全国ではこの季節、マラソンイベントなどのスポーツで盛り上がっていますが、たくさんある競技の中で、今回は僕が学生時代に卓球部だったという事で卓球にスポットを当ててみます。
素敵なウェディングドレス姿と夫の江宏傑選手との愛のダブルスを披露するなど、私たち日本人にとっての卓球選手といえば、愛ちゃんこと福原 愛選手という方も多いのではないでしょうか。リオオリンピックでは日本代表の選手のメダルラッシュはもちろん、様々な国の選手達から僕たちは元気と感動を与えてもらいました!
男子代表の水谷隼選手が日本でシングルス初のメダルを獲得。銅メダルでしたが、インタビューで水谷選手は「表彰台に登った時は富士山よりも高かった」というコメントには本当に感動しました!
女子代表は福原愛選手が4位と残念ながらメダルには届きませんでした。でも4位でも大健闘だと思います。愛ちゃんは悔しさを見せながらも「団体戦に切り替えて頑張る」と前向きな発言をしていました。
そして今回僕が紹介したいのはポーランドの女子代表のナタリア・パルティカ選手です。
ナタリア・パルティカ選手とは
パルティカ選手は産まれつき「右肘から下がない」という障害を持った選手で、リオ・オリンピックにもポーランド代表として出場していました。
画像引用:Notícias – UOL Olimpíadas 2012
そして11歳でシドニーパラリンピック初出場、それからアテネ、北京、ロンドンでと出場し、オリンピックでは北京、ロンドンに続いてリオと、卓球選手で初めてオリンピック、パラリンピック両方に出場した卓球選手なのだそうです。
パラリンピックでは圧倒的な強さでアテネ、北京、ロンドンで金メダル、団体戦でも銀メダルなどに貢献していて、ポーランドでは卓球の女王と呼ばれるぐらいの人気選手です。
今回のリオオリンピックで初めてパルティカ選手の卓球を観ました。それは団体戦の1回戦、日本対ポーランドの試合でした。「1回戦ぐらいは日本が勝つだろう」と思い見逃すところでした。実況の方がインターバルタイムの時にパルティカ選手の障害の事を語っていて、それを聞いた僕はその試合に完全に注目していました。
右前腕なしでのサーブ方法
特に1番着目したのは彼女がどうやってサーブを打つのか??という点でした。選手それぞれサーブの打ち方は違います。福原愛ちゃんは王子サーブと言って高くボールを上げて打つサーブ。そうすることにより、サーブしたボールに鋭い回転とスピードが増して相手選手に打ち返しにくくするそうです。
パルティカ選手は右肘にできるくぼみにボールを置いてから浮かして左手のラケットで打つというサーブでした。ボールを高く浮かす事ができない点は健常者の選手との差があって、しかしそれでも鋭いサーブを打ち、強力なドライブ回転のレシーブで打ち返すパルティカ選手。サーブがいかに卓球で重要なのか??パルティカ選手の日々の練習と努力が伝わりました。
自分はみんなと同じ「選手」
パルティカ選はお姉さんが卓球をやっていたのを見て7歳で卓球を始めたそうです。
それから卓球が好きになり「卓球の人生なんて考えられない。障害なんてなんとも思わない、みんなと同じ選手」と語ってます。彼女の卓球をしている姿を見て、また1つ勇気と感動をもらいました。そして障害を持っていてもやればできるんだ!という事もパルティカ選手に教えて貰いました。
パルティカ選手が語っているように障害なんて関係ないと思います。理解してもらうにはまだまだ先かもしれませんが、オリンピックとパラリンピックと分けないで1つのスポーツイベントになってほしいなと思います。