人生とは「幸福」を追求するもの。私たちはこの世に生を受けてから、天寿を全うするまで、「幸福」と現実のギャップを埋めるために生きている。時としてギャップに苦しみ「自分は幸せなんだろうか?」という自問自答を繰り返す。

自分にとっての幸せとは何なのか。私も常に考える。

私の場合、世の中とうまく渡り合えず、それに苦しみ、今の人生を歩んできたと自己分析をしている。

世の中とうまく渡り合えない=人間関係が障壁であったとも言える。
この人間関係について、ロバート・ウォールディンガーが長年研究をしてきた興味深い結果を見つけた。

ロバート・ウォールディンガーは1930年代にハーバード大学に入学した生徒を現在にいたる数十年にわたり、追跡するという研究を行っている。

この研究から見えてきたひとつの「幸福」とは良質な人間関係であるということだ。良質な人間関係は「健康にいい」とロバート・ウォールディンガーは語っている。身体だけでなく、脳も守ってくれる。

では、一般的に良いだろうと思われる人間関係を喪失してきたと自負する私には「幸福はない」のだろうか?

自身の人間関係を考察してみると、大多数の批判的な人(私は、折り合いのつかない人と呼んでいる)と少数の理解者に分類されることがわかった。

私は過去に「精神的におちた」時、孤独と疎外感に心の大部分を支配されていた。自分自身の無力感に苛まされるのだ。

しかし、未来を見据えて歩こうと努力している今は、決して多くはない理解者の声援や支援の中に、良質な人間関係を感じている。

今の人生に満足しているわけではないが、一つだけ言えることがある。
けっして、孤独ではないということだ。

大多数が自分のことを理解してくれなくても、この世の中に一人でも自分に興味を持ってくれる人がいれば、何とか前を見て歩くことができる。たとえ、すべての、人間関係が良質なものでなくても、一人でも良質な人間関係を築くことができる人を見つけることができれば、良いのではないだろうか。

自分自身の人間関係うち仮に99%がコントロールできない、ストレスフルなものであったとしても1%の良質な関係が存在すればいい。

すべてを良質なものにする。その理想を実現するためには失うものも多いような気がしてならない。

だからこそ、これからの人生を「意味のある、幸せなもの」にするために、1%の良質な関係を大切にしていきたいと思う。

人それぞれの「幸福」を論じるのは、お釈迦様の掌を舞う孫悟空のようなものかもしれないが、ロバート・ウォールディンガーの研究は、自分自身にとって本当に必要なものに気づかせてくれた。

私は、今、少なくても確かな人間関係に生かされている。

via:TED