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消費税5%ポイント還元て、じゃあ何のために増税するの?

消費税5%もポイント還元するなら何のために増税するの?

現在8%の消費税率が、2019年10月から10%に引き上げられることが決まりました。その差2%の増税ですが、政府は景気の動向を心配し、クレジットカードやQR決済で支払いした場合その5%を政府の負担でポイントで還元するとしました。当初2%を予定していた還元率を5%にするという発表です。

対象の店舗は中小に限られ、中小であることの基準は資本金1億円程度とのこと。

しかし、そもそも税というものは、国民全体にとって必要な事業政策のために必要な資金を国が代表で国民から預かり、最も効率的な方法かつ最小限の歳出に抑えつつその政策を国が国民全体の利益のために実施するもののはず。

だから、必要な税であれば国民が不満を漏らそうが集めなければならないのです。

現行の消費税8%を10%に上げるのだから、当初の還元率2%で還元しても差し引きゼロになってしまうものを、さらに5%もポイント還元してしまえば3%の減税ということになってしまいませんかね。

じゃあ何のために増税するの、とは思いませんか?

それなら始めから8%のままにしておけば混乱を招くことも少ないのではないでしょうか。

消費税10%にも必然性

10%の消費税を払い、あとから5%分のポイントが政府の負担で還元されるということは、現行の8%から3%の減税にすらなってしまわないか心配です。なぜなら、「税は国民の幸福な生活を実現するために必要だから徴収するもの」だから。

キャッシュレス決済だけ5%還元

税率にしても、国民に負担をかけないギリギリの金額を計算して決めた数値のはずでしょう。でも、本当に必要な予算であるなら10%と決まったなら10%徴収すればいいはず。さもなければ、私たち国民自身が困らないよう今のうちに必要な政治の資金として国の専門家が増税を決定するのだから、目前の徴収に不満を漏らす国民の不勉強が原因なら。しかし、この5%のポイント還元はキャッシュレス決済で支払いを済ませた場合に限られます。現金で支払わず、クレジットカードやクレジットカードに紐付けしたスマートフォンアプリなどQRコード決済で支払った場合にのみ、5%のポイント還元があります。

恩恵は高所得者層に

クレジットカードは今や比較的誰もが取得できるカードですが、発行には審査があり、必ずしも誰でも手に入れられるものではありません。大まかに言って、所得の高い人のほうが審査に通りやすいカードだとは思います。しかし、立場上事情があって取得できない人もいるでしょうし、高齢者は現金でない支払いにそもそも慣れていないでしょう。しかも、対象の小売店が中小に限られるということは、その対象となるスーパーはイオンやイトーヨーカドーではなく、地元密着型の地方資本のスーパーあたりになるのではないでしょうか。

中小の小売店と高齢者

5%のポイント還元があれば、軽減税率が適用され当面8%に据え置かれる予定の食料品などは、還元分を引けば消費税3%という計算になります。ただし、その恩恵に預かることができるのは、普段から週末などに一括大量購入し、カードで支払いする習慣のある若い世帯が中心となるのではないでしょうか。

若い世帯の買い物事情

現在は、大規模小売店の代名詞ともいえるイオンのある地域も増えました。イオン以外にも、床面積が広く何階建てにもなった大規模小売店が郊外を中心に増えています。コストコなどは有名です。しかし、現在すでにクレジットカードやQR決済を利用中で週末には車で量販店に向かい一括大量購入で買い物を済ませてしまうような若い世帯は、普段の買い物に地元の小規模な小売店はあまり利用しないのかも、しれません。

弱い立場を切り捨てる政治であってはならない

10%になったあとも、食料品などの生活必需品は軽減税率が適用され、当面8%に据え置かれます。支払い時にクレジットカードなど現金を使わない決済なら5%分がポイント還元され、実質3%で済むことになります。すでにカードを使っていたり、これからカードを作ることに抵抗のない人なら消費税を実質3%に抑える恩恵に預かることができるでしょう。

問題となっているのは、お年寄りなどカードを使うことに抵抗のある方が5%も消費税を多く負担するおそれがあるという不公平です。カード決済のできるレジ端末を導入しなければならない小規模の小売店が負担する経費も、考えなければなりません。

それでも現金購入を遮ってはいけない

5%のポイントがキャッシュレス決済で支払ったときのみ活用されるということは、所得水準に関係なく10%の税率で集めた消費税の一部を、所得水準の高いと見込まれるカード利用者にも回してしまう恐れがあるということです。

現金払いは残るべき

当初のポイント還元率2%ですら、現行8%から10%への差額2%を高所得者に回してしまう懸念はありました。政府が、増税を日本のキャッシュレス決済普及のきっかけにしようとしていることはすでに知られています。しかし、どれだけキャッシュレス決済が便利とはいえ、キャッシュレス決済を拒む権利も、個人の生活方針として守られなければならないのではないでしょうか。

10%という数字の必然性はどこ

キャッシュレスにしてお金の動きをデータ化してしまえば、政府は個人のお金の動きを詳細な部分まで辿ることが可能となるでしょう。脱税や確定申告漏れなどを防ぎ、税の徴収にはさらに確実なものが期待できることになります。根拠のある増税自体は必要な政策です。10%なら10%にすればいいのです。しかし、これだけ政府の恣意によって税率の適用ルールが変わったり、還元ポイント率をあっさり5%に変えられる様子を見ていると、この増税は本当にどうしても必要なものなのかと、疑念が湧いてこざるをえないのです。

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