みなさん、高次脳機能障害とは何かご存じでしょうか?

高次脳機能障害(こうじのうきのうしょうがい)とは、主に脳の損傷によって起こされる様々な神経心理学的症状のことです。
その症状は多岐にわたり、注意障害、記憶障害、失語識障害、失行識障害、見当識障害などの種類があり、脳の損傷部位によって特徴が出ます。

18歳のビッグバン」という本の著者、小林春彦さんもこの高次脳機能障害という障害をもっています。

彼は、18歳の頃に脳梗塞に倒れ、生死の境をさまよったそうです。
一ヶ月の昏睡から目覚めたときには、両親の顔が認識できず、左半身マヒがあり不随の状態だったと言います。

そんな彼も一見すると、健常者にしか見えません。
しかし、先天性の発達性障害のような傾向や脳梗塞による後遺症(両眼の視野狭窄、左半身の麻痺、相貌失認、左半側空間無視、左半側身体失認など)を抱えています。

彼は、「見えない障害」と常に暮らしているのです!
この「見えない障害」について、小林さんはある体験談を述べています。

僕は関西出身なんですけど、(神戸の)三宮のあたりって人が多いんです。そこを歩いていてぶつかると、『何やお前、目ェ見えとらんのか!』と怒鳴られることがあるんですね。そこで障害者手帳を開いて、視野欠損の文字を見せると、『あ、本当に見えてなかったんや。すまんな』ってなる。コントみたいですけど、なんとなく気まずい空気になります(笑)

本当にコントのようですが、これは重い体験談ですね。確かに気まずくなるかもしれません。

最近は『障害』ではなく、『困難』という言葉を使うようになっています。
高次脳機能障害や発達障害が世間的に認知されはじめたのはここ10年ほどで、まだ社会的に配慮を得難いと感じるときもあります。それが『困難』を感じるときです。優先席を譲ってもらえないとか、そういう小さなことも含めて。

小林さんが「障害」ではなくこの「困難」という言葉を使う背景には、高次脳機能障害というものが、世間にまだ認知されていないという現状があるのです。

自分も障害者に見られたいと思って、(視覚障害者が使う)白杖を持って渋谷の街を歩いたんです。そうしたら、モーゼの『海割り』のように人が避けていって。『人は見た目が9割』っていいますけど、まさにそうなんだなと(笑)。

小林さんにも視野狭窄がありますが、目が全く見えないというわけではありません。
白杖を持っている=全盲であるというイメージも世間では根強くあるようです。
しかし、障害も個人によって、程度などもさまざまなので、1つのルールでは決めきれませんよね。

障害は0か1かじゃないですし、個人によって違いますから、その中でできること、できないことがあります。

一見すると健常者、白杖を持つと全盲の方だと見た目で判断されてしまうという中での葛藤も垣間見えます。

障害をどこまで説明するかというのもすごく悩むんです。率先して発言することで、自分が『見えない障害』の代表者になるのも違うと思うし…。高次脳機能障害って、脳の損傷の部位によって障害のあらわれ方が違うんですよね。だから、高次脳機能障害といえば小林さん、とイメージを結び付けられることには抵抗があります

あくまで個人のケースとして考えてほしいということでしょうか。
「見えない障害」による周囲からのイメージや理解に対して苦しみを感じることがあるようです。

では、彼にとっての「生きやすさ」とは?

『生きやすい』の正体は分からないけれど、ありのままに生きる難しさはあると思います。
ただ、ありのままに生きるためには自己肯定感が必要ですが、それが行き過ぎてしまうと、自分の倫理観だけで動いてしまうようになるじゃないですか。だから自己肯定感が大事だとはいえ、腹8分目くらいでいいのかなと。生きづらさもどこかで抱えていたほうがいいように思うんです。

「生きづらさ」があってこそ見えてくる、「生きやすさ」ということなのでしょうか。

『生きやすさ』だけを追求するのではなくて、『生きづらさ』をどこかで抱えて、いろいろなものに依存しながら、お互い迷惑をかけあっていくことが大切だと思います。障害者も健常者も、人に迷惑をかけずに生きていくことはできませんから。

たとえ障害者であろうと、健常者であろうと、要はお互い様ということですね。
お互い「迷惑」をかけあっていきながら、「生きやすい」社会とは何かを一緒に考えていく、それが当たり前にやっていけるような世の中になってほしいものです。

そして、高次脳機能障害、発達障害などという「見えない障害」への理解もこれから進んでいくといいですね。

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