fbpx
2024/4/10:フリーペーパーvol.97発刊!

クローン病で仕事をするのも大変なんです!

クローン病(IBD)患者は、腹痛や下痢で何回もトイレに行くことが必要なんです。

酷い症状になると腹痛や下痢を頻繁に起こしてしまい、トイレに何回も行くことが多いクローン病。特に職場では相手の理解がないとトイレに行っているのに「サボっているのではないか?」と勘違いされることもあって、結構大変なのです。

腸に炎症が起こり、下痢をしやすい

国の特定疾患の難病に指定されているクローン病。主に多い症状は下痢や腹痛で、患者それぞれですが症状が酷いとすぐにトイレに駆け込まなければならない方も多い病気です。

エレンタールがご飯代わり。

クローン病患者がよく処方される栄養補給剤「エレンタール」をご飯の代わりに持っていく方もいます。
1本で300カロリーも補給することができ、成分もアミノ酸、ミネラル、ビタミンなどお腹に負担をかけない栄養になるものばかりが含まれています。

しかし難点なのが不味いこと、栄養補給剤をこぼしてベトベトになること、そして副作用で下痢を起こしやすいことです。栄養剤であるエレンタールもゆっくり飲まなければすぐにお腹がゴロゴロしてしまい、何回もトイレに行くこともあります。

職場で何回もトイレに行くと、周りの目が気になる

1番辛いのは職場で仕事をしていて、お腹が痛くなりトイレに何回も行くこと。患者によって症状はそれぞれですが、下痢が酷い方はトイレによく行ってしまい、周りから
「サボっているのではないか?」
と変な目で見られて誤解をされてしまうことなのです。

職場で誤解された

クローン病を患って仕事先を色々探していた時期です。面接では必ず、
「僕はクローン病という病気でして…」
と、必ず面接官に伝えます。

病気が理由で不採用にされたことが多かったです。僕の病気の説明が悪かったのか、会社の方が理解してくれなかったのかは分かりません。1ヶ月もかかり1件だけ採用されました。アルバイトとして採用されたのですが、50件以上は面接に行ってすべて不採用でした。

職場は飲食店の調理を専門で働いていたのですが、調理中もトイレに行くことが多く他のスタッフからも、
「またトイレ?」
と聞かれることもあって、サボっているのではないか? とよく誤解されました。

店長だけにクローン病のことを伝えていた

そこのアルバイト先は店長が面接官を担当しました。クローン病のことも結構知っていてくれたのて、下痢をしやすいこと、何回もトイレに行くことなども理解してもらえたのです。
「よし、ここなら頑張れる!」
そう思って一生懸命頑張りました。でも周りは人それぞれで、体調を悪くして休んだら、
「なんで休んだんですか?」
と怒るぐらいの勢いで聞いてくる社員もいました。

理解されず、疲れ果てたけど頑張った

そういうときは正直に、
「僕、クローン病という病気でして…」
と最初から説明はしましたが、それでもなかなか理解してもらえず、挙句にはシフトにも入れてもらえないこともありました。
店長にも相談しましたが、その社員はなかなか分かってはもらえなかったです。でも「辞めて」とまでは言ってはこなかったけど、気まずい状態が続きました。

下痢でトイレに行くことも何回もあり、いつもその社員に怒られては愚痴を言われてはの繰り返しで、
「もうここ辞めようかな」
と心も体も疲れ果ててしまったこともありました。
辞めてしまえばまた一から面接を受けなければならないし、病気であることも伝えなければなりません。

「でも、ここは病気であることを伝えて採用してくれたんだ」

と感謝の気持ちもあり、誰がどこで陰口を言っているのも無視して一生懸命頑張りました。

理解者がいなくなり辞めてしまった

1番の理解者であった店長が3年目になって転勤になってしまいました。代わりの店長はクローン病のことは全く知りませんでした。空いた時間をもらい、病気のことを説明しましたが、
「ふーん」
といった表情で、しっかりと理解はしてくれなかったです。

そして何回もトイレに行ったり、体調不良で休んだりしてしまい、トラブルも頻繁に起きてついに限界がきて辞めることを決心しました。それから2年間何も仕事ができず、自宅にほとんどこもっていました。

頑張っている人がいたことを知って

同じクローン病の方と Twitter でフォローをして、情報交換などしあって症状が酷い状態でも仕事を一生懸命頑張っている人もいたことを知りました。

フォロワーさんからのリツイートで知ったのですが、授業中にトイレに行くことがなかなか難しい学校の教師をしていた方が、オムツを履いて授業をしていたということを知ったのです。これはテレビでも少し紹介されました。

「オムツを履いてまで仕事を頑張っている人がいるんだ!」

と僕もその方の頑張りから勇気や自信をもらえて、やっと外にも出ることもでき、色々な場所に行って相談に行きました。そして今は就労継続支援B型で働けるまでになりました。

クローン病だけが辛いとは言いません。他にも障がいや難病で仕事ができない方もたくさんいます。クローン病もそうですが、難病や障がいを理解してもらえる世の中になってほしい。障がい者枠とか無くなるような、そんな時代になってほしいと願っています。

最新情報を購読しよう!

就労継続支援・就労移行支援事業者様へ

HIFUMIYO TIMESでは毎月フリーペーパー版を発行しており、各エリア版の加盟店を募集中です。福祉事業者に最適なブランディングと広報力をご提供します。詳しくはお問い合わせください。