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2018.9.10:フリーペーパーVol.30発刊!

「羽ばたき」と「船出」スタジアムは復興のシンボル

思いのこもった釜石鵜住居復興スタジアムOPEN

「日本一ラグビーを愛するまち」岩手県釜石市に新しいスタジアムが完成し、8月19日、こけら落しのイベントが開催されました。2019年のラグビーワールドカップの会場のひとつとなる釜石鵜住居(うのすまい)復興スタジアムは、東日本大震災の津波で全壊した鵜住居小学校と釜石東中学校の跡地に建設。周囲は山と海に囲まれ、「羽ばたき」と「船出」を表現した白い大きな屋根が特徴となっています。

思いの詰まったキックオフ宣言

メモリアルマッチ「釜石シーウェイブス vs ヤマハ発動機」の前に行われた釜石鵜住居復興スタジアムのキックオフ宣言。「わたしは釜石が好きだ」から始まる、釜石高校2年の洞口留伊さんの言葉には、東日本大震災が起こった7年5ヶ月前から今までの気持ちが凝縮されていたように感じました。

感謝の思いを伝えること

洞口さんは震災当時、鵜住居小の3年生。とにかく振り向かず逃げたこと、食べること・生きることの喜びをじんわり感じた当時の気持ちを語ってくれました。1ヶ月かけて考えたというキックオフ宣言の文章。つらいことも思い出したと思います。しかし、彼女から発せられたのは、ラグビーワールドカップで釜石は世界とつながるから、当時支援してくれた日本中そして世界中の人たちに改めて感謝を伝えなければならない、という思いでした。

釜石の町を盛り上げること

初めてラグビーを観戦したのは2015年、釜石市が募集したラグビー親善大使として訪れた、ワールドカップイングランド大会。会場の雰囲気、迫力、ファン同士の交流に感銘を受けて、ラグビーが大好きになったといいます。洞口さんは、ラグビーワールドカップで盛り上がっていたイングランドのまちのように、釜石を盛り上げることが大切だと語っていました。

復興のシンボル

平成22年に釜石市を訪れた観光客は103万4690人。昨年は51万5312人。だいたい半分くらいですよね。まだまだ震災前のまちには戻りきれていない釜石市。2019年9月25日と10月13日、釜石鵜住居復興スタジアムでラグビーW杯の試合が行われます。ぜひ、釜石に訪れて、世界のプレーを、そして、釜石のまちを堪能してもらいたいです。

ラグビーのまち釜石のシンボルとして

W杯は9月20日開幕。釜石鵜住居復興スタジアムでは、フィジー vs ウルグアイ(2019年9月25日14:15キックオフ、プールD)とナミビア vs 敗者復活予選優勝チーム(2019年10月13日12:15キックオフ、プールB)の予選リーグ2試合が行われます。超一流のプレーが釜石で観られます。楽しみですね。

1977年~85年、ラグビー日本選手権で7連覇した新日鉄釜石の流れをくむチーム「釜石シーウェイブス」。釜石シーウェイブスを応援する釜石市民はとても熱い!たくさんの大漁旗が舞うスタンド。優しいまなざし。釜石鵜住居復興スタジアムが新しい「日本一ラグビーを愛するまち釜石」のシンボルとして、多くのひとが集う場になるといいな、と思います。

防災避難のシンボルとして

鵜住居は震災被害が釜石で最も大きな地区のひとつでした。死者・行方不明者は約600名。

鵜住居小と釜石東中は津波で校舎は3階まで浸水。全壊しましたが、両校合わせて約600名の児童・生徒・職員は全員無事だったということで、世界的に注目された場所でもあります。そこに出来た釜石鵜住居復興スタジアム。

コンパクトを基本理念にした球技専用の災害対応スタジアムです。緊急時には飲料水100トン、トイレなどに活用できる水120トンを用意できる耐震性の貯水槽やメインスタンド背後の裏山にある300メートルほどの山林作業道路を緊急避難路として利用するなどの工夫がされています。今後、防災避難・震災復興のシンボル的な役割も担うことになります。

最後に

様々な方々の思いのこもったスタジアムがOPENしました。日本一ラグビーを愛するまち釜石のシンボルとして、防災避難・震災復興のシンボルとして、釜石鵜住居復興スタジアムは生まれました。白い大きな屋根で表現した「羽ばたき」と「船出」。このスタジアムが釜石の復興とともに、多くのひとが集う心の拠り所として成長していけばいいな、と思います。