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かごしま観光はドカ灰に注意!事前に”防灰”対策を

鹿児島の火山灰は半端ない!”防灰”対策で楽しい観光を

 

大河ドラマ「西郷どん」が好評放送中とあって、西郷隆盛ゆかりの地を巡るなど鹿児島を訪れる観光客が増えています。

観光客の多くが驚くであろう噴煙上げる桜島の迫力と”降灰”。
遠くで見ている分にはいいのですが、頭上から降ってくる灰は非常に厄介。そんな時、何の対策もなしに出歩くのは危険なことも。

降灰が楽しい観光に水を差すことにならないよう、簡単な「防灰対策」もご紹介します。

かごしま名物「桜島」と「降灰」

鹿児島のシンボルといえば桜島。市街地に近い場所に火山があるというのは世界的にも珍しく、国内外から訪れる観光客にも桜島の迫力と噴煙は喜ばれているようです。
(ちなみにオススメは”夕暮れ時の紅に染まった桜島”。燃えるように赤く美しく、迫力の増した桜島を見ることができます。)

桜島が噴火した際に立ちのぼる噴煙。遠目に見ている分には「絵になる風景」といったところですが、火山灰が降ってくる「降灰」のある場所では、そんな悠長なことは言っていられない状況になっています。

車は灰に覆われ灰色になり、家の窓が開いていると部屋の中はザラザラ、洗濯物も外には干せず。畑の野菜や果樹などに積もれば出荷ができなくなることも。
雨が降るまでは家々の屋根や木々に積もった灰は残ったまま。でも、雨が降ったら降ったで路上の灰で滑りやすくなったり、積もり方次第ではタイヤがはまって動けなくなったり。被害を挙げればキリがなく、北国の雪のように地元住民にとっては厄介な存在なんです。

路上の灰を収集するロードスイーパーが走ってはいますが、灰はまた降ってくるので、まるでイタチごっこです。

降灰の最上級「ドカ灰」!

少しの降灰でも厄介ですが、一度の噴火でさらに大量の灰が降ってくることを「ドカ灰」と鹿児島では呼んでいます。
桜島から噴煙が上がったと思ったら、あっという間に頭上から降灰が。そして瞬く間に、目の前の景色が”灰色の世界”へと変わっていきます。(県民は「白くなる」と表現する人も多いです)

風で舞った灰で視界は悪い、目は痛くなる、口の中はジャリジャリするなど普通に歩くのも大変。
運転中のドライバーも視界が悪いので、ライトを点灯しなければならないほど危険な状況となります。

とにかく大量に降って積もるので、降っている時間は短時間でも影響は非常に多大なものです。
ひどい時は荒廃した世界のよう・・・。

「火山灰」は「焼却灰」とは違う

火山の噴火によって降ってくる「火山灰」は、物を燃やした時に残る燃えがらの「焼却灰」とは似て非なるものなんです。火山灰の特徴を知っていると、降灰時に誤った対処を取らずに済むはず!

火山灰の成分を簡単に説明すると「鉱物の結晶・岩石の破片・ガラス成分」からなり、形状は”細いガラスのように尖って”います。
つまり降灰は空から細かいガラスが降り注いでいることになります。

細かいガラスが目に入ったり、口から吸い込んでしまうことを考えると、無防備な格好でその中を歩くのは危険だということがわかると思います。

降灰への備え「防灰」対策を整えておこう

防灰対策といっても、簡単な方法で不快な思いを軽減し身を守ることができます。

〈降灰から身を守る〉

〈降灰後にしてはいけないこと

降灰地域は季節によって変わる

噴煙の流れる方向は桜島上空の風向きによって変わるため、灰が降ってくる場所もそれに伴って変わります。

テレビの気象予報などでは、翌日の桜島上空の風向きや噴煙の流れる方向の予想が毎日報じられているんです。この情報を知っていれば、灰が自分のいる場所に飛んでくるかどうかがある程度わかります。

また、季節によっても噴煙の方向は変わります。

春〜夏は主に薩摩半島側(鹿児島市内方面)、秋〜冬は主に大隅半島側という傾向にあります。風向きによるので必ずしもその通りに飛ぶわけではありませんが、観光の計画を立てる際は風向きも考慮してみては。

最近では新燃岳が活発な動きを見せていますが、こちらも上空の風向き予報が出ています。

鹿児島県は活動的な火山の多い地域のため、地元住民にとって降灰は日常風景の中の一つです。

しかし、県外から訪れる人にとっては非日常的な体験でしょう。降灰は厄介なものですが、これも地球の息吹が感じられるものの一つ。火山のある地域ならではの体験として思い出に残してもらえたら。

そうは言っても、せっかくの観光を”灰色の思い出”だけにしてほしくありません。
灰をかぶることがないよう、防灰対策の準備を整え、上空の風向きなどの情報も上手く活用して、”かごんま”の豊かな自然と歴史を存分に堪能してください。

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