拍子に抜け出て誰かに見られてしまう恐れがあります。そのたびに障害者は、自分のプライバシーは大丈夫かなと、ヒヤヒヤしなければならないのです。
手帳だと薄くて紛失しやすいから、これは助かる。
4月に障害者手帳、カード化も 厚労相「利便性向上」 | 共同通信 https://t.co/kUxiVUW3VI #スマートニュース
— 澤谷拓樹(hiroki sawaya) (@hiro_gen_unbiva) 2019年3月29日
障害者手帳は誰のための手帳?
すでにカバーがかかっている手帳を、定期券のようにさらに定期入れに入れれば余計に目立ちます。障害者自身が障害者であることを恥じてはならないのかもしれないけれど、そのような障害者自身のデリケートな心理まで考えて手帳がデザインされているとは、到底思えません。
あの手帳は、それ自身が目立ってしまえば、持ち主が障害者であることを周囲に知らしめ晒し者にしてしまう危険性さえ、はらむものです。
もう少し小さめの硬いプラスチック製にし、財布のカード入れにも差し込める、一見しただけでは、保険証なのか、レンタルショップの会員証なのか、学生証なのかも判別しずらくなる。そんなカード型手帳の実現は、障害者の心の深いところまで配慮してくれる素敵なアイデアです。
そういう心の深い部分まで各地方で理解がなされ、全国のなるべく多くの自治体でなるべく早く、カード型障害者手帳の導入が実現されることを、私は願っています。
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